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2025年 7月

にこにこたちの連帯感のようなもの

2025/07/31

見てはいけないものを見ようとして、拒まれたわけではありません。にこにこ組の子どもたちが、いつものようにお昼ご飯を食べていました。ある子どものそばに寄って「どう、おいしい?」と聞いてみたのです。

すると、おかずのお皿に、ご飯がお茶漬けのようになっていて、それをスプーンで混ぜながらNちゃんが「見て」といいます。「どう、◯◯でしょ」と、披露したい、ちょっと見てほしい、といった感じなのですが、◯◯のところが、わかりませんでした。

ところが、その前に座っていた、Kんが「見ないで」と言い出したのです。お茶漬けのようになっている、そのお皿を見ないでと言っているのか、それともお友達の様子を見ないでと言っているのか、あるいは自分のことを見ないでと言っているのか、よくわかりませんでした。それでも「見ないで」というのを繰り返すので、ごめん、ごめんと退散したのです。

ところが、周りにいた子たちも「見ないで」と、いう言葉が感染し、私のほうに目をやって「見ないで」と言い出したんです。ちっち、ぐんぐんの頃から、一緒に生活してきたこの子たち。自分たちと違う他者である私との間に一線をそこに引かれたような気がして、私がこの子たちとは違う存在であり、仲間ではないんだと言う宣言を受けたようにも感じました。

そういう「自分たちと他者」と言う区別ができるようになったのかな?と、そうだとしたら、にこにこ組(2歳児クラス)なりの、それも成長かもしれません。そこに、彼らの仲間同士のような絆や連帯感のような気持ちもできたのかもしれません。

 

高校生が保育体験に

2025/07/31

都内私立中高の高校生1年生が4人、保育体験に来ました。昨年も夏休みにきた4人で、子どもたちが好きだそうです。ちっち組で4人が順番に紙芝居を読んであげたり、わらすで遊びの相手をしてあげました。4人に書いてもらった感想を紹介します。

「大きくなってからくることで違った体験ができました。大きくなってから見ることで子どもの世界はとても素敵なもんだと思いました」

「絵本をよむとみんな喜んでくれてうれしかった。乳幼児とコミュニケーションをとることがむずかしかった」

「一番大きい子と一番小さい子といっしょに遊んだりお話ししたりしました。みんなとってもかわいく、また子どもの接し方の勉強になりました」

「わいらんすいのクラスはちっちに比べて意思がはっきりしていて驚いたが、あんな積極的に話してくれて嬉しかったし、また来たいなと思いました」

こうやって将来、保育の道を選んでくれたら嬉しいですね。

 

実習オリエンテーション

2025/07/30

9月1日からくる保育実習生のオリエンテーションがあったのですが、部分実習とか責任実習という概念がいまだにあって、どうにかならないものか、と思います。なかなか「止揚」されていないのです。この言葉が意味するものが、保育者が子ども集団を主導する活動を指すのだとしたら、また環境を通した保育ではないのだとしたら、それは時代錯誤の言葉になりかねません。

また指導案という言葉も誤解を生みやすい「装置」です。子どもの生活のある部分だけを取り出して、そこに教育的な核があるという前提で保育を組み立てるという発想だとしたら、それはもう古い気がします。ある活動だけを書類の計画として書き起こし、その計画をめぐって実際にどういう保育ができたか、できなかったかという議論をするとしたら、子どもの成長のプロセスとずれが生じます。そこを考えるために大切な視点がいくつかありそうです。

その前提となるのは、このような事実でしょう。

まず人間が生きている時間のなかに、大人の意図を色濃く反映させる活動があるのは確かで、その意図性が教育の質をよくしています。お稽古事をイメージしてもらうとわかりやすでしょうか? ただ生活や遊びの活動の流れや文脈を無視するわけにはいかないので、子どもの主体的な活動を重視することになります。それにあっていると、子どもも楽しくなって、レッスンも続くのです。本人のリズムにピッタリあってくると、自分から意欲的に取り組むようになっていきます。

したがって、一つ目に大切にしたい観点は、トータルな環境が用意された中で、どんな活動が生まれているか、ということにまず着目してみるということです。その環境からどんな呼びかけが聞こえてくるのかは、子どもによって、また同じ子どもでも状況によって、変わってくるものなので、その環境との応答性や相互作用で誘発されることをよく観察し、それを通して子ども理解を深めるといいでしょう。

二つ目に大切にしたい観点は、子どもの姿をとらえるときに、その都度現れてくる姿とどうじに、そこに至る長期的な視点を重ね合わせてみるということでしょう。

まず短期の視点。ほんとうに短い、瞬間の捉え。子どもの意味ある生活というのは、その都度の状況の変化に対して、保育者も波乗りのように乗っかりながら、動いていくものです。あらかじめ決めた活動内容をその通りにやるようなものではありません。子どもの興味や関心は移ろっていくものなので、あるときは感情が波立ち、身体が活発に躍動するときもあれば、心静かに佇み、まどろむこともあります。

その一方で、長期の視点というのは、発達過程と呼ばれていることを思い浮かべてもらってもいいのですが、少し長い目で見た時の育ちの流れの中でとらえる視点です。週や月での変化や見通しもありますし、もう少し長い半年とか一年といった長い変化のなかでとらえることもあります。

つまり、いま遊び込んでいる姿から次の活動を思い浮かべていくとしても、大人がその時に見えてくること、感じること、思いつくことには、ここでいう長期的な見通しを背景にしたときに、見えてくることを踏まえる必要があるのです。

例えば「単にそうしている姿」にみえるものでも、それまでの経過を知っている大人からすると「今日初めて、自分でやったんですよ」という姿かもしれないからです。

指導案というものを作るとしたら、これらの複数の視点から捉えることになります。私たちが実際にやっていることがそういうものになります。その上で、部分実習や責任実習をどう捉えるか、という話を学生としました。実習のなかでそれを実際に体感してもらえると嬉しいです。

給食のお米について

2025/07/29

千代田せいが保育園 特別栽培米チラシ

保育園の食事は、昼食も午後の間食も、延長保育の夕食も、ほぼすべて保育園の調理室で作っています。食材については、できるだけ安心安全なものを選んでいるのですが、このところ話題になっている「お米」は、愛知県は知多半島の半田市から取り寄せています。作っているのは株式会社NAOという若手の農家が経営しているところのものです。

無農薬のも(価格がとても高い)のから低農薬(正式には農薬を3分の1以下の農薬節減米というそうです)のものまで作っており、保育園では低農薬のものを使っています。農協を通していない自主流通米になります。

以前のお米の取引先は、学校給食に仕入れている問屋さんのリストから選んでいたのですが、米不足騒動の煽りを受けて昨年倒産し、それを機に食育活動を一緒に作っているシェフの江口そらさんの紹介で、NAOのお米に切り替えました。

このたび、保育園に納品している価格とほぼ同じ値段で、保護者のみなさんにも提供できるようになりました。市場価格と比べても、この品質なら決して高くないですし、安全性とおいしさについても保障できるものなので安心してお求めください。なお、保育園も江口さんのところも、利益はなにもありません。全面的に信頼関係のなかで成立してる関係になります。

 

歌やダンス、工作で英語に親しむ

2025/07/28

オンライン英会話や留学を企画運営する団体「スマイルエイジェイエヌ」(SmileAJN)の代表・田村すみれさんが本日、イベントの紹介にいらっしゃいました。大手の英会話教室ではなく、子どもも大人も年齢に関係なく、英語を通じていろんな夢を叶えるお手伝いをしたいという趣旨に賛同したので、応援することにしました。

AJNとは Age is just a number (年齢はただの数字)の頭文字。つまり何事も年齢は関係ない!という趣旨です。

20250808 スマイルAJNの英会話イベント

 

生成AIは信念をもつようになるのか?

2025/07/27

「TBS CROSS DIG with Bloomberg」より

私が昨年度まで関わっていたある団体の理事長が、少し前まで甘利俊一さんでした。先日、甘利さんが生成AIが信念を持つようになる可能性について、⽵下隆⼀郎さんと対談していました。脳と言葉の関係はまだ未知の研究領域ですが、生成AIが「まさかの可能性」を示唆しています。確かに3年前の甘利さんの認識と、いまの認識には大きな差があるのです。そこに惹かれて見入りました。

このことは保育と深い関係があって、将来、「心」の意味が変わっていくかもしれません。ある意味で物理的現象での解明が一段と進んでいくのでしょうが、永年に、あるいは原理的に、届きようのない「ところ」があるのだろうと信じたい。それが社会の成立関係と関わるからであり、人間である意味とか変わるからです。

ハイエクのイゾモルフィズムと遊びの関係を想像しているのですが、研究領域の最先端の一つがこの領域にありそうです。

しずくの会がビアガーデンを開催

2025/07/25

毎日猛暑が続く夏。保育園の屋上を使って、保護者同士の親睦会としてビアガーデンが開かれました。主催は保護者コミュニティの「しずくの会」との共催です。夕方5時から7時半まで。明日から夏休みに入る学校が多いタイミングのなか、夕方の一時を家族で楽しい時間を過ごしてもらいました。準備をしてくださったしずくの会のみなさん、ありがとうございました。

来年度からの「誰でも通園制度」について

2025/07/24

来年度から全国で「誰でも通園制度」が始まります。これは0歳から満3歳未満までの子どもが、親が就労などで保育を必要としない場合でも、子どもが保育園などの月10日間、通園できる制度です。たとえば、働いていないけども保育園に通えるようになります。また在職していて産休中や育休中でも保育園に通うことができます。

通園先は、保育園に限らず、満3歳から就園できる幼稚園でも、0歳からでも通園できるようになります。もちろん幼稚園が乳児保育ができる用意があるなら、ですが。

当園の場合は、定員が埋まらずに空きがある場合に限り、その枠の中で通園する子どもを受け入れることができます。やるかやらないかは、保育園が決めることができるので、現在検討中です。今日はその説明会を千代田区が開いたので参加してきました。

GT主催の研修会「保育環境セミナー」で子ども同士の関係を説明

2025/07/23

今日は保育環境研究所ギビングツリー(藤森平司代表)が主催する研修会「第59回保育環境セミナー」二日目。見学園の実践発表、ミマモリングソフトの使い方、ドイツ視察報告、見守る保育・藤森メソッドQ&Aなどがありました。私は午前中に「子ども同士の関わりで育つ6つの力」について解説しました。

子ども同士の関わりから育つことはいろいろあるのですが、そのうちよく話題になるものとして「共感・思いやり」「自分をコントロールする力」「アタッチメント形成」「違いを知ること」「さまざまな問題を解決する力」「発想力・創造力」などについて、それぞれどのように発達していくのかを説明しました。

今年度初の保育環境セミナー開かれる

2025/07/22

当園の法人、社会福祉法人省我会の藤森平司理事長が代表を務める保育研究団体「保育環境研究所ギビングツリー(略称GT)」の、今年最初の保育環境セミナーが今日22日から24日まで3日間開かれます。全国から100人を超える参加者が、保育について学びます。

今年の同セミナーは、参加者が多いことから4回に増やしました。7月9月11月12月にあります。コロナ禍の頃は対面で集まることが難しかったのですが、ここ数年は毎年、実際に保育を見学したり子どもや保育者の「生の」実際に触れることが求められているのことを実感します。

4回のセミナーには、それぞれ少し重点テーマをもたせ「見守る保育・藤森メソッド」の5つのポイントのうち4つをそれぞれの回で詳しく掘り下げます。今回のテーマは「子ども同士の関わり」です。

 

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