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2019年 9月

「子どもの早起きをすすめる会」の研修会に参加

2019/09/30

29日(日)午後、国立オリンピック記念青少年総合センター(オリセン)で「子どもの早起きをすすめる会」主催のシンポジウムがあったので、小林先生と2人で参加してきました。

この会の発起人が、園医でもある「瀬川クリニック」理事長の星野恭子先生です。「すすめる会」は2001年発足で、来年20周年を迎えます。この会は、文部科学省が1996年に始めた「早寝早起き朝ごはん」全国運動を担う団体の1つで、現在約300の団体が協議会に加盟していますが、その中でも乳児の睡眠リズムの重要性を小児神経科の専門的立場から、実践に活かす活動を推進している中心的な組織です。

今回の研修テーマは、子育て支援者向けシンポジウムで「睡眠リズムは乳幼児から整えよう」というもの。今日の主なトピックは「夜泣きで困っている時どうしたらいいか」「何ヶ月から夜の授乳は必要ないのか」など、子育て中の親ならほとんどが悩んだことのある事例ばかりでした。

その医学的根拠については、足達淑子(あだち健康行動学研究所所長)先生から「赤ちゃん夜ぐっすり眠って〜新生児時期からのらくらく睡眠習慣づくり〜」と題して、また支援の実践事例については、清水悦子(茨城キリスつ教大学助教)先生から「赤ちゃんの眠り〜支援活動の国内動向にみる様々な支援のかたち〜」と題して、報告がありました。

乳児の夜の睡眠は、細切れだったのが、だんだん夜にまとまってきます。足達先生によると、赤ちゃんは生後6ヶ月で「午前と午後に1時間程度の昼寝をして、夜の睡眠時間は12時間程度に」まとまって寝ることができるそうです。夜に授乳の必要はなく、夜泣きがあってもすぐに抱っこや授乳をしないで様子を見て、また寝るようならそれでいいそうです。

睡眠リズムは子どもだけではなく、母親も夜の睡眠不足や乱れにつながっていることもあります。母親への支援のあり方について、清水先生は「正論は返って親を追い詰めて負担になったり、傷つけてしまうこともあります」とあくまでも個々の子ども、赤ちゃんの様子をしっかり把握することを大切にしてほしい、と言います。

今日の学びの要点は、こうなりそうです。まず、確かに赤ちゃんにとって望ましい睡眠リズム、生活習慣というものがあります。そうでなけれは、国民運動など必要ないでしょう。それには相当の医学的な根拠、社会学的なエビデンスが揃ってきています。その一方で、これまでの日本での常識や習慣、あるいは助産師会や保健所の指導内容などと異なるように聞こえる部分もあります。どっちを信じたらいいの?という戸惑いが生まれることもありそうです。

そうすると、これらの知見を整理した上で、安心して子育てができるように、それぞれのオーダーメイドの生活習慣作りが大事だなぁと思います。保護者のみなさんと、率直に話し合いながら、一緒に考えていきましょう。

運動会について

2019/09/29

◆運動会シーズン

運動会の季節です。昨日28日(土)は、和泉小学校の運動会でした。土曜日の保育に来ている子どもたちが、見てきました。千代田せいがの子どもたちも何人かいたようです。

また姉妹園の運動会も昨日でした。新宿せいが子ども園です。私はそちらで「雑巾掛けリレー世界大会の審判員レフリー」として参加しました。もちろん「ごっこ役」の中での話です。新宿せいがの運動会は13回目になりますが、毎年、園の隣にある落合第四小学校の体育館を借りていましたが、数園前に定員が1.5倍に増えたことをきっかけに、小学校の隣の、より大きな中学校の体育館に変わりました。

◆乳幼児期の運動会は体育館がふさわしい

体育館で行うのは、赤ちゃんのハイハイやつかまり立ちなどもあるので、砂ほこりや暑さ対策、雨の時の級な会場変更なども苦労が大きいからです。乳幼児の運動会は、体育館がふさわしいと考えています。そういう判断から、社会福祉法人省我会の運動会は、現在4園とも小学校、あるいは中学校の体育館で行っています。気象変動の影響もあって、台風の多い9月や10月に、なぜ風物詩的に運動会を行うのかという「当たり前」を疑うことも必要です。

◆参加すると運動がもっと楽しくなるように

そんな議論を経て、私たち省我会は、運動会の目的と内容を、常に見直してきました。運動会は、「運動の会」です。この行事で最も大切にしなければならないのは、この行事を通じて、普段から楽しんでいる体を動かすことがもっと楽しくなるようにすることです。運動会の時期が近づくと、幼稚園や保育園に行きたくなくなるというのは、全く本末転倒です。運動会がくるのが楽しい、運動遊びをもっとやりたい!という気持ちになってもらいたいと思います。また、運動会が楽しかった、またやりたい!、もっとやりたい!という意欲的な気持ちが育つような日にしたいと思っています。

◆十分な運動遊びがあってこその身体の育ち

千代田せいが保育園には、園庭がありません。近くに野山もありません。里山があるわけでもありません。そんな環境があれば、普段から鬼ごっこやかけっこ、かくれんぼをしたり、芝生の上で転がったり、土の斜面を駆け登ったり、山道をふうふう言いながら登ったり、急な坂道を綱を引っ張って登ったり、高いところから飛び降りたり、こぶしや桜の木に登ったりできます。

こんなことをたくさんやっていたら、運動会で運動面の発達を見せることに意味があります。開園してまだ半年です。4月はほとんど外に出ることができず、5月6月7月にやっと外遊びを増やしてきました。また暑すぎる夏は、そこに出ることすらできない天気が続きました。そして9月中旬になってやっと気持ちよく外に出て遊べるようになってきました。和泉公園に散歩に行けたのが、9月19日です。

(この日は、いろいろな意味で、開園から半年の現在地点を図る、メルクマール、基準点になっています)

◆個人競技

さて、このような現状の中で、今年は姉妹園がやっている通りの運動会を開くつもりはありません。昨日の新宿せいが子ども園の運動会では、平均台や巧技台を駆使して、バランスをとったり、雲底でぶら下がったり、鉄棒を前回りしたり、跳び箱を跳んだり、マットの上で前回りしたりします。

ちっち組からすいすい組まで、自分にあった高さや難しさを「どっちにする?」選んでから、やります。らんらんさん(4歳)ぐらいの跳び箱は、走っていって両足を広げて、跳び箱の上に乗る、というところぐらいまで。すいすいさん(年長)になると、4段や5段を飛び越える子どもが増えてきます。

これらは「個人競技」といって、一人ひとりの運動面の発達の姿を、その種類ごとにじっくりと見てもらう種目です。競うこともしません。「僕(私)、こんなことするのが好きなんだよ」という感じで、やっていくのですが、それは、千代田では、今からもっと、いろんな遊びをたくさんやってから、来年の運動会でやりましょう。

◆かけっこ

もう1つの種目に「かけっこ」があります。赤ちゃんから幼児まで、クラスごとに順番にやっていきます。寝返り、ずいばり、はいはい、つかまり立ち、手押し車、かけっこと、「人が立って歩き走るようになるまで」を見ていきます。すいすいさんはリレーで「勝負の世界」を体験します。年中ぐらいになると勝って嬉しい、負けて悔しい!という気持ちを味わうことができるようになります。実は、わいわいぐらいまでは、あまりそれは実感できません。年長ぐらいになると、勝つために作戦を考えたり、練習をしたい!となったりします。

◆親子競技

そして3つ目の種目が「親子競技」です。これはクラスごとに「親子で体を触れ合って楽しむ」ものです。車に乗ったり、何かになったり「つもり」「ごっこ」の世界で楽しみます。また幼児だけは、お昼のあとに午後のレクリエーションも楽しみます。

◆10月26日(土)の運動会は

そこで、千代田せいが保育園では、まずは、もっともっと、体を動かして遊ぶことが「こんなに楽しいんだ!」ということ、存分に体験したいと思います。そのためには、その楽しさを保護者の方も、実際に「親子で」体験していただこうと思います。イメージしやすいのは、5月の親子遠足の午後、和泉公園でやったレクリエーションです。基本はあれを存分に楽しみましょう。

繰り返しますが「運動会」は、せっかくご家族の方がたくさん参加されるので、親子で、あるいはご家族で運動遊びを楽しむ機会にしてもらうつもりです。千代田せいが保育園の運動会は10月26日ですが、今のところ「和泉公園」で親子運動遊びを楽しむ予定です。芝生や土の上で運動しますので、ご家族の方も、身軽に体を動かしやすい、汚れてもいい格好で、お越しいただくつもりです。

◆まずは体を動かす運動の伝統的な遊びを体験しましょう

当日は鬼ごっこや相撲など、日本ならではの、また地域ならではの遊びや運動を楽しみたいと思います。今のところ「いろんな物はいらない。原っぱさえあえば遊べる!」「子どもには知恵と原っぱを!」の基本を確認できるものにしたいと思います。天気が怪しくなったら、和泉小学校の体育館です。いくつかの普及団体コラボを予定しているので、その内容によっては、最初から「体育館」になる可能性もあります。

 

半年の垢と埃をキレイ、サッパリ

2019/09/28

 

28日土曜日は、この半年の間に汚れた天井の換気扇を全部、分解して清掃してもらいました。トイレの中も含めて換気扇が10台あります。24時間、ずっと動いているので、キレイにしました。

また、お昼寝のマットや遊びのゾーンに敷いてあるカーペットも洗濯洗浄しました。また10月から清潔な環境で過ごしましょう。

10日の「コーヒーでも飲みながら」は、まず「わらす組」

2019/09/27

保育の質は、子どもの姿で決まります。それは今の姿であり、その姿に「その子らしく意欲的に」何かに向かい合い、取り組んでいるものがあれば、その子は、生きていく力を育てていることになります。しかも、それが関わっている仲間や友や家族と「共にあるという心」をと持ち、周りの世界がより良くなることに貢献することができたら、幸せなことです。「思いやりのある子ども」とは、人や世界がよりよくなるとこを喜べるこころをもった子どものことです。

こういうことができる仕組みを持っていることが、組織マネジメントとしては必要であり、保育の質を評価するときの柱になります。

ところが何故か、子どもの心の育ちを問う理念や視点を吟味しないで、どんな遊びや活動をやっているかだけで、つまりカリキュラムだけで、保育の質が語られることがよくあります。「子どもにこんなこともさせてほしい」「こんな体験も大事だと思います」と言った語りです。

そのとき注意したいのは、そうしたカリキュラムや体験を、子どもの実態や状況を抜きにして「させよう」とすると、子どもがやることが嫌になり、意欲をなくしてしまうという事態が起きやすいことです。保育とは、どの子にも体験させたいことを、子どもには偶然かのように出会わせてあげることです。環境を通した保育は、やるタイミングを子どもに選ばせることを大切にしているのです。

園だより10月号巻頭言「なんのために力を合わせるのか」

2019/09/26

園だより10月号「なんのために力を合わせるか」

 保護者の方は、千代田せいが保育園の何がいいと思ってくださっているんだろう。何を私たちに期待されているんだろう。私はいつもそれを考えています。それは子どもも同じです。

(おさるのジョージの原題は、キュリアス・ジョージ。好奇心いっぱいのジョージ。人間は好奇心を持って生まれてきます)

「この子たちが大きくなって困らないように、今しかできないこと、今だからこそ体験してほしいことはなんだろう。ねえ、君たちはどうしてほしい?」

   これがなかなか、答えの見つけにくい、深〜い、問いなんですよね。先日、保育団体でお世話になった園長先生と墨田区でそんな話になりました。

(台風が来る前の、セミの抜け殻)

 千代田せいがでも、これを問い続けて、はや半年。アゲハチョウやカブトムシやクワガタやメダカやザリガニだったら、「園長先生、これは幼虫だよ、もうすぐこうなるんだよ、すごいでしょ」と子どもが図鑑を開いて教えてくれます。

(Tくんの家のカブトムシ。数日間保育園でお預かりしました)

月を見れば、明日はこうなると予想がつきます。

(9月14日の満月。29日が新月です。9にあたりから、また月の観察ができそうですね)

スイカのタネを土に埋めて「早くスイカならないかなあ」と子どもが水をあげています

(にこにこ組の水槽にいるエビ。金魚と一緒に生活しています)

    自然の世界はその理(ことわり)が理解できれば、そのあとどうなるか予想がつきますね。もちろん不思議だし知らないことだらけですが。また自然は怖いです。災害の対策も必要ですし。いざという時の備えも大事です。

(政府が作った首都圏直下型地震の震災予想図)

 「でもね、君たち(子どもたち)は、どうなのよ。もうすぐ芽を出したり、美味しい果実になったり、成虫になったりしてくれるかしら。自分のことばっかりじゃなくて、少しはお友達の気持ちも察してあげたり、譲ってあげたりできないかしら」

(木場公園で見つけたものを見せ合う子どもたち)

   人間である私たちは、お腹も空くし眠くもなるし「早寝早起き朝ごはん」を大事しないといけない自然のリズムの中にあります。自然物ですからね。

(ちっち ぐんぐんさんのお昼寝)

でも、自然だけではなくて自分の自由意思を持ち、文化を作り上げ、決まりを編み出していく社会的動物でもあるんでした。だからその2つが混ざり合っていて、教育もややこしいことになっているんですよね。

 子どもたちは、こんな大人の悩みはどこ吹く風で、自分の興味のあること、関心のあることへまっしぐら。この子たちの年齢を考えれば、それは当たり前の発達段階で自然なことです。

(木場公園の冒険広場のターザンロープ)

   だから、もうちょっと時間をかけましょうか。みんなと同じことができることが、決していいわけではありません。まずはしっかりと自分のやりたいことができること、その上で、そのうち周りにも合わせたり協力したりできるようになります。

(にこにこさんを優しく導くらんらんさん)

 この辺りの育ちのバランスはどう考えるといいでしょうか。保育所保育指針の「人間関係」という発達の視点には「支え合って生活するために自立心を育てという表現があります。

(今日26日の誕生会でみた「ぐりとぐら」。この絵本も誕生して50年近くになります。親御さんたちも、これで育った方がいっぱいです)

 

   そうなんです。人が自立するのは、支え合って生活するためなんです。一人で生きている人なんて、どこにもいない。いるとしたら、本人がそう思い込んでいるだけです。

(誕生会では 子どもの手形をあしらったメッセージ月の色紙と顔写真スタンドをプレゼントしています)

   でもどこに向かって協力するかというと、よりよい未来を創り出すためです。いろんな支え合い方を探しましょう。その人なりの「貢献」のかたちです。ラグビーの精神も似ていますね。それが私たちの保育という仕事の究極の目的かもしれません。

アスレティック遊具も自然に遊びこなす

2019/09/25

「わらす」や「にこにこ」の日記(ブログ)にあるように、木場公園の「冒険広場」で遊んできました。帰りのバスの中で先生が「今日は木場公園の冒険広場で遊んだけど、楽しかった?」と聞くと、「楽しかった!」と大きな返事が返ってきました。「冒険できたかな?」というと「できた!」という、これまた大きな返事。

冒険という言葉の意味もわかっているみたいで、確かにいろんなことに挑戦している姿がいっぱいでした。

にこにこさんは「楽しい!」とにこにこ笑って、何度も滑り台に登っては滑り、を繰り返しています。その子は「(滑り台が)どうしてあるの?」と、私に聞きます。しかも「誰が作ったの?」とも。それだけ、面白かったのでしょう。<こんなに面白いもの、楽しいものがあるなんて、どうしてあるの?誰が作ったの?>というわけです。

冒険広場には、大きな滑り台のほか、ワイヤーロープを張り巡らした大きな山や、ロープを伝ってバランスをとって歩いて渡るジグザグ遊具、ターザンロープなどが並んでいて、子どもたちは目を輝かせて、次々に思い思いの固定遊具で遊びました。

らんすいの子どたちが、真っ先に遊びだしたのが、ワイヤーロープの山でした。その姿を見て、私たち職員はびっくりしました。その固定遊具は3歳、4歳向けではないはず。それでも、何の躊躇もなく、どんどん登って行ってしまいました。

その遊び方の自然さに、見ている私たちは「成長したなあ」と感心しました。しかも、私たちは安心してみていられたのです。この滑らかな身のこなしは、普段のネット遊びの賜物です。同行した先生たちは同じ思いを強くしました。

そのほかにも、友達の水筒を集めたあげたり、遊び終わってそろそろバスに乗って戻るよ、という声掛けにも、自分で気持ちを切り替えて、遊びをお終いにしていく力がとても育っています。この調子でいくと、いろいろな場所へ遊びや見学に行けそうです。

その場所は、どんぐりの木やイチョウ、などが植わっている雑木林の中のような空間になっているので、地面には木の実が落ちています。

すでにかなり拾われてしまっていましたが、それでもクヌギ系のどんぐりをたくさん集めました。

今度は室内では、これを使って、遊びたいと思います。

 

子どもの数だけある「この日を忘れられない」記念日

2019/09/24

昨日は私、園長から見た「この日を忘れない!」でしたが、子どもからすれば、初めて散歩で和泉公園に「行けた」ことよりも、実際に「楽しかった」ことの方が大切なのです。

それと同じ意味で、今日の「ちっち」のブログ(日記)に、「相手の気持ちを察する力」が見えた様子が報告されています。

それを読みながら、このちっちの先生は「よくぞ、その様子を捉えてくれたなあ」と感心します。

と同時に、子どもは本当は謙虚なんだなと、子どもにも感心します。それは、倉橋惣三が子どもに魅了されて「こころもち」と表現した、あの子ども心のことです。この子どもたちが記憶はできないにしても、こんな心が育っている「記念日」として、忘れられない日であることは間違いありません。

◆乳児同士が共に過ごした時間があったからこそ

ここからは私の解釈ですが、「おもちゃを直そうとして、それを欲しがっているんだ!」と察することができるのは、相手の意図を理解しようとする「謙虚さみたいなもの」が備わっているからであって、そういう相手への気遣いのような、そっと見守る力のようなものを、赤ちゃんの頃から発揮できるのだとしたら、それは子ども同士の親密さを育んだ「共に過ごしている時間」があるからだろうと考えざるを得ません。

◆こうして信頼も育まれるのではないか

その親密さの中で子ども同士の「信頼関係」のような感情も育っていって、この写真のような光景が生まれているのでしょう。実に面白い姿です。こうやって心の通い合いが生じるのでしょうね。

◆どうして日本は0歳児室を隔離するのか?

あえて申し上げると、日本の全国の保育園は0歳だけで隔離した保育室を作らなければならなくなっています。これは見直した方がいい。世界的見たら「当たり前」ではありません。千代田せいが保育園のように、0歳と1歳のクラスが同じ空間を共有して生活できる保育園は、非常に稀なことなんです。

◆保健師には保健衛生と人類学(心の保健衛生)を!

0歳児クラスを独立させて、他のクラスを交流させないルールは、伝統的な子育ての原理から逸脱した、いかにも保健所が考えそうな、人工的で視野狭窄に陥った偏見であると申し上げておきたいと思います。感染症の予防は大事です。併せて心の発達も大事です。感染症にはならないけど、他人の気持ちに共感できない大人をたくさん育ててもいいのでしょうか? このジレンマに向き合って欲しいのです。保健師には人類学を学んでもらわないといけません。

私はこの日を忘れない!

2019/09/23

◆和泉公園に散歩に行った日

先週9月17日(月)から21日(土)までの一週間で、千代田せいが保育園の生活で大きな変化がありました。それは秋になって外に出やすくなったことから、散歩が増えてきたのですが、その中でも、ちょっと感慨深かったのは、わいらんの子どもたちが「和泉公園」で遊んできたことです。バス遠足で木場公園へ行った翌日の19日(木)です。私には来客があったので、一緒に行けなかったのですが、とても楽しかったようです。散歩コースは和泉橋を渡って東京メトロ日比谷線の地下から昭和通りの反対側へ出て行きました。15〜20分ぐらいかかったそうですが、いよいよ和泉公園が日常の散歩コースに入ってきたわけです。子どもたちも先生たちも、自然な流れでたどり着いた「和泉公園散歩」だったようですが、私にしてみると、大きな出来事です。というのは、園庭のない千代田せいが保育園が開園以来、目指してきた「地域そのものを園庭にする」という方針の中での具体的で大きな到達点だからです。

◆今だから、あっけなく達成したように思える育ち

子どもたちの育ちというのは、このように目立たない形で、そっとやってきます。人の発達というのは、達成してみると、意外とあっけない感じがするものです。できないときは、あれだけハラハラドキドキ、ああなのか、こうなのかと散々、心配したり議論したりしたのに、できてしまうと、あの時のあの心理状態が嘘のようです。そんなことって、いろんな場面でありますね。

◆もっと大切にしてほしい認可保育園

でも、私はこの日9月19日を決して忘れないようにしたいと思います。年長さんではなく「年少、年中」の子どもたちが、「和泉公園」へ安全に日常的に通えるまでに、成長したということ。嬉しいですね。担任たちの苦労を想うと涙がでそうです。

そして園長目線での語りになってしまいますが、同時に忘れてはならないのは、千代田区で2園目の社会福祉法人立の認可保育園には屈辱的にも園庭がなく(幼稚園は園庭がないと認可されることは絶対にありません)、その代わりに本来近くになければならない園庭にふさわしいそれが「和泉公園」でなければならないことも。そして、それがまだ安全な移動ではなく、車や自転車や人にハラハラしながらも、やっとたどり着くのに半年が必要だったということも。

◆だからこそ、一緒に協力してやりましょう!

でも、そんなことは保護者の皆さんと一緒に乗り越えて行きましょう。平然と悠然とではありませんが、子どもたちの成長がそれを証明していくように。園庭があろうとなかろうと、本当に必要なことを工夫すれば、ちゃんと果実を実らせることができることを証明しながら。

伝承遊びアンケートのまとめ

2019/09/22

この地域をよく知りながら、この地域ならではの保育を創り上げたい。そういう考えから取らせていただいた「子ども体験アンケート」(伝承遊び)ですが、ほとんどの皆さんからご回答をいただきました。お忙しいなか、本当にありがとうございました。わくわくするような保育に活かせる提案もいただいて、感謝申し上げます。集計が済んだので、今週発行する園だより10月号でご案内します。

頂いたアンケートをよみながら、子どもたちが地域のお祭りや縁日で体験していることが、だいたいわかりました。伝承的な外遊びも、園が意識してやらないと体験できない「絶滅危惧種」ということも、わかります。保育や行事を通じて、その地域の祭りや縁日がもっと楽しくなったり、身近なものになっていくような保育にできたらいいなと、思います。

例えば、再来年の神田祭には、園として参加しましょうとお誘いを受けていますので、子どもたちには「祭り」をテーマにしたプロジェクト保育をやってみたいですし、それは子どもだけではなくて、職員も保護者の有志の方々と一緒になって「千代田せいが神田囃子の会」を立ち上げて、月1回ぐらいずつ練習していくのなんてことが実現できないかと、本気で思ったりしています。

この半年のあいだ、休日に地域の公園を歩いて回りましたが、鬼ごっこやかくれんぼを見たことがありません。アンケートでは、幼児でその経験がありますが、ほとんどは前の園での経験でした。単純に、親子で「鬼ごっこ」やった経験、ありますか?多分、ないと思います。それならやってみませんか。親子運動レクリエーションでは、1300年前からある鬼ごっこの原型である「ことろことろ」をやってみましょう。そして、神田を鬼ごっこのある街にしましょう。

 

 

ザリガニの赤ちゃんが元気に成長

2019/09/22

(体長は5ミリくらい。姿はすっかり、ザリガニです。色はなく透明です)

1週間前に産卵を始めたザリガニは、たくさんの赤ちゃんが元気に育っています。共食いをさけるために水鉢に移してあげました。

水草の下から出たり、入ったり。

すでに体長1〜2センチになってるザリガニの赤ちゃんも。

お母さんザリガニは、産卵中は食べません。昼はジッとしていますが、夜行性だからなのか、産卵中だからなのか、夕方からは活発にゴソゴソ動いています。

お腹の卵は半分くらいに少なくなっています。

水面から体を出したり、水槽のなかを歩きまわったりと、何かをしたがっているのですが、脱走名人といわれるザリガニくん、どうしたいの?

元気に過ごしているザリガニのお母さん。産卵後は食べるようになるそうなので、専用のエサもあげました。

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