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園長の日記

神田祭がもうすぐ

2019/04/17

【神田祭りのざわつき】

この町らしさを感じ始めたのは、今年2月「今年は神田祭りが表だから」という言い方に接した時です。そのやや興奮気味の、待ちに待ったものが姿を現してくるときの感興を、その口調の中にのぞかせていたからです。もちろん神田祭を一度でも見れば、誰もが日本の「祭りらしさ」のイメージを代表していることに、また、それが祭りの本流の一つだと言うことに、気づかされます。
でも町会に入らないと、このワクワクしてくる感じは味わえないんだろうな、と今日、わかりました。今日何があったかというと、神田岩本町にお住まいの町会役員で、第57期議長も努められた石渡伸幸・元区議会議員から神田祭り用の、さらし一枚の日本手ぬぐいを頂いたからです。それは「宮鍵」と書かれた、粋な手ぬぐいです。あまりにカッコいいので、野暮は承知で早速、玄関に飾りました。
「宮鍵」をネットで検索してみると、次のような説明がありました。
【「宮鍵講」は神社の神輿庫の鍵を預かり、神職すら許されない神輿の出入を唯一奉仕できる講社でした。今日でも奉安殿の鍵を開ける時には必ず「御鍵渡しの儀」を奉仕しています。また、神田祭に使用した祭器具や調度品を取り扱ったとも言われています。】
千代田せいが保育園は、お祭りを支えている方々のど真ん中へ、一気にお招きいただくことになったのです。お招きくださったのは、宮鍵の石渡さん。神田祭初日の前日、5月10日金曜日の夕方4時、山崎パン本社でお神輿に魂(お御神霊)を入れる儀式がとり行われますが、そこに参会せていただくことになりました。
【わいわい組も散歩へ】
今日は初めて、3歳時クラスわいわい組もらんらん組と一緒に散歩に、夕方出かけました。子どもたちは、和泉橋を渡って佐久間橋児童遊園で遊びました。また、にこにこ組もオレンジ色の散歩カー(避難車)に乗って和泉橋から、佐久間橋児童遊園、万世橋警察署、万世橋、柳原通り、柳森神社、海老原商店というルートを巡ってきました。
海老原商店のイベントスペースから、聞こえてきた「音楽」に導かれて中へ入って行くと、にこにこさんたちのために、アーチストの方が演奏してくださいました。
【神田はデザインの専門街でもあった】
神田祭の、町のざわめきは、周辺を散歩する時も感じることができます。神田祭のポスターは、町会ごとに異なります。そのセンス、デザイン性、バリエーションの豊かさはどれも目を見張るものがあります。すべてのポスターを全部集めてみたいと言う願望に駆られます。神田の街の歴史に、印刷出版デザインと言う江戸時代から続く伝統を感じたからです。そのセンスを保育環境に持ち込みたい、この祭りのざわめきを子供たちと共有したい。散歩の目的が新たに見出された日になりました。

らんらん組初めての散歩

2019/04/16

【佐久間児童遊園】

昨日のにこにこ組のお散歩に続いて、今日は4歳児クラスのらんらん組が夕方から、散歩に出かけました。昨日と同じように、柳森神社の前を通って、新幹線の高架下と並行に架かっている「神田ふれあい橋」を歩いて渡り、秋葉原駅前の通りに出て右折し佐久間児橋童遊園で遊んできました。遊ぶといっても、神田川を挟んだ向かいの園舎の子どもたちに手を振ったり、丸い階段が半円形のステージのようになっている、その平らなところを走り回ったりといった程度のことでしかありません。

それでも子どもたちは、水を得た魚のように走り続けていました。この2週間、たまりにたまった運動への欲求が自然と吹き出したかのような子どもたちでした。
佐久間児童遊園は、昨年まで「喫煙所」のあったところです。その煙の量は尋常じゃなかったので、開園説明会で、参加者から「タバコの煙対策はどうしますか」と聞かれたとき、最初からここではもう遊ぶ事はできないと思っていたので「何とかならないかと思いますが」と半分諦めている気持ちを述べました。それが今は、罰金3000円の禁煙ステッカーが貼られてします。有り難い!(愛煙家には、申し訳ないですが)
子どもたちが走り回っている様子を見ていると4歳時クラスの足取りが、しっかりしていることがわかりました。明日はわいわい組の番です。

にこにこ組の初めての散歩

2019/04/15

【月曜日の朝は忍びない】

休み開けは親が恋しくて泣く子が増えます。それは仕方のないことです。自然なことですよ。大好きなおうちの人と二日間も続けて過ごすわけですから。月曜日の朝は子どもには、忍びなく思いますが「ママだって辛いんだから、許してね」と、相方へ気持ちの橋渡しをやってあげたくて、言葉にはできないその思いを私たちは子どもと親御さんに「辛いけど大丈夫!」と、ただただ頷くことによってエールを送るのでした。
でも、そんな〈忍びない時間〉が長くは続くことはありません。子どもたちは持ち前の適応力を発揮して、おもちゃで夢中で遊び始めました。2歳児の子どもたちも、午前おやつの時間には、みんなで大きなテーブルを囲んで楽しそうです。
【にこにこ組が初のお散歩】
そして、さらに今日もまた、予想外の嬉しい出来事がありました。それは、2歳児クラスの「にこにこ組」が開園以来初めてのお散歩に行けたことです。1人お休みで、8人でお散歩という記念すべき日となりました。8人のうち5人が「避難車」という立ち乗り車に乗り、3人は先生と手をつないで歩きました。
園の前の柳原通りを、柳森神社方向へ歩いていきました。新幹線が神田方面へ走り去り、東海道線が通ると「もういっこ」と次の電車が来るまで見たいといいます。すぐに反対から電車がやってきて、Sちゃんが「オレンジ色」と中央線を指差します。
【電車、花、カモメ】
途中に黄色い花が咲き誇っまているところで立ち止まって「きれいな花だね」「黄色い花だね」などといいながら、花をちょんちょんと触ってみました。こうして電車や花を楽しみながら、万世橋に到着。右に曲がって橋の欄干越しに神田川を眺めました。ゆりかもめが川面に浮かんだり、川の上を飛び越えたりしています。そのまま国道17号、秋葉原中央通りに出て、和泉橋出張所隣の佐久間橋児童遊園を通って、和泉橋を渡って園に戻ってきました。
天気も良くて、日差しもほどよく暖かいお散歩にちょうど良い日でした。子どもたちにとっても楽しいひとときでしたし、なんといっても私たちにとっては、初めての散歩が成立したことが、嬉しくてしょうがありませんでした。

平成31年度の保育カリキュラム

2019/04/15

平成31年度の保育カリキュラムは次の通りです。

平成31年度 全体的な計画(教育課程含む)(千代田せいが保育園)

重点目標は次の通り

•○ 都市型の保育→ 音環境・プライバシー・交通安全
•○ 園庭の3要素(運動・自然・開放感)→ 地域を園庭として利用する
•○ 子どもの発達の連続性(学年で区切らない保育)→ オープン保育
•○ 家庭と園生活の連続性(アロペアレンティング)→ 保育の協働性 信頼と対話
•○ 保護者と共に子どもにとって豊かな生活を創り出す → 身体・睡眠・アート・科学

 

都立木場公園に実踏へ

2019/04/14

【区のバスを借ります】

今日は木場公園へ下見に行きました。何の下見かというと、戸外活動先としてどんな活動ができるかについての下見です。(映画などの制作ならロケハンでしょうが、私たちの教育界ではこれを「実踏」(じっとう)と呼びます。)
千代田区は、私たちの園のように、園庭を持たない保育園のために、バスを無料で提供してくれます。その1回目の利用を5月に実施します。その行き先に、いくつかの候補の中から「都立木場公園」を選んでみました。
【都立木場公園とは】
東京都公園協会のサイト「公園に行こう」( https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/about020.html)によると、〈木場は、江戸から昭和にかけて、江戸・東京へ材木を供給し「材木のまち」として栄えてきました。
昭和44年には、江東再開発構想のなかの防災拠点の一つとして位置づけられ、木材関連業者が現在の新木場へ移転したのを機に、水と緑の森林公園として整備されました。〉
南北に長いこの公園、とても広くて、バスの駐車場もあります。そこから、降りてすぐの所に、広々とした原っぱの「ふれあい広場」が広がっていて、ここなら、思いっきり走り回っても大丈夫です。

真似してやってみたがることの意味

2019/04/13

土曜日は子どもが少ないので、先生と子どもの距離が近くなり、関わりが密になります。「先生これやるけど、〇〇君もやってみる?」。絵本にブッカーをかけたり、ラミネートで掲示物を作ったり、階段や廊下の掃除をしたり。先生にとっては仕事であっても、子どもにとっては興味深い体験であり、新しい学びになっています。子どもは大人がやっていることを真似してやってみたくなります。「子どもはどうして、真似をしたくなるのだろう?」と改めて考えてみると、面白いことに気づきます。

【行動の意味や目的を知りたがる】
実は、子どもは真似をする前に、このように考えます。「あれ、先生が絵本に何か透明なものをくっつけようとしている。何をしてるのかなあ」と思って、子どもは、こういいます。
「先生、何してんの」
なぜ子どもはそう聞くのでしょうか。何をしているのかと聞きながら、実は何をしているのかだけを聞いているのではありません。そうすることの意味、あるいは目的も聞いているのです。
また、お友達がそう聞いて先生から返事をもらっているその様子を、じっと見ているお友達もいます。このように、人がやっていることには意図があることを察して注意を向けるのが9ヶ月ぐらいから始まっています。言葉が上手に話せるずっと前から、人は観察によっていろいろなことを学習しているのです。
【目的志向の模倣について】
絵本にブッカーを貼りながら「この透明なのはね、ブッカーって言うんだけど、こうやっておくと、絵本が長持ちするんだよ」と、先生が説明しています。
同じように、ラミネートをする時も「2枚あったのが1枚になって、中に紙がサンドイッチみたいになったでしょ。これで丈夫で綺麗な掲示になるね」といったやりとりが見られます。
このように、やっている事の「意図を理解すること」で、その目的に向かって自分もやってみると言うのが、ヒトしかやらない模倣の本質です。ただそのままやり方を真似ると言うことも多いのですが、幼児になってくると目的を達成するためなら子どもなりにやり方を変えることもあります。そして、自分のやった出来栄えを確認したがります。狙っていた目的にかなった結果になっているかどうかを確認しているのです。それが「みて、みて」と言ってくることの意味なのです。
このような目的志向の模倣は、ホモ・サピエンス独特のものです。そのような場面が、今日はたくさん見られました。

「慣れ」からくる危険性

2019/04/12

小さい子どもたちも、園生活に随分と慣れました。朝親と別れるときに、寂しがある事はあっても、昼間泣いている子がほとんどいなくなり、部屋の中での遊びや食事に意識が集中してきています。3階の幼児の方は、園生活に慣れてくると、急いで思わず走ってしまったり、園生活のルールを破ってしまう子どもたちが出てくる時期です。例えて言うなら、自動車の運転免許を取ったばかりの慣れない時期よりも、運転に慣れてきた頃が1番事故を起こしやすいことに似ています。また園生活が始まってから2週間ほど経ち、子どもたちのお疲れも、ちょうど出て来やすい時期でもあります。家では子どもたちの甘えも強くなるかもしれません。この週末はのんびりと過ごすことをお勧めします。

来週あたりから、育児休業中の方の職場への復帰が増えてきます。子どもたちが園に慣れてきたように、今度は親御さんが、職場への出勤に慣れていかないといけませんね。

散歩までの見通し

2019/04/11

「そろそろ戸外に出たい」。子どもだけではなく、大人の私たちもそう思っていますし、保護者の方も「いつになったら散歩が始まるのかなぁ」と思われているはず。今日のように天気がいいと、なおさらです。園生活に慣れてきた子どもも増えてきましたし、どの子がどんな行動パターンかもわかってきました。

でも、もうちょっと時間が要ります。何かのコマーシャルのように、「ドアを開けたら、そこはハワイ!」というなら直ぐにでも戸外へ出たいところです。でも、現実は「園の門扉を開けたら、危険な道路」なのです。どこへ行くにしても、どうしても、ある程度、同じタイミングで同じ行動ができないと、怖くて散歩には行けません。

具体的には、先生の話がどこまで通じるか、通じないか。やって欲しいことが行動に移せるかどうか。車道に飛び出したりしないで歩道を歩くことができるか。大人なら簡単なことでも、それがまだできないのが、子どもです。しかも新園の場合はすべての子どもが未知数です。室内でさえ何でも1番になりたいと、競って走ってしまう子どもたち。正直なところ「これじゃぁ、まだ無理だなぁ」と言う感じです。全員が「あそこまで行ってみたい」という目的を共有できれば、そして、子ども自身が目的地を想像できれば、ルールを守ろうとする意識も強まります。
でも、そのためには、今言ったようなことが守れないといけないのです。信号は青で渡るのであって、青でも黄でも赤でも、好きな色で渡っていいよ、というわけには行きません。そこができそうかどうかを見極めないといけません。
それでも、もうちょっとの辛抱です。今週は月曜と昨日の水曜があいにく雨でしたから、今週の計画(週間計画、週案)が変更されています。やっと今日、わいわい、らんらんの子どもたちが、ゾーンの一つとして神田川のベランダに出てみました。
すると、いろんな船が通って、子どもたちの興味は尽きなかったようです。警戒船、貨物船、観光船などが頻繁に姿を見せてくれました。私は見なかったのですが、川面を掃除する船もあって、水面に浮かぶ桜の花吹雪を、一気に飲み込んでいったそうです。極めつけは、船のドラフト・ターンでした。船先を護岸に接触させて起点とし、船の胴体を180度回転させて向きを変えたのです。これには、子どもたちだけではなく、先生たちも驚いたようです。船がクイックターンできるとは思っていませんでした。
このような景色の中から、子どもたちにとって行ってみたい場所を散歩先にしながら、その範囲を徐々に広げていってみたいと思います。もうしばらくお待ちください。

ホームとアウェイの意味

2019/04/10

【新井課長がご挨拶に】

千代田区は、珍しい。何が珍しいかというと、保育園の所管が教育委員会だということです。多くの自治体では保育園は福祉民生部局が所管します。千代田区では保育園を教育委員会が所管するのですが、私はそれはとても好ましいことだと思います。保育と言うのは学校教育以上に、本当の意味での教育的な営みだからです。ただ、乳児を含めた児童福祉の専門性にやや乏しいと言う感は否めませんが。
一方で、他と同じように変わらないのは、4月1日付けで人事異動があることでした。千代田せいが保育園の開園まで大変お世話になった子ども支援課の加藤課長が、残念ながら異動になりました。
しかし、これまた千代田区は珍しいことがありました。というのは、加藤前課長が新しく就任なさった新井課長と共に、わざわざ当園にご挨拶にいらしたことです。新井課長は3月まで区立児童・家庭支援センターの所長をなさっていましたから、私は2月にはセンターでお目にかかっており、驚きました。4月からは私たち保育園を束ねる直接の「上司」という関係になります。新井課長、よろしくお願いします。
【子どもの居場所】
ところで、先週水曜日から、子どもたちは一人で過ごし始めましたが、すっかり慣れている子が多い4歳児クラスのらんらんさん達に比べて、歳が下がるにつれて保育園生活に慣れるのも時間がかかるものです。私は2月の入園説明会で「最初は保育園がアウェイでも、そのうちホームになりますよ」と言う話をしました。サッカーでは相手チームの国で戦う時アウェーといい、自国で戦う時はホームと言います。いつものパフォーマンスを維持できるのはホームでの試合です。サッカーはホームの方が勝率が高いのです。なぜでしょうか。スポーツ解説者によると、客席の応援団が敵か味方かによって、精神的なパフォーマンスが全く変わってくるからだと言うのです。
この話を「慣れ保育」中の子どもたちに当てはめると、その子にとっての環境が敵か味方かと言うことになるでしょうか。子どもにとって「環境が味方ですある」と言うのは、例えば大好きな親がそばにいて、大好きなおもちゃがあるといったことです。つまり、ホームでは人と物が味方になっています。
そうすると、子どもたちにとって保育園がホームになっていくことは、どの子にとっても保育園の中に、何か困ったり悲しかったり寂しかったりすると、駆け込める安全基地が必要と言うことです。パパやママの代わりの保育士がその役割を果たします。
そして、心落ち着く空間や、心惹かれるもの、好きな遊びや心の落ち着ける場所、興味ある遊具等も必要となるのです。そして保育園が家と同じような自分の居場所となっていきます。子どもが保育園で安心して過ごせると言うのは、怪我をしないとか、トラブルがないといった事ではなくて、自分らしくのびのびと、自己が発揮できるということです。
【家庭と園をつなごう】
集団の場である保育園と、親子関係が軸となる家庭とでは、人間関係の幅が違います。保育園が家庭と同じようなホームになるには、家庭と園の環境がつながっていると、子供は慣れやすいのです。家で馴染んでいるぬいぐるみや毛布、肌に身に付けておくと安心できるもの、そういったものを保育園に持ち込むことも良いでしょう。それによって寂しさを乗り越え、周りへの興味が湧いてくることもあります。千代田せいが保育園は、子供たちが大好きな景色に恵まれています。自動車や電車や船を、園にいながらにしてみることができるのですから、こんな環境を生かさない手はありません。今日はこんな話を先生達としました。

幼児クラスの保護者会がありました

2019/04/09

【園長の一日】

7時に出勤して、メールのチェックと日々の動きの確認。朝8時30分のスタッフミーティングのあと、9時から園内をチェックして回り、その後はコピー複合機の会社に電話してスキャン機能を拡張させ、10時に2冊児クラスの入園先を探している方に園内を案内し、10時45分から、子どもたちがどのように遊んでいるかを見て、11時30分に来園したレンタル会社の見積もり提案の説明を聞き、12時20分から2階で昼食を楽しむ。14時30分からは会計システムの操作方法を打ち合わせ、16時30分からは、今日のメインイベントである3歳4歳5歳児クラスの保護者会に参加しました。その後、来客が3人あって8時まで話し込む。細切れの時間には、電話やメールやラインでの連絡やネットでの発注などが途切れることがありません。この1週間、こんな日々が続いています。
【コンタクト・タイム】
この中で、保育士でもある私の専門は、コンタクト・タイム、つまり子どもと接する時間にあります。この時期がなくなってしまったら、保育園にいる意味がないでしょう。保育で何が起きているかがわからなくなってしまうからです。野球なら試合会場にいない監督、味見をしない料理人のようなものかもしれません。
さて、今日のコンタクト・タイムで発見したことがあります。それは保護者会で言いそびれたことですが、集団の育ちの意味についてです。
3歳4歳の子どもたちは、この1週間で随分と保育園生活に慣れてきました。どのゾーンにどんな遊具があるか、その遊具ならどんな遊びができるか、誰と一緒に遊びたいか、そんなことがわかってきて、面白いと思う遊びを選んで過ごしています。
思い思いの遊びに熱中しています。複数の子どもたちが店員さんやお客さん、親と子どもといった役割を演じながら遊ぶロールプレイングのような見立て遊びはあまり見られません。それよりも1人で、思う存分、楽しみたいと言う感じです。
ただ、こんな貴重な瞬間に出会えました。ごっこ遊びのゾーンでした。お椀いっぱいに色とりどりの食材が山盛りになった丼ものが2つありました。ある男の子が「一緒に食べよう」と言うと、もう1人の男の子が「いいよ」。すると、「わーい」と喜んでいます。この「わーい」は、〈嘘っこ〉の「わーい」ではありません。ごっこ遊びの中で本当に喜んでいるのです。こうやって友達ができていくんですね。
【先生の役割】
私たちは、こんな子どもたちの育ちの状況を「集団の育ち」と言う言葉でとらえることがあります。バラバラに遊んでいるように見えるみたて遊びのゾーン。そこで担任はこんな援助をしていました。うちの職員ながら、さすがだなと思いました。何をしたかと言うと、「いただきま~すをします。用意はいいですか」と言う、毎日食事の時にやっている挨拶をつぶやきだしたのです。すると子供たちが一斉に寄ってきました。2人しかいなかったその場に、数人が寄ってきて「食事ごっこ」を始めたのです。
【楽しい体験が、みたて遊びを生む】
子どもたちの中に同じような体験が増えていくと、関わりのある会話も弾んでいくことでしょう。〈嘘っこ〉なんだけど、共通する世界を分かち合って、その世界に入り込んで豊かに遊びを展開する、そんな姿が見られるようになっていくのも、時間の問題です。友達ができて仲の良い関係が深まっていくと、楽しいことや面白い体験をしたら、それをもう一度再現したいと言う衝動に駆られるものです。それが制作になったり絵になったり、そして役割分担遊びになったりしていくのです。自然とそのような遊びも増えてきます。楽しみですね。
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