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園長の日記

ノーベル化学賞と同じような探究 子どもだってやってまっせ

2026/10/08

ノーベル賞のニュースで探究に注目が集まるけれど、子どもたちも毎日の遊びでやってまっせ!

「え!どういうこと?」「こういうことだよ。ちょっと説明するね」

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10月7日に発表された今年のノーベル化学賞は、アンリ・カガン氏と、東京理科大学の硤合憲三(そあい・けんそう)氏が受賞しました。対象は「不斉有機合成における非線形効果と自己触媒作用の発見」です。

受賞研究は、化学反応でその片方を優先してつくる仕組みを明らかにしました。とくに硤合氏の研究では、できた分子が、自分と同じ型の分子をつくる反応を促し、最初のわずかな偏りが大きくなります。生命を構成する分子がなぜ一方の型に偏っているのか、その謎を考える手がかりにもなっています。

私が大学が理学部化学科、しかも有機化学だったので、まさに隣接した研究です。記者会見で右手と右手で握手してみせて、分子のL型とR 型の違いと同じ型同士が繋がりやすいという「たとえ話」をしていました。実際の研究プロセスはこうです。

①「こちらの方が速い。どうしてだろう?」
似た反応を比べていると、一方が速く進むことに気づきました。この違いが、次に確かめたいことを生みました。

②「できたものが、続きを手伝っているのでは?」
反応でできたものが、同じものをさらに作る手助けをしているのではないか。そう考えて実験すると、実際にその働きが確かめられました。ただし、まだ右手型・左手型の片方を増やす働きは十分ではありませんでした。

③「では、片方をもっと増やすこともできるだろうか?」
使う材料の構造を変えながら試すうちに、片方の型が多くできるものが見つかりました。そこで、その偏りをさらに大きくできるか確かめると、できたものが自分と同じ型を増やし、偏りが大きくなることが分かりました。

最初から最後まで、決めた手順を進んだだけではありません。試している途中に現れた違いから、「どうして?」「それなら、こうしたら?」と、次の実験が生まれたのです。

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この①から③までにみられるのは、自分の働きかけで、ものが変わる。その変化が、次の働きかけを誘う。ということの連続です。さらに「試している途中に現れた違いを、次の問いにする」ことが起きています。

ね、どうですか? これと同じようなこと、遊びの中でもよくみられませんか?
たとえば、10月2日(金)に、金槌と釘で「パチンコ」づくり。あの過程でもこうなっていました。

①釘をまっすく板に立てて、軽くトンカチを打つ。あれ、曲がってしまった。どうしてだろう?曲がって釘を直す。

②トンカチの当たる面と釘の頭がうまく当たっていないらしい、と気づく。そこで、トンカチをまっすぐに打ち下ろすようにしてみる。それでも時々失敗して釘が曲がってしまう。

③何本もやっていくうちに、まっすくに板にうまく刺さっていった。回数を重ねるとコツをつかんで曲がらなくなった。

ね、こういうことを、試行錯誤しながら、とか簡単にいうけどね。子どもたちは、こうやって小さな仮説と実験と達成を繰り返していることになってないだろうか?

もちろん、子どもが「仮説を立てて実験しよう」と考えているわけではないでしょう。「あれ?」と手元を見て、当て方を変えたり、曲がった釘を直したり、もう一度打ってみたりする。その動きの中で、やってみた結果が、次にすることを生んでいるのです。科学では、条件をそろえて、同じ結果になるかを確かめていきます。

こういう小さな問題解決プロセスが、遊びの中には入っているんだけどね。だから科学者と同じようなことを遊びの中で探究しているともいえるじゃないかな?・・どう?

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