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園長の日記

動き出す季節と欲求

2019/08/30

季節の変わり目は、昔から「前線の雨」がもたらしてきましたが、梅雨前線も秋雨前線も「亜熱帯性」というのが昔とは大違いです。区役所が全戸配布した「ハザードマップ」を熱帯魚の水槽の上に貼りながら、「想定外って、あとで反省することになる予想外の災難ってことだよなぁ」と考えながら、1階の道具をどうやってエレベーターに載せるか計画を練ることにしました。
◆ハイハイ運動の欲求にビックリ
今週の月曜日に「イケア」でまとめ買いしてきた遊具やカーペットを入れました。運動ゾーンの壁に的当て。これはわいらんの子たちが「投げる」という運動をしたがっていたからです。それから、最近「バブバブ」と言って、赤ちゃんのハイハイをやりたがってることに気づいたので、トンネルも置いてみたら、ピンポン!勘が当たりました。ご覧の通りです。こんな運動をその時期にやってなかったのかしら?と思ってしまうくらい、笑ってしまうくらいやりたがっています。しばらく続けます。トンネルはぐんぐんでも人気だったので、もう一つ購入します。
◆就職活動は、真っ盛り
朝の運動遊びのあとは、専門学校の学生さんに園を案内しました。来年春の就職活動は、最近は保育士不足で、大手企業が早々と「内定」を出していて、今日の学生さんも「知人に決まった人もいる」と。ただ「子ども主体の保育をやっているギビングツリー(GT)園に就職したい」という意思が固く応援することにしました。
◆須田町二丁目の夕涼み会は9月6日
数日前にポスターが届きました。

◆月案会議は8月の振り返り

毎月、クラスから代表が集まって一か月単位の振り返りと、次月の予定を確認します。今日は個別の援助計画をもとに配慮内容を共有しました。9月は防災月間です。20日の引き渡し訓練、地震や洪水の対策方針も確認しました。

◆「うちでも、作ってみました」

お迎えのとき、IYちゃんのお母さんがスマホの写真を見せてくださいました。昨日の「金魚のゼリー」に触発されて家でも作ってみたそうです「涼しげで、いいですよね」と。色は青と赤の2種類。とっても綺麗です。一番下の層が透明です。こうして、家庭でも作ってくださるなんて、嬉しいし、素敵ですね。

涼しげに金魚が泳ぐ「おやつ」

2019/08/29

「彼がこの作品の作者です」ーー。
◆アート作品としての料理
今日はお迎えのとき、玄関の「展示食」を見ていたお母さんに、仕事を終えて帰ろうとする「彼」を紹介しました。栄養士の古川先生です。今日の食事は誕生会メニューだったのですが、それがあまりに素晴らしい「アート作品」だったので保護者の方に、ぜひ見て欲しいと思っていたからです。
◆スイカの金魚が泳ぐ
冷たいゼリーのなかを、スイカの金魚が3匹泳いでいます。その金魚、ちゃんと立って、しかも宙にに浮いています。味はラムネ味で、色はご覧の通りのマリンブルー。昼休みに先生たちがみんなで装飾したビスケットとセットのおやつは、食べてしまうのが、もったいないほどでした。このような「美」は、子どもに嬉しさと美味しさと楽しさを与えます。
◆技巧を駆使した職人技です
作り方を聞いて、また驚きました。金魚鉢は3層になっていて、一層目が固まってからその表面に小さな切れ目をつけ、金魚の型をとっておいた薄いスイカが、そこに立つようにします。二層目は金魚に当てないように、しかも一層目を溶かさないように注ぎます。職人技です。
◆大人気のお子様ランチ
人気だったのは、おやつだけではありません。昼食が「お子様ランチ」です。主食はチキンライスで、主菜がハンバーグとエビフライ、副菜はポテトサラダ。もちろん、お代わりも盛況でした。視覚、味覚、嗅覚のハーモニー。そんなことが出来るアートは、料理だけです。
◆誕生会はまた来週やります
ちなみに、8月に誕生日を迎える子が今日はお休みだったので、みんなでお祝いするのは来週にすることになりました。

「園のしおり」もホームページに

2019/08/29

 

4月のお配りした「園のしおり」もホームページに載せました。

パスワードが必要な「園だより」の5月1日付です。

苦情解決制度第三者委員の名前や連絡先も載せせてあります。

 

 

実りの秋を楽しみにして(園だより9月号巻頭言より)

2019/08/28

◆24時間は一生と同じ
「園長先生、園だよりの締め切りは明日ですよ」と言われて驚いて、慌ててこの巻頭言を書いています。こんな調子で目の前の課題が山積みで、がむしゃらに走ってきましたが、早くも半年の区切りとなる9月を迎えます。私は<一日24時間の中に人生の全てが詰まっている>と思っていますが、ボロボロと抜け落ちて失敗と反省ばかりしている毎日です。
◆子どもからの気づき
こうして私は不完全な生き物でしかないことを、いつも家族や子どもが思い出させてくれます。不思議ですね、子どもから教えてもらうことの方が多いなんて。それなのに子どもは大人になりたがっています。それを感じると「こんな大人でいいのかな」といつも恥ずかしくなってしまいます。
◆真似されても恥ずかしくないように
大人が勝手に決めて作っている社会の、未来への無責任さを思うと、ため息が出ます。特に日本では9月が子どもの自殺がもっとも多い月であることを思い出したり、国際社会の「国益主義」を突きつけられると、もっとしっかりしないといけないのは、大人の方であることは間違いありません。子どもに見られ、真似されて恥ずかしくない大人でいたい。それができれば、次世代へのバトンタッチはまあまあ成功なんだと思いますが、それがなかなか、一筋縄ではいかないですね。
◆今後の半年の見通し
さて9月はこの半年を振り返りつつ、後半の園生活の見通しをお伝えしながら、お子さんの育ちをしっかりと支えていくために話し合いの機会を作ります。赤ちゃんも関わりがほんとに豊かになっていますし、幼児の成長もめざましいです。クラスごとの保護者会や、個人面談などで考えや思いを共有しましょう。
◆子どもの育ちを支える
子ども達は成長したがっています。自分で歩く力をつけたいと願っている存在です。そこを支えてあげたいと思います。例えば綱のぼり「のぼりたい」「ねえ、見ててね」「ねえ、やっぱり手伝って」。こんな風に3回ボールが私に投げられます。私はボールを3回返します。「そうか登りたいのか」「自分でやりたいんだね、やってごらん」「ああ、いいよ、ほら」。
この気持ちのキャッチボールです。これをやりたがっているのが子ども達です。そのうち、やれることが増えていって、自信がつき、やってあげる立場へと成長していきます。それが友達同士の関係も太くなり、子ども文化が成熟していくでしょう。どんな実りの秋を迎えるか、楽しみでしょうがありません。

平凡なる日常の偉大さ

2019/08/27

◆平凡な日常の素晴らしさ

保育の質は平凡な日常に宿る。そんなことをお伝えしたくなるのが、大きな行事が終わった後です。確かに普段できないことをやる「非日常」である行事は、普段できないことをやるからこそのイベントですが、毎日がイベントだったらそれはもう、イベントではない日常です。

ディズニーランドで働いているスタッフは毎日がイベントのようにキラキラ輝いているわけではないでしょう。平凡な日常があるからこそ、ハレとしての非日常が輝くのでしょう。親子遠足、神田祭、盆踊り、子ども縁日、そして屋形船納涼会。たまにあるから、貴重な体験になるのだと思います。

◆思わず拍手を送った光景

でも、しかし、それでも・・大事なのは日常の方ですよね、ということを話したくなるのです。今日、素晴らしい光景を目の前でみました。これは「一見さん」にはわからない素晴らしさです。毎日の生活を共にしているからこそわかる素晴らしさです、思わず目を見合わせて、心で拍手を送りました。

それは朝、USくんがネットのマス目から体を下に降ろしていく時のことです、巧みに両腕をすぼめて、網目から肘を上手に抜くと、ゆっくりとじんわりと自分の体を両腕で支えてマットの上に着地したのです。体幹が全身の動きを調整し、上腕が全体重を支える懸垂力が育っていたのです。このような、静かで目立たない育ちは、毎日見ていないと気付きません。鉄棒の逆上がりができた!というような華やかさもありません。競争して一番になった!という達成感や優越感もありません。でも、です。この小さな一歩一歩の積み重ねが、大きな成長に繋がっていくのです。

 

◆この毎日の積み重ねに勝る方法なし

同じようなことがいっぱい起きています。積み木の乗せ方、パズルの組み合わせ方、巧緻性が育っているLaQの制作物、色鉛筆での塗り絵の上腕と手首の滑らかさ、食い入るように見入っている図鑑や絵本、先生が読み聞かせている面白い生き物の絵本の世界・・・この毎日の積み重ねに勝る強力な方法はありません。

 

◆食事の提供ガイドライン

私は厚生労働省の食育に関するガイドラインの検討委員だった時期がありますが、その時、委員の全員が大事にしていた考えは「食育は毎日の食事が大事であって、イベントとしての食育活動ではない」ということでした。いまだに食育が何かの見栄えのいいイベントをやればいいと勘違いされている節がありますが、そうではありません。

◆誰も言わないけど「美味しい食事」が基本

当園の古川栄養士が作る献立の素晴らしいところは、毎日の食事が実に美味しいという、このもっとも大切でシンプルな事実にあります。これができそうで簡単にはできないことなのです。好き嫌いやら、食べ残しやらの課題が「おいしさ」抜きに語られていることが、不思議です。美味しいと食べます。同じ食材であっても調理によって、味が変わり、美味しいと子どもは食べます。

この当たり前の「日常の味の美味しさ」がベースになるからこそ、その上に偏食やら、誤飲を防ぐ切り方や盛り方、リスクの少ない喫食方法やら食事マナーやらの話が出てくるのです。

◆平凡な、しかし偉大な日常

千代田せいがは毎日の生活の質を大切にしたい。行事のために、おろそかになる日常は避けたいと考えます。平凡な日常の中に偉大な本質があるのです。その様子は各クラスのブログがお伝えしています。

 

たくさんの「楽しかった」の感想

2019/08/26

◆行事の感想ありがとうございます。
「親子ども屋形船を楽しませてもらいました」など、たくさんの方々から「楽しかった」という感想を頂き、喜んで頂いたことがわかり、わたしたちも嬉しく、やってよかったと思いました。また、親子で楽しめることを企画したいと思います。
◆新宿せいがから絵本の提供
姉妹園があると、物の貸し借りでも助かります。今日は新宿せいが子ども園から乳児向けの絵本をもらいました。
◆幼児の寛ぎゾーンの充実を図るために夕方クッションを追加してもらったところ、大人気だったようです。その話を聞いて「ライナスの毛布」を思いだします。
スヌーピーで有名な漫画『ピーナッツ』に出てくる「ライナス」が、いつも毛布を持っているので、心理学で「安心毛布」「ライナスの毛布」と言われています。このような柔らかなモノに触れていたいというのは、心が安心を求めているからでしょう。くつろぎのゾーンは大事にしたい場所になりそうです。
◆シンガポールから30人来日
7月に訪問したシンガポールから、マイファースト・スクール(MFS)のアイ・リーンさんらスタッフが今日から1週間来日しています。早速、都内の見学が始まりました。

夏からアートの秋へ

2019/08/25

◆「夏の終わり」の始まり

子どもが「ああ、これで夏が終わりなんだな」と感じるときは、どんな時でしょうか?「夏休みの終わり」でしょうか?この界隈を歩いてみると、町会ごとの「縁日」がいろいろありますから、それかもしれません。

昨日は屋形船納涼会のあと「岩本町ほほえみプラザ」の盆踊りと、「佐久間こども縁日」をのぞいてみました。

金魚すくい、ヨーヨー、綿あめ、宝釣り・・・昔から変わらない定番ものがあると、なぜかぽっとします。

それを用意している大人世代が体験しているからこその伝承なのでしょう。それが途絶えてしまうかもしれないのは、全国的に見ると、この30年の間にその経験をしていない世代が増えているからです。

◆夏から秋へ

さて、この時期になると、秋の準備を始めている生き物や昆虫のことが気になりだします。いろいろな意味で実りの秋、読書の秋、食欲の秋に向けた準備が始まっています。保育雑誌や研修もすでに運動会や芋掘り、収穫祭、防災特集などが組まれていて、すでにその準備が進んでいます。

◆自由あそびとしてのアート

(左:ダンサーの青木さん。右:制作遊びのアトリエを主催する水野さん)

今日25日は、アート一色の1日でした。午前中は海老原商店での制作遊びを、小学生と一緒に参加して楽しみました。ワインのコルク栓のような形をしたトウモロコシでできた柔らかな素材を、ヤマト糊でくっつけていきます。これは園児にも簡単に遊べそうです。とても軽くて安全な素材です。

ダンサーでアーティストの青木尚哉さんと、小学校の図工の専科の先生たちと、楽しくおしゃべりをしながら自由にくっつけていきます。大人の自由遊び体験のような時間でした。

その後で、青木さんが子どもの体を抱きかかえて逆さにしたり、背中に乗せたり、片膝をついて回転したり、身体の無秩序でありながら心地よい動きを作り出していきます。少年が嬉しそうな声を漏らしては、予想できない青木さんの自在な動きが心地よさそうです。

見ている方が楽しくなってきて「ダンスって言ってしまうと、なんだか狭いイメージなってしまうよね」とか「自分から動きだしたい動きとそうでない動きがぶつかって、逆に快感だったりして、その発見が面白いのかもね」などと、私たちの会話も弾みます。

青木さんの体に流木や骨や木切れをもたせたり、乗せたりして、人体も一つの素材のようなつもりで造形していくプロセスが実に楽しい。

手や足の方向、足の裏を置く場所、腕や肩の位置、顔の角度や向きなどを、子どもや大人が「こうしてみたら」「じゃあ、これ持って」などと、面白い、格好いい、いい感じ、と感じることを付け加えていく。それでなんとなく「できた!」「完成」となり、記念撮影をします。

こういう「遊び」は勝手に大人がアートと呼んでいるだけで、子どもは根っからのアーティストなので、この楽しい感覚を忘れないようにしてあげることが大事なことだし、そうなっている遊びが本当の自由遊びの時間なんだろうなと、改めて感じたのでした。

◆福音館「かがくのとびら展」

午後は「アーツ千代田3331」で金曜から開かれている「かがくのとびら展」に行ってきました。

月刊絵本「かがくのとも」が創刊50年を迎えた福音館書店が開いています。しぜん、のりもの、からだ、たべものの4つのテーマに分類された絵本の内容で、体験遊びができるようになっていました。

保育園のそばを歩いていても、蝉の声が聞こえませんが、展示会場には、蝉の声を聞いて何の蝉か当てるクイズや、聴診器の音を拡大する装置があって「ドクドクドク」という自分の心音を聞くことができます。わいわい、らんらんの子ども達も楽しめる内容でした。

「かがくのとびら展」は9月8日まで。未就学時は無料。

屋形船納涼会を終えて

2019/08/24

◆「嬉しかった瞬間」のいろいろ

 

屋形船の屋上デッキに出て、ダブルスカイツリーを背景に記念写真を撮る、それも自撮りではなく、家族で撮りあいっこするーーー。

この光景の中に、今日の3つの行事のねらいが、「わ〜、ぎゅっと詰まってる〜」と感じました。

地域を知り、日本の良質な文化と触れ合い、お互いに仲良くなる、その3つが今日のねらいでしたが、それぞれに想定外の嬉しい出来事がありました。

まず、地域を知るためにもっともふさわしい方が、直接、マイクを握って解説してくださったことです。岡田事務局長はこのプロジェクトの事務局のトップですから、プロジェクト全体の地域について知り尽くしている方です。その方が乗船までして直接地域の解説をしてくださるとは思ってもいませんでした。実は行事担当の先生が地域ネタを仕入れていたのですが、岡田さんの生解説でリアルに地域を知ることができたのではないでしょうか。

(左:ちよだリバーサイドプロジェクト事務局長の岡田氏。楽しくも、ためになるガイド、ありがとうございました)

◆粋なはからいに感謝です

2つ目のねらいである「納涼体験」という意味では、「粋なはからい」とは「こういうことを言うのです」という見本のような対応をしていただいたのが、屋形船の屋上デッキに昇らせてもらい「ダブルスカイツリー」が見えるところで停まってくださったことです。こういうことができるのは、三浦屋さんならではの心意気を感じざるを得ません。

(東京スカイツリーが、鏡張りのビルに移って、ダブルスカイツリーになるスポットで、屋形船はしばらく停泊してくれました)

3つ目のねらいは「仲良くなる」ということです。いかがでしたでしょうか。いつもは見られないような横顔をお互いに発見できたのではないでしょうか。記念写真のアルバム作りやスイカ割りでは、親子で楽しい時間を過ごしていただけたでしょうか。

 

(スイカ割りは、シンプルだけど楽しいものです。しかも、浜辺にでもいかないと、家庭や地域では、できそうで、意外とできないものになりました)

(船着場で撮った親子写真が、制作に間に合って、先生たちもほっとしました)

(積木で、スカイツリー作りに挑戦です)

時間が余るかもしれないからと、先生のアイデアで用意したライブステージには、南こうせつとかぐや姫のフォークソング「神田川」のレコード(EP盤)と楽譜とギターが置かれていて、プロミュージシャンの坪井保育士に歌声を披露してもらいました。

ついでに、私もつい弾いて歌ってしまいました。私が中学生の頃流行った歌で、中学校の屋上でアルペジオの練習をした曲の一つだったからです。

◆点と点を地道に繋ぎます

知らない土地で、お互いに見ず知らずの関係から始まった園生活ですが、4月5月の頃を思えば、月日を重ねるうちに、地域の方々との点と点が少しだけ線になり、区をあげて取り組もうとしている「ちよだリバーサイドプロジェクト」とコラボして、江戸情緒を満喫できる屋形船での納涼会が実現できたことを、本当に嬉しく思います。

(ちよだリバーサイドプロジェクト代表の石渡こうしん氏)

◆感想をお寄せください

午後の反省会では、「先生達から見えたり、聞こえてきた保護者のみなさんからの声」を共有しましたが、今回の行事について、感想をお聞かせください。子ども達、ご家族のために、よりよい、より楽しい企画を考えるためにご協力ください。特にアンケート用紙などは用意しませんが、複写式のお便り帳、自由ノートなどに書いていただけると幸いです。月曜日、また元気にお会いしましょう。

屋形船納涼会をめぐって2

2019/08/23

「船」という乗り物

明日の屋形船納涼会で、子ども達に味わってもらいたいのが「船」の体験です。島国の日本にとって、船は非常に身近な乗り物であり、古からなくてはならない移動手段でした。古くはホモ・サピエンスが今の台湾、沖縄を辿って鹿児島へ渡ってきた時も、手作りの船でした。歴史書に記述が残るようになってからも、ユーライア大陸とは遣隋使や遣唐使をはじめ、江戸時代は海外貿易で使った朱印船などの活躍がありました。

◆海運国ニッポン

国内でも、海運業を支えた菱垣廻船や樽廻船、北前船などの船が日本人の食糧と物資を乗せて走りました。今でもタンカーが中東から石油を運び、大型商船が自動車や貨物を乗せ、地球上をくまなく走っています。周囲を海に囲まれ、列島を刻む急峻な河川がいくつもある日本列島に住んでいる限り、これまで「船」から授かった恩恵は計り知れず、またこれからの未来もまた「船」が大きな役割を担うことは間違いありません。将来の仕事を考えても、船に関係する仕事はとても多いはずです。

この7月に仕事で行ったシンガポールでは、ともて綺麗な水上バスがベイエリアを走っていたので乗りました。まるでバス停に止まるように船着場に船が止まります。千代田区も、ちよだリバーサイドプロジェクトによって、ベイエリアとつながって、いろんな景観と体験が楽しめる観光スポットの一つになっていくかもしれません。

◆川に架かる橋は人生のように

 

もう一つ、明日たくさん目にすることになるのが橋です。川があるから橋があるという当たり前でありながら、それがこんなにたくさんあって、それぞれが特徴をもっています。二つの世界をつないでいるのが「橋」だからこそ、色々なモノとモノの架け橋となり、橋は人生の物語で何かに繋がっていく舞台装置でもあります。

屋形船と子どもの出会いがどんなものになるのか、とても楽しみです。天気予報では明日の午前中は曇りです。

屋形船納涼会をめぐって

2019/08/22

いよいよ明後日は、千代田せいが初の納涼会「屋形船納涼会」です。今年度に限り、なんでも「初」が付きますから、何をやっても縁起がいい気がします。なんだか得する気分です。今週は出来るだけ「神田川や隅田川に因んだ話題を」と思いながら、違う話ばかりしていますが、実は保育園が「ちよだリバーサイドプロジェクト」の一環として参加するのは初めてのことです。小学校との連携はこれまで和泉小学校の授業で東京スカイツリー近くまで行ったことがあるそうですが、保育園は過去にはありません。これも「初」というのは重ね重ね縁起よし、かも?
◆ねらい(その1)地域を知る
屋形船納涼会のねらいは3つあります。「地域を知る」「涼の取り方を体験する」「親同士の関係を紡ぐ」です。
〜〜
まず年間テーマである「地域を知ること」があります。そこで、これまで姉妹園でやってきたことをやるのではなく「この地域でしか出来ないこと」にこだわってきました。「ないと思っていた自然も、ちゃんと探せばあるじゃない!」という私たちの再発見をみんなで共有したくて、草花や昆虫など、生命が芽生える春の生き物に家族で興味を持ってもらう園生活に力を入れてきましたが、その延長として、春の親子遠足は地域散策にして「ファミリーバザール」と連携しました。
〜〜
では、夏はどうするか。園の前が神田川で、しかも区内に3カ所しかない防災船着場が目の前にあるというロケーションです。舟運観光事業を振興するための「ちよだリバーサイドプロジェクト」なるものがあって、その代表が神田祭に誘ってくださった石渡幸伸さん(前神田岩本町会長)です。事務局長の岡田邦男さんの方から「屋形船に乗りますか」と誘ってくださり、今回の行事の実現にいたります。
◆ねらい(その2)風情をたのしむ納涼
日本文化でもある「涼をとる」色々な知恵を園生活の中に取り入れきました。水あそびやプールあそびも、この地域にある花火や風鈴や打ち水や盆踊り納涼会などの「涼の取り方」の一つに位置づけました。
屋形船納涼会は、その中でももっとも贅沢で、ある意味で「究極の納涼」と言えるでしょう。平安時代に遡り、江戸時代に豪華になり、戦後に庶民のものとなった歴史ある屋形船です。
親子で描いて頂いた塗り絵を展示しましたが、それを見ていて、リアルにこう思いました。来年、子どもたちが描く「夏の思い出」の絵は「屋形船から見た花火」になることでしょう。それが私の来年の夢です。大人は想像力でカバーできますが、子どもには生の本物の美しい体験が必要なのです。そうでもしなければ、風情を楽しむと言う伝統が途絶えてしまうと思います。
◆ねらい(その3)家族の輪を広げて
保育園の文化は、子ども同士の関係が密接で、それに比例して保護者同士の関係も深いものがあります。ただ朝夕の送迎の時ぐらいでは、中々親しくなる機会がないかもしれません。私がいた園では玄関に喫茶コーナーを設けていたときもありましたが、千代田ではそうもいきません。忙しい保護者の皆さんに、せっかく参加して頂く行事なので、親睦の機会にして頂きたいと願っています。例えば、子どもが話すお友達の名前を手掛かりに、語り合ってみてください。
◆お茶の水渓谷の保育可能性
ところで今日22日は夕方1時間、牧野保育士と2人で、屋形船に乗ってきました。「ちよだリバーサイドプロジェクト」の催事で、一旦、隅田川まで出てから戻り「お茶の水渓谷」の夜景を見てきました。いずれこのプロジェクトで、保育園の園外活動にしたいからです。その下見のつもりで参加しました。バス遠足ならぬ海上バス遠足の可能性があるかどうか?全く未知数ですが、探ってみる価値があります。
そこで、鍵になるのは「ちよだリバーサイドプロジェクト」です。千代田区には和泉橋、新三崎橋、千代田区役所の3箇所の防災船着場があります。代表の石渡さんは「この区内3つの防災船着場を日本橋船着場、隅田川周辺の各船着場と連携させ、神田川、日本橋川から隅田川、江東区小名木川、さらに湾岸へと私たちが今まで培ってきた活動の枠組みをさらに拡大していきたいと考えています」と、プロジェクトのホームページのあいさつで語っています。
◆区長へ提案してみたい
今日、乗ってみていろんな発見がありました。観光事業だけではなく公共交通機関として、屋形船を水上バスとして活用したい。既にそれは検討されて、橋の高さが低いことや船着場の少なさなどが課題になっていると聞きます。
そのために、小型船をもっと整えて、橋のたもとに乗り場を増やしたい。そうなれば、和泉橋と美倉場が神田川ルートでつながります。さらに、もっと先の浜離宮あたりまで園外保育ができるかもしれません。また神田川を遡り「外堀方面」へも簡単に行くことができるようになります。
また美観の整備と教育のつながりについて、区長に伝えたいと思います。子どもの頃の感動体験が、探究心を育み、それが「千代田愛」につながることを。それには、川面から見た風景は大事です。観光的には隅田川が美しいのですが、神田川は「ブラタモリ」的な地形と、歴史のうんちくの塊です。これを活かさない手はないでしょう。まだ雨が続くと浄水場の機能を超えて生活排水が神田川に流れ込んでいます。この問題はなんとかしないと、観光事業としても大きく美観を損なうのではないでしょうか。
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