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園長の日記

第2回 全国実践研究大会 in 石川・富山(2日目)

2023/08/26

全国実践研究大会の2日目は、実践発表です。6つの実践が報告されたのですが、その後の藤森代表の講評の内容に沿って、実践の特徴を以下に簡単にまとめておきます。今年こども基本法が施行されました。これは子どもの権利条約を制度化したもの、と捉えることができます。そこで子どもの人権を大切にするということを、改めて保育で考えるとき、いくつかのキーワードから保育実践を振り返ることができそうです。そういう意味でも6つの実践は全てその参考になるものでした。

まず、子どもの人権や主体性を考えるとき、キーワードとなるのは「参加・参画」でしょう。子ども自身がどうするかを思い巡らしたり、意見や思いを反映を物事の決定に反映させてもらうこと。また意思決定のプロセスで話し合いなどをしたりしながら、子どもたちなりに最善の方法を考えていくことも含まれます。子どもの権利条約で「4つの柱」と言われているものの一つ「参加する権利」の具体化と言えます。

そうした「自己決定」と「選択」という視点から実践を報告したのは、芦花の丘かたるぱ保育園(東京都)の「君たちはどう育つか」。自分の意見だけではなく、他人の意見も受けとめて考える保育を積み重ねてきた結果「今では傾聴する力や受容する力が根付いてきた」といいます。年長児が野菜を育てていく活動の様子から「仲間と作る1年」が報告されました。

子どもの人権には「自分らしく育つことの権利」もうたわれています。その根底になるであろう心の基盤の一つとして大切に育てたいのは「自己肯定感」です。国際比較でも日本の若者のそれが低いことが、この間ずっと懸念されてきました。これは「今のありのままの自分を受け入れる力」と言っていいものですが、そこに注目した発表が、新宿いるまこども園(東京都)からありました。子どもの自発的な活動や、他者から認めてもらう経験を大切にする保育です。発達が異なる集団の中での生活や遊びの中に、そうした関わりが生まれ自己肯定感が育まれていくことがよくわかる内容でした。

同じ法人のいるま保育園(埼玉県)からは「我が国の課題に向き合う、見守る保育・藤森メソッド」と題して、自己有用感にスポットを当てた実践の分析が報告されました。乳児が幼児の姿をじっと見つめ、それを真似てお友達にやってあげる・させてあげる姿、幼児クラスでの当番活動、年下の子どもへのお世話や手伝い、ピーステーブルでの話し合いなどが動画で報告されました。異年齢での生活や遊びの中にそうした関わりが自然とたくさん発生しています。

子どもは障がいの有無や年齢、ジェンダーで差別されてはなりません。保育における包摂のテーマを取り上げたのは、幼保連携型認定こども園 城山幼稚園(熊本県)の「見守る保育におけるインクルーシブ」でした。具体的にはオープン保育、チーム保育、お手伝い保育、共食などを通じて「みんなと同じように活動に参加できない子どもを年長児が自然に受け入れ、その子用に遊具を用意したり、みんなで遊べるルールを作り始める」様子が報告されました。

「園庭にどんな遊具や場所があったらいいと思う?」。子どもにカメラを持たせ、子どもが何に興味を持ちどんな園庭を望んでいるのかを把握しながら園庭を作り直したのは、ちゅうりっぷ認定こども園(富山県)です。「子どもの様子や視点から園庭環境を考える」取り組みで、「子どもの参画」を大切にしていました。子どもの意見が反映させた園庭が徐々にできていく様子を、わくわくした顔つきで見つめていました。

子どもの人権には、子どもの育つ権利を含まれます。子どもの驚きや不思議に思う体験が起きるような環境づくりに取り組んでいるのが、わかばこども園(石川県)の「子どもの驚き・不思議さを引き出せ!〜STEAM保育の実践とこれから〜」でした。日常の中で感じた不思議について、自分達で調べたり遊びに発展させられるような保育を目指しています。

第2回 全国実践研究大会 in 石川・富山

2023/08/25

前日の夜から金沢に来ています。今日25日から明日26日まで「第2回 全国実践研究大会 in 石川・富山」に参加しています。これは当法人の理事長、藤森平司が代表を務める保育環境研究所ギビングツリー(略称・GT)が主催するもので、今年3月に続く2回目になります。全国各地から180名を超える先生たちが集い、実践を持ち寄って、子どもがどんな学びをしているのかを研究します。初日の今日は午前中は施設見学、午後は基調講演と記念講演でした。

GTの仲間はお互いに見学して保育の様子を見合うことを大切にしています。午前中の見学先は、ひかりこども園、こども園和光、キッズみなと園、わかばこども園、わかばにしかるみこども園、西田地方こども園の6園。この中から私は「わかばこども園」を見学しました。昨年7月に建て直し、竣工したばかりの新しい園で、広くゆったりとした空間に、ゾーニングされた物が配置されています。物や空間には、意図された保育のねらいが表現されています。乳児から幼児までが、それぞれ思い思いの遊びに熱中していました。見学者にあまり気を取られることもなく、遊びが展開されています。

午後の講演は藤森代表が、これからの時代に必要な保育の考え方と方法を約2時間にわたって説明しました。その中で話題は多岐に渡りました。夏休みに保育ボランティアに来ている卒園児の様子、地元の自治体や東京都に対して、保護者と共に望ましい保育や教育について提案している内容、子どものために幼保一元化が必要な理由、保育の質を高めていくために保育者が研究することの必要性など。最後に「子どもが何をどう学んでいるのかについて、現場から研究して世の中に伝えていけるように、私たちは学び続けましょう」と呼びかけました。

 

記念講演は社会福祉法人 佛子園 理事長の雄谷良成さん。演題は「ごちゃまぜ 〜木を見て森を見る力」。子どもから高齢者まで、いろいろな人が出会い、関わり自分らしく生活や仕事ができるように、施設空間をデザインしながら、居心地の良い空間を作り上げていました。乳幼児の保育の場であり、小学生や中高生が放課後に勉強していたり、障がいのある方やリハビリ中の方が、トレーニングに励んでいたり、失業中の人がここで働きはじめたり、実に、様々な人々の人生が重なり合って行きます。

そして不思議な、とも言えるような出来事が生まれています。個別にやっていたらうまくいかなかったようなことが、ここでは叶えられたり、改善されたり、生きがいや張り合いが生まれ、幸せな笑顔が取り戻されていました。人と人の関係性や触れ合いがいかに大切かを考えさせられる実践です。

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夜の懇親会では、藤森代表が陽明学の知行合一について話されました。3月の1回目の鹿児島大会にしても、今回の2回目の大会にしても、開催地の園の先生方にはほんとうに感謝です。ありがとうごさいます。学んだことを実践に移し、また実践から学んでいきたいものです。

少しずつ感じる秋の気配

2023/08/24

この夏もカブトムシのつがい2組が大活躍しましたね。そして小さな卵を残して天国へ旅立っていきました。子どもたちは毎朝セッセと餌のゼリーを与え、持ち方を覚え、絵を描きました。何人もの子どもたちから、何回も得意そうに手とっている姿を見ましたが、そろそろカブトムシとの交流も終わりを迎えます。

甲子園で優勝が決まる頃、毎年「これで夏が過ぎたな」と個人的には思うのですが、子どもたちはこの残暑厳しい中でどんな時に秋を感じるだろう?と思ったりします。スズムシも相変わらずリ〜ン、リ〜ンと泣いていますが、その卵も何個も見つかりました。小さな命がこうやってつながっていきます。当園で4代目になりますね。

保育園の隣は区の駐輪場ですが、その前の花壇に開園時に私が植えた苗がやっと大きくなり梨の実がなりました。まだ一つだけです。みかんの木はアゲハの幼虫に食べられて葉っぱがなくなっていましたが、またやわらない新芽が吹き出て、そこにまたアゲハの幼虫がいます。こちらは、もうしばらく「あおむし」の観察が続けられます。

区役所の近くに百日紅(さるすべり)の木が並んでいます。枝の下の方から咲き始めますが、花も先の方に移ってきました。こちらの花もそろそろ見納めの時期がきたようです。

子どもの心が満たされて安心して眠ること

2023/08/23

昨日22日は8月の睡眠講座「赤ちゃんぐっすりねんねのコツ」があったのですが、私が担当している「お手伝い保育」との同時進行でした。この睡眠講座は、誰でも参加できる無料のZOOM講座で、子育て中の方、これから子育てが始まるかた、保育関係者の方など、本当に多くの人に聞いてもらいたい内容です。

その内容の中に、子どもは疲れて寝るだけではなく「安心と満足で寝る」というキーワードが出てきます。心が満たされて、また安心できるから、すやすやと眠りにつくことができるという話なのですが、保育園の午睡もそうありたいと思っています。その様子がちょうど、昨日の「ちっち・ぐんぐん」のブログに描かれていましたね。

お昼ご飯が済んで、子ども同士で戯れあって遊び、安心毛布を介した心の交流があり、外を眺めたりするのんびりした時間が流れていました。まさにくつろぎの時間。

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午睡前に、お友だちとふれあい、心も満たされた Sくんは、その後すぐにお布団に横になって、スーッと眠りに入っていきました。

お腹いっぱいになって、お友だちや大人と触れ合って、 心も身体も満たされて…それぞれの子が “心地よく眠りにつく” ための過ごし方や環境も大切にしていきたいです。

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子どもたちにとって「心が満足する」こと「心が安心すること」の姿を思い浮かべると、私たち大人も幸せになりますね。

「作る」を経て「使う」へ

2023/08/22

今月8月から年長組による週1回の「お手伝い保育」が始まりました。今日は事務所担当(つまり園長担当)の2回目でした。年長の子どもたち9人が3人ずつ0〜1歳、2歳、事務室に分かれます。私のところにはKさん、Yさん、Sくんの3人がやってきました。私は主に生き物のお世話や、教材作りを手伝ってもらいます。

今日の教材作りは2つ。一つは、階段に掲示してある「お月様」に、「きのう」「きょう」「あした」の三匹の「たぬき」を作ってもらうこと。もう一つはライトボックスの上で、図形を並べて遊ぶための遊具です。

「たぬき」は「今夜はここだよ!」と教えてくれるためのものですが、そういうものを作ってほしいというと、わかった!こうするといいよ!と張り切って作り方を話し出します。「画用紙にたぬきを描いて、切って、周りをセロテープで貼って・・・」。「そうそう。じゃあ、テーブルを用意しておくから準備して」というと、早速、クレヨンと画用紙をクラスへ取りに行きます。

絵本「つきよ」に出てくるたぬきをモデルに描きます。できた絵は、透明な名前ケースに入れて手すりに結びつけて、ずらせるようにしました。

百均で買った色セロファンを、ハサミで四角や三角の形に切り、ラミネートをします。ヒラヒラして柔らかく、手につきやすいセロファンをハサミで切るのは難しいのですが、私がマジックで引いた線に沿って切り抜いてくれました。ラミネートをかけるところを見たのは初めてらしく、触っていい場所を確認したり「出てきた!」「あったかい」など気づいたことを色々話してくれます。

赤、青、黄、緑の4種類の四角、三角ができました。すかしてみると「おもしろい」「ねえ、みてみて。赤いよ」と、その色で見える景色を眺めています。机の上に乗せて見るのと、明るい場所にすかしてみるのとの違いなどを、色々と気づいてくれたら。ライトボックスは7月の納涼会でも使ったので覚えているらしく、明るさを変えたり、できた図形を並べてみたりしました。早速、重なったところの色が変わることをしばらく楽しんでいました。

この教材作りは、3人ぐらいでやるのがいい。光遊びの遊具は、すでに同じようなものが市販されているのですが、それを「使って遊ぶ」に留めず、あえて「作ってみる」ことで、それが出来上がるまでに、予想しなかった仕組みに気づいたり、難しいことに出合ったり、どうやったらできるかを考えたりする機会になります。子どもたちもそこが面白いようです。

 

朝から心身のテンションをあげよう

2023/08/21

このテーマは、世間ではあまりはっきりと言われてないかもしれませんが、かなり重要な事柄です。とにかく朝、スカッと目覚めて「よーし、今日も一日暴れまわるぞ〜」ぐらいであってほしい。これは大人も子どもも、です。とくに若くて元気なら、居ても立っても居られないぐらいでないと。子どもにも、そう思わせるような「面白いこと」が、朝からあるようにしてあげたい。テレビやゲームじゃなくて「心地よく体を動かすこと」になるように。

放っておいてもそういうふうになっていた時代や地域がどれくらいあったのかどうか。外遊びの三間(時間、空間、仲間)が減ったという話はよく聞きます。それはおそらく本当なのでしょうが、聞き取り調査だとすると、その大人が幼少の頃の記憶との比較だったりするので、本当のところはよくわかりません。でも食物を得るために、大人も子どもも、生きていくために必死で体を、動かしていたのは事実でしょう。それでも子どもの姿を見ていると、朝から体を動かすと、その後の姿が違ってくるというのは事実です。

運動で満足した後の次の行動への移り方、朝のお集まりの落ち着いた様子。話し合いも集中していて、姿勢や顔つきが違ってきます。

こんなに暑いと、ただでさえ汗が出てくるくらいですから、朝からあえて汗をかいてまで運動をしたいと思わないかもしれません。でもそれが大事なんですよね。暑くて汗が出るからといって、運動しないでいいということではありません。室内の温度は下げておいて、気持ちよく体を動かすこと。もし「暑い暑い」と言いながら、熱中症警戒アラートが発令されたからといって、散歩もなし、外での運動もなし、室内では机上遊び中心、なっていうことになっていたら、大事なことが見過ごされてしまうかも。

 

この夏、確か20数回目になる警戒アラートが発令された今日も、朝から運動しました。ワニに食べたれないように川の飛石を飛んで渡る遊びです。うまく渡ったらバルンポリン(バランスボールをトランポリンに載せて、それにまたがってピョンピョンと跳ぶ運動)を10回。その後、私がワニの口を開けたり閉めたりしている隙間を、食べられないように、タイミングを見計らってピョンと飛び越えます。

「ガブ、ガブ、ヒュー」など三拍子にしたり、四拍子にしたりしながら、ワニの口を開け閉めしていると、タイミングを覚えた子どもたちが、なかなか飛べない子に、そのタイミングを教えるようと、「今!・・・今!・・・今!」と、声を掛け合うようになります。こんな協力行動が自然と起きるのも、遊んでいて面白いです。

屋上でのプール遊びも同じ要素が盛り込まれます。ワニさん歩きを始めた子どもたちが、股のトンネルをくぐったり、ウレタンポールにまたがってお馬さんの「カッポカッポ」をしたり。

家でも運動はできます。まあ、ちょっとしたことなんですが、じゃれ遊びの類いと思ってください。難しいことは何もないでしょう。大人が子どもに体をよじ登らせたり、高い高いと持ち上げたり、腕や足をもってぐるぐる回したり、寝転がって膝の上で「ヒコーキ」をしたり、お馬さんや肩車をしたり、股や腕のトンネルを潜らせたり。幼児になると、体も重くてそうもいかないかもしれません。この辺り、ちょっと運動が家では少ないなあ、という方は朝9時ごろまでには登園させて、保育園で朝のエンジンを始動させててあげましょう。

秋ちかし稲穂がぬれる水遊び

2023/08/19

今夏、2回目のプール開放でした。

猛暑日のなかのオアシス。

保育園の屋上の稲穂はまだ青く、

都会のビルの谷間で、

親子の笑い声が聞こえていました。

子どもの心に届く絵本

2023/08/18

この時間を楽しみにしている子たちが多くて、絵本の持つ力をあらためて感じます。3歳の男の子が「これ読んで」と頼まれたのは『ふたごのおばけ』。「これにしていい?」というと、大勢が「いいよ」と返事してくれたのでそうしました。小学生の男の子二人が主人公なのですが、登校すると朝寝坊してしまったおばけふたりを発見し、それ以来、二人のけらいになってくれるという話です。

絵本を読んであげた後で、その絵本の取り合いになってしまうことがあります。今日は絵本『にじいろのさかな』でそうなりました。お話はしあわせがテーマです。銀色の鱗を身につけた虹色の魚は、他の魚たちにとって羨望の的なので、「一枚ちょうだい」とお願いされることがあります。でも、とんでもない!と拒否していたら、一人ぼっちになってしまいます。そして知恵あるタコに悩みを打ち明けると、幸せになれる方法を教えてもらえ、その通りにやってみるとー。

取り合いになった子の一人は「スイミーの時と同じぐらい(よかった)」と言い、少し頬を紅潮させて「気持ちがポカポカする」とつぶやいた子も。幼児の中でしばらくブームになりそうです。

時間が少しあったので、絵本「つきよ」。みんなも「たぬきさん」みたいに、お月様を探して見てね。形を変えて、ビルの間とかいろんなところから顔を出してくれるからね。・・・月を眺めて風流さを感じるのは日本ぐらいという俗説がありますが、きっと子ども流の風情もあることでしょう。

冷えたコップの表面が濡れるのはなぜ?

2023/08/17

撮影した動画をそのまま再現すると、5月で6歳になったMさんは私にこう説明してくれました。

「氷が当たって、(コップが)冷たくなってから、それからこの水をこっちに出してきた」

「そうなんだね。こっちに水がでてきたんだね」「うん」

何の説明かというと、冷えたコップはなぜ水滴がつくのかという理由です。

事務室にある冷蔵庫の上が結露して濡れていました。触ってみたら「あ、冷たい」というので、「どうして濡れたのかなあ」ということになり、私が「じゃあ、実験してみよう」ということになったのです。

二つの同じガラスコップに水を注ぎました。室温に冷めていたポットがあったので、その水を注ぎました。

片方には氷を入れてしばらく見ていたら、そちらはコップの表面に露がつきはじめます。

「白くなってきた」と触ります。そして手が濡れたので「それ何?」と聞くと「水」と答えます。

そこで「じゃあ、どうして水が付いたのかな」と聞くと、冒頭の答えが返ってきました。

コップの中の水が出てきたと考えたようです。

大人でも普段何気なく見ていることについて「どうして?」と改めて聞かれると、チコちゃんではありませんが、どうしてだろうとわからないことだらけでしょう。

子どもも見慣れているはずの現象についても、あえて「なぜ?」「どうして?」と考えさせてみることは大事なことだろうと思います。彼女の説明に対して、私は「そうなんだね、中から出てきたんだね」と受け止めたままで終わりました。次は閉鎖された空間の中にできる結露の現象を探してみたいと思います。

王道は道草に有り

2023/08/16

以下のことと「子どもの人権」を結びつけることができるようになって、保育の基盤がさらに強固になってきたと感じます。以下のこととは、保育でよくある活動と活動のつながり、移動の途中だったりするタイミングのことなのですが、この「道草優先」にも、自分らしさの自己発揮の姿が垣間見られます。保育記録の「振り返り」にこう書いてありました。

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2階のお部屋に水遊びへ出発したけれど、部屋を出るなり、MちゃんHくんは、1階のロッカーのボタンを押してみたくて、ちょっと寄り道。Wちゃんも、探索がしたくて、2階は通り過ぎてそのまま階段登りへ。『水遊び』という活動の中にも、そこに行くまでにたくさんやってみたいことがあって、大人や年上の子どもたちに見守ってもらいながらゆっくり探索をすることができた。大人が、その日の活動(水遊び)の場所までストレートに連れて行ってしまうことは簡単だけれど、子どもたちにとっては、そこに行くまでの「道草」が楽しかったり、そこでさまざまな体験が待っていたりすると思うので、一人ひとりのやりたいことやその子のペースに合わせて過ごすことができるよう、これからも、大人同士でうまく連携をはかって、過ごしていきたい。

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こそうそう、こうでなくっちゃ!保育の王道は道草に有り、とでもいいたくなります。室内ならまだしも、たまには外でも、車や自転車を降りて、散歩してみたくなりますね。たっぷりの道草をしながら。こんなに暑いとそうもいかないし。早く秋来ないなかあ^_^

 

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