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園長の日記

身体性から広がる、子どもの表現

2026/10/22

子どもは、遊びのなかで、身体を使って世界に出会っています。これは、なかなか深い話なのです。

たとえば子どもが公園で走る、跳ぶ、揺れる。誰かを追いかけたり、何かになったつもりで動いたりする。そうした経験は、まず身体の感覚として子どものなかに残りますよね。

やがて、その経験は「もう一回!」という「言葉」になったり、「歌声」になったり体を動かす「リズム」になったりします。中には「絵」を描いたり、「絵本」を読んだり、ごっこ遊びのなかで別の「物語」に作り替えたりすることもあります。

最近では、にこにこ組の子どもたちが体験した「味の探究」。きのこピザを食べた子どもたちが、昨日、小麦粉粘土で再現して遊んでいました。

このように、子どもが感じたことや経験したことは、さまざまな表現の形になって現れます。子どもの「心動かされた経験」は、同じ身体の動きだけではなく、ごっこ遊びや言葉や絵や制作物などに広がっていきます。そして、表現されたものが、また新しい遊びや身体の動きを生み出すこともあります。

わらべうたを聞けば、子どもは声やリズムに合わせて身体を動かします。絵本を読んでいて、登場人物になったつもりで歩き出すこともあります。遊びのなかで生まれた言葉が、友達との新しいやりとりをつくることもあります。

児童文化財には、絵本や紙芝居、歌、昔話、映像、ごっこ遊びなど、いろいろな形があります。けれど、それらを別々に考えるだけでは、子どもがどのように楽しみ、経験を広げているのかは見えにくいのかもしれません。身体で感じたことが、言葉や音、絵や物語と結びつき、また身体の経験へと戻っていく。その行き来のなかに、子どもの遊びの豊かさがあります。

このようにこれまで考えてきたことを、図にしてみました。児童文化財の表現を、身体・言葉・音楽・映像の関係として表してみたのです。この図が示すように、子どもの発達は何かが一方的に膨らんでいくのではありません。子どもの身体知を土台に、いろいろな表象の身体的な根っこが、それぞれの表象領域と結びつき、広がっていく様子を考えるための図です。

子どもが遊んでいるとき、身体のなかでは、感じること、思い浮かべること、誰かと通じ合うことが重なっています。その重なりに目を向けると、絵本を読むことも、歌をうたうことも、身体を動かして遊ぶことも、子どもの経験を育てるつながりのなかに見えてきます。

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