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園長の日記

鷲神社の酉の市へ

2019/11/21

20日夜、鷲神社に参拝しました。千代田せいがのご家族の幸せを祈念して参りました。

お楽しみ会の予行練習1回目

2019/11/20

12月7日(土)のお楽しみ会ですが、保育園にとっても初めての行事になるので、今日20日の1回目の予行練習は、舞台の広さやら、照明やら、どこからどう入場するかやら、いろんなことをやりながら、一通りやってみました。子どももその場所でやってみるのが初めてなので、どうなるかなあと思っていましたが、いつもやっている生活の中での遊びを見せてくれました。「もう一回やる〜」と楽しそうでした。やるたびに、「もっとやりたい!」と思えるように楽しんでいきたいと思っています。

 

ギャラクシティでの体験について

2019/11/19

 ◆対照比較ができない子どもの経験

何かを明らかにする科学的な方法で、最も分かりやすいのは、<条件群>と比較することです。「比べてみて、ほら、こっちの方が○○でしょ!」と言えれば、一目瞭然です。

保育でもそれができればいいのに。そう思うことがよくあります。

ある経験をしているから、きっといい成長を見せるだろう。その経験をしていないときと比べたら、きっと良くなっているに違いない。私たちは、それを信じて、その経験が生まれるように保育を計画しています。

「でも、本当に、その経験はいい経験なんでしょうか?その証拠(エビデンス)はありますか?」

実は、そう聞かれると、困ってしまうことが結構、多いのです。

「成長している姿は、本当にその経験が原因なのでしょうか。それとも、そんな経験がなくても成長しているかもしれないではないですか」

こんな風に突っ込まれたとき、私たちはどう説得力を持って説明できるのでしょうか?

今日のバス遠足では、そんな事を考えることが多い体験の連続でした。

 

◆ギャラクシティでの経験の意味は?

今日「西新井駅」からすぐのところにある足立区の施設「ギャラクシティ」へ、わいわい、らんらんの17名でバスで出かけました。

主に運動をしにいったのですが、その前に、「科学実験」を見せてもらう機会がありました。

 

ギャラクシティにはいくつもの体験ゾーンがあるのですが、その一つの「ものづくりガレージ」で、今日は「空気」に関する実験を見せてもらいました。実験は次の3つです。

(1)空気には重さがあるの?

(2)空気はどれくらい重いの?

(3)小さい丸い穴から思いっきり空気を押し出すと、空気はどんな形でどんなふうに飛び出すの?

もし、こんな質問を子どもから受けたら、どうやってそれを「説明」しますか?子どもが「なるほど」と見て納得できるような説明ができますか?

ただし(3)のような質問の仕方を、子どもがすることは、まずありません。今日は「空気砲」を見せてもらったのです。あえて、それを私が質問という形に噛み砕いて表現してみただけです。

◆空気にも重さがあることの証明実験

この証明はいたって簡単な方法でした。2つの風船がバランスよく釣り合っています。一方の風船から空気を抜くと、どうなるか?その結果が「空気にも重さがある」ことの証明になっています。この説明、皆さんは、どう思いますか?すんなりと、納得できますか?

今日は黄色の風船の空気を抜きました。すると、風船の天秤は緑の風船の方へ傾きました。つまり黄色の風船は、中に入っていた空気がなくなった分だけ軽くなって、緑の風船の方に傾きました。

これは自然科学的な真実です。空気は主に窒素と酸素でできていますが、目に見えない気体であっても、質量のある物質ですから、重さはあります。

◆日常の経験の積み重ねだけでは、科学的真理に至りにくい

でも、生活の経験の中で、空気に重さを感じることはありません。確かに「空気抵抗」は感じることはできます。でも手で持ったり、器に注いだり、手のひらに乗せたりできないので、いくら生活経験を積み重ねたところで、自然と空気には重さがある、これくらい重い、などと経験することはないはずです。

だから子どもには、2つの風船の天秤が傾いたから、「なるほど!空気には重さがある!」、と理解できたとは思えません。実際に、子どもたちの様子を見ていると、ふーん、という感じです。大人が面白いと思う科学実験の多くは、3〜5歳の子どもたちには「ピンとこない」ことが多いのです。

ですから、私の持論ですが、乳幼児にとって大切な科学な経験は、面白い!不思議だ!と思えたらしめたものです。非認知的な感動をたくさんしておくことが大切なのです。

◆CEDEPが研究調査に来園しました

テーマは違いますが、同じ文脈のことを証明したのが、ノーベル経済学を受賞したジェームズ・ヘックマンですが、その話はまた別の時に詳しく説明しましょう。追跡調査によって対照比較をやった研究者です。その結果、非認知的なスキルの重要性を証明したのです。当然ながら、千代田せいが保育園の保育もその知見を熟知した上で実践しています。

実は今週18日の月曜日、国の研究機関が千代田せいが保育園を視察調査にきました。この研究機関が日本にできた契機になったのもベックマンの研究結果をOECDが取り上げて、世界的に乳幼児教育に力を入れる機運が醸成されたからです。

ちなみに、これを社会情動的スキルと同じだという説明が多いのですが、本当は異なります。それも含めて別の機会に。

◆空気はどれくらい重いか?

さて、質問の(2)空気はどれくらい重いか? これを説明するために用いられたものは、30センチ四方の大きな吸盤でした。

机が持ち上がっていました。椅子もくっつきます。どうしてこんなことが起きるのでしょうか?その説明はこうです。物の周りには空気があります。その空気には重さがあって、それが押しているから吸盤は外れない、そんな説明です。

これも私たちの生活経験からはピンと来ませんよね。今日はそれ以上の説明があったわけではありませんが、1気圧は1センチ平方メートル(1㎝×1㎝の小さな四角形)に、10メートルもの高さの水の柱が乗っている重さ10キロです。30センチ四方の吸盤ですから、その30×30で90倍もの水の柱が押していることになります。つまり900キロです。吸盤は900キロの重さで引っ張らないと外れません(吸盤が壊れない限りですが)。これが自然科学が教える真理です。

生活実感から、すんなり導かれないからこそ、直感的に納得しにくいのが科学的な知見だとも言えるのですが、このような理解は、かなり理知的なものです。

一方で、幼児は五感を通じてしか心には響きません。まだ抽象的な理解はまだ難しいのです。家庭にもある吸盤で椅子を持ち上げると、面白そうに見つめていた子どもたちです。

◆空気砲の輪に感動する

以上の2つの科学実験が、無意味だったかというとそういうことはありません。風船がしぼんだら天秤が傾いたこと、吸盤が大きな机を持ち上げたこと、そうした光景が目に焼きつき、これからの生活の中で、ことあるごとに、その光景を思い出すことでしょう。そして、その経験をもとに、いろいろな推量がなされていくに違いありません。

それに引き換え、3番目の空気砲の実験は、どうして、という説明は抜きです。輪がどのように動いているか「よく見てみてね」ということだけでした。これでいいんです。この空気砲、かなり深〜い、現象なのです。小学生になってから、改めて「どうしてだろう」って本気で探求するような子になるかもしれませんね。

例えば、こんな質問に正確に答えるには、結構難しいのです。なぜ輪になるのかな、輪になっている柱の太さはどうやって決まるのだろう、なぜその方向に回るんだろうか、出発してからたどり着くまで、なぜあまり速度が落ちないんだろう。そんな流体力学の不思議がいっぱい詰まった現象です。説明する切り口が多様すぎるくらい、面白い現象だと感じます。

子どもたちには、この輪が流れていく映像がしっかり目に焼きつきました。私の願いはただ一つ。どうしてだろう?と、非認知的なスキルである探究心に繋がって欲しいということです。

その反対が「あ、知っている!」という認知的知識の習得で終わってしまうこと。そして願わくば、学校でも「答えのわからない問いの方が人生には多い」ということをぜひ教えてほしいものです。

◆大型のネットドームで遊ぶ

さて、ギャラクシティの最大のウリは、大型のドーム型のネット遊具です。11時から30分間、千代田せいがの団体専用で使わせてもらいました。

ドーム全体の形は、ちょうどリンゴや梨などのくぼみのある球体を、水平に半分にカットした下の方をイメージしてください。そんな半球体が3層のネットになっているような構造です。

1階と3階のネットは建物の入り口から出入りできるのですが、それに挟まれた2階のネットは1階か3階のネットからしか行けません。

説明を受けた後は、思い思いに遊び始めました。

どんどん中に入っていって、隅々まで歩き、はい回る子どもたち。

大きくたわむネットの感触を、全身でも感じています。子どもたちは最初は恐る恐るといった様子でしたが、すぐに慣れてくると、滑ったり、転げたりと、大胆な動きを楽しみ始めていました。

ただ、なかには「怖い」といって中に入らない子もいました。大きなネットの目は細かいので、絶対に落下することはないのですが、一番下まで透けて見えるので、高さが怖いとも感じたようです。また大きな構造体なので、その大きさに怖さを感じていたかもしれません。

◆らんらん、すいすいに向いている施設かも

今回は通常の水曜日のバス遠足に加えて、試しに体験してみたギャラクシティですが、今日選択したゾーンは年中、年長に向いていたかもしれません。年少さんには、新鮮味はあったかもれませんが、その面白さを味わうにはあと一年後かな、という印象を持ちました。木場公園などの自然公園での遊びに代わるものではなく、あくまでもプラスとして体験してみる、位置付けがいいかもしれません。そんな感触を、担任の先生たちも持ったようです。

最新の光学テクノロジーを使った影絵遊びのようなものや、プラネタリウムなどもあるサイエンス施設でした。お休みの日、親子でも楽しめるゾーンがあるので出かけてみてください。

 

ストレスに向かい合う秘訣

2019/11/18

先週は「赤ちゃんの社会性と言葉の発達」を学び、北の丸公園で「秋の紅葉」を楽しみ、和泉小学校校庭で「動物との触れ合い」を楽しんだりしました。赤ちゃんや自然や動物と触れ合っていると、心が癒されるものです。それなのに、社会を見渡すと、いたるところに「ストレス」が人の心を蝕んでいます。街角には「癒し」を売りにしたサービスがいっぱいあるので、ストレスを感じて生活している人が多いのは間違い無いでしょう。

先週のコーヒータイムでは「子育てにおけるストレスの発生源とその仕組み」について考えましたが、その結論は「子どもの夜泣きやイヤイヤは、生理的早産として生まれるヒトの脳が、長い時間をかけて徐々に大きくなる過程で起きる不可解な行動」だと認識することで、決して「お母さんやお父さんのせいでは無い」ことを忘れないようにすることでした。

そうは言ってもやっぱり「理想と現実」ではないですが、現実にストレスはやってきます。子どもは夜に泣きが続き、親の言うことを聞かずに、駄々をこねて、親を困らせているかもしれません。じゃあ、どうするか?

イヤイヤはなんでも「自分が」「自分で」という、自分が原因になって世の中に働きかけたいという主体性の発露です。それは全面的に気が許せる親への「甘え」がそれに拍車をかけている行動です。知らない他人にイヤイヤとわがままを押し通すことはありません。それだけに「母子」の信頼関係がなせるものです。そう考えてみて初めて見えてくる子どもの未熟性が「可愛らしい」と感じませんか?その子が言っている「言葉」を額面通りに受け取らず、その言葉の裏にある、その子が抱え込んでいる気持ちに、ちょっとでも共感できたら、少しだけ微笑ましく思えるかもしれませんよ。

中々寝ないと言う子どものために、ある音楽を聴くと、すぐに寝てくれる。そんな音楽が開発されようとしています。3つのサンプル音源があるから、どれが一番子どもが眠りにつきやすいか、お昼寝で調べてみてほしい。そんな依頼を今日、ソフトバンクのグループ会社のSB書籍から受けました。やってみることにしました。3つの音源から一つを選び、来年4月に書籍+CDで発売されます。さてどんな音源が届くのか楽しみです。

もうひとつ、麹町中学校の工藤校長の最新刊「非常識な教え」が面白いです。共感できる話が多いので、ぜひ多くの人に読んでもらいたい本でした。ストレスへの対応方法の話も出ているのですが、「ストレスを耐え忍ぶ「受け身」の発想ではなく、自ら働きかけてストレスを減らしていく能力の方が大事ではないか」という話が参考になります。積極的コーピングというそうです。このスキルは応用がきくので、このテーマはこれからも続けます。

 

お楽しみ会のお知らせ その1

2019/11/17

 

お楽しみ会・・・この名前を聞くだけで「楽しそう!」「楽しみ〜い!」って感じてもらえたら、嬉しいです。子どもたちは小さなアーティスト! 大人は忘れちゃった初々しい、言葉や表現をいっぱいしてくれます。どうやったら、それを形にできだろう・・・普段の生活の中で楽しんでいる音やリズムや歌やごっこの数々を、楽しく見てもらいたい。そんな思いの行事です。12月7日(土)9時30分 開演です。それこそ、お楽しみに・・・当日にどうしても都合がつかない、という方は第2回目の予行練習12月4日(水)にご覧いただけます。

15日(金)にお知らせを配布しました。ご覧ください。

20191117お楽しみ会のお知らせ その1

 

12月以降のバス遠足について

2019/11/16

当園の幼児たちの現状を踏まえ、好ましい体験の質を高めていくために、姉妹園の新宿せいが子ども園との交流を深め、併せてすぐそばにある公園「おとめ山公園」での遊びや探索活動を深めていくことにしました。基本的にはバス遠足の行き先にします。

年長さんがいないので、その姉妹園との交流を深めることで人間関係の幅を広げること、坂のある芝生広場での運動遊びや、ビオトープや池など木場公園とは違った自然探索や探究活動ができそうなことなどから、そうすることに決めました。比較的近いので、行きやすいということもあります。

20191114 バス遠足のお願い

第2回 園長のコーヒータイム

2019/11/15

◆コービー豆を挽きながら

にこにこ組のお父さんやお母さんが、お迎えにきて「あ、今日はコーヒータイムですね。いい香り!」「そうか、今日だったんですね。15日でしたね」と言葉を交わしながら、「本当はもっとゆっくりできる時間と場所があればなあ。それこそ保育園の中に、喫茶店でもあれば、カウンター越しに、好きな時間に好きなだけ、いろいろ話が出来るのになあ」などと思いながら、ハワイコナを淹れていました。

今日の報告の前に、その部屋の準備をしているときにも、可愛らしいお手伝いがありました。らんらんさんとにこにこさんが、豆を挽くのを手伝ってくれました。こういうことをするのが好きなのかが、好奇心いっぱいの子どもらしい子どもですね。私が好きなキュリアス・ジョージ(好奇心いっぱいのジョージ、おさるのジョージ)です。

◆今回はストレス解消法、でもその本質は?という話

さて、今日はお約束の絵本「にんげんさまへ」を読んだ後で、私が用意した動画を見てもらいました。不覚にも私は声が出ない状態だったので、「マイクを使ったひそひそ話」という、なんとも申し訳ない、不思議な状態での進行となりました。

今回のテーマは「ストレス解消法」です。この動画を選んだのは子育てにおけるストレスがどこからくるのかを、科学的、客観的に知っておくことで、子どもへの接し方が変わるかもしれないし、内容が人類史を踏まえた研究の知見だったからです。

◆科学の知見で「ママのストレスを理解する」

2016年2月放送のNHKスペシャルの「ママたちが緊急事態!?〜最新科学で迫るニッポンの子育て」です。

この番組をコーヒータイムで見てもらおう!と思い立ったのは、今週の研修会でお会いした今福先生の「先生」が明和政子教授だったので、「そういえば明和先生が、今の子育ては人類の危機だと、言っていた番組があった」と、思い出したからです。番組の話を要約すると次のようになります。
◆エストロゲンの激減が孤独感と不安の原因の一つ
<・・・子育て中に母親が「孤立感や困り感」などのストレスを感じるのは、出産を境にエストロゲンというホルモンの分泌が激減することで「孤立や不安を感じる」ことが一因。
「仲間と一緒に子育てしたい」と思うように、出産後はあえて孤立感を感じる体になっている。
◆多産で社会が子育てをする種がホモ・サピエンス
そうなったのは700万年の進化の過程でそうなった。直立二歩行をするようにると骨盤の形が変わり産道が狭くなる。
すると胎児の頭が小さいうちに出産し、その後長い時間をかけて大人に育てる。母親は子どもを毎年産めるようなり、たくさん産んでみんなで育てる共同保育がホモ・サピエンスの子育てだった。
母親だけでは子育てはできない。松沢教授は「人間はそんなことは、できない」という。村中の人が子どもを育てた。そうなるような体に古代からなっている。その特徴の一つがエストロゲンの出産後の激減。
◆夜泣きは胎児の時の夜の目覚めの名残り
一方、長い時間をかけて脳が大きくなる過程では、不可解な現象も起きる。それが夜泣きであり、イヤイヤ期である。夜泣きは、胎児が夜によく起きていた名残り。胎児は起きていると母親の血液から酸素を奪う。だから母親に負担をかけないように夜に目を覚ます。それが夜泣きとなっている。
◆イヤイヤ期の不可解さは長い脳の発達からくる
またイヤイヤ期は古い脳からの欲求を抑制する前頭前野が育つのを待つ必要があり、それは思春期まで続く。
我慢強さを調べるマシュマロテストをしたら、イヤイヤ期の子は4分でお菓子を食べてしまうがイヤイヤ期を過ぎた小学生は5分を待てた。自分から弟におもちゃを貸してあげられるようになるには、そうした自制心が育つことと関係する。
◆思春期以降の育児体験が母性を目覚めさせる経験として必要
子どもを産めは「子育てができ当然」と思うのが、まず誤り。母親になるための準備の経験が実は必要。伝統的は社会では思春期の子どもの周りにはお世話しないといけない子どもがたくさんいた。育児体験は自然とやっていた。しかし今は意図しないと育児の経験がない。大学生の実験では育児体験の前と後では脳に大きな変化が生じている。現代社会は、意図的に青少年に育児体験をさせる必要がある。・・・>
◆オキシトシンのもう一つの働き「攻撃性」
今日はここまででした。
これ以降は、お父さんたちがぜひ、見てぼしいトピックスです。「夫に激イラッ!」。子育てをどうして夫にイライラしてしまうのか。それは愛情ホルモンと言われるオキシトシンは「愛情や絆を邪魔する相手には攻撃性を高める働きもあるから」。
そして、ストレスなく、リラックスできているのは、夫が話を一緒に共感して聞いているとき。
コーヒータイムは、次の目標はこれですね。
私たちは、こんな心や体の仕組みを持っているから、子育てしやすい社会を作りたい。それはやはり、本当の意味で共同保育を社会のものにする必要があるのだと思います。
今回使ったPP資料は次のものです。
今後、園長のミニ講座、保護者懇談会なども開けるといいなあと思っています。

動物との触れ合いを楽しむ

2019/11/14

じっと膝の上に乗っているうさぎやモルモット、手のひらにちょこんと立ってるヒヨコ、手の中に収まる小さなハスカネズミ。今日は「いずみこども園PTA」主催の「ふれあい動物園」(いずみこども園の園庭)に参加させてもらいました。

最初は恐るおそる触っていた子どもたちが、だんだんと慣れてきて、そっと頭を撫でたり、そっと抱きかかえたり、じっと動かずに静かに見つめ続けたりしています。人懐っこく、落ち着いている動物の可愛らしさに、子どもたちも心が優しくなっていることがよくわかりました。

今日参加したのは、わいわい、らんらんの17人。動物アレルギーの有無などを確認させていただき、個別の配慮を踏まえて実施しました。

今日開かれたのは、和泉小学校の開校記念日で、区内の幼稚園、保育園の年長さんを対象とした観劇会もあり、同小の校庭が空いていることから企画されたものだそうです。哺乳類の小動物を保育園で飼育することは色々とハードルがあるので、このような「移動動物園」の企画はとてもありがたいものです。

今回はうさき、ヒヨコ、ハムスター、モルモット、ハツカネズミの5種類と触れ合うことができました。どの動物も人に触られるのが慣れているので、驚かさない限り、噛みついたり、引っ掻いたりすることもありません。

抱っこの仕方はどれも同じで、子どもがまず椅子に座って、膝の上にタオルを広げてもらい、その上に動物が静かに乗ります。動物園の方や、いずみこども園の保護者の方が手伝ってくださいました。

 

動物との触れ合いを楽しんだ後は、隣の「和泉公園」で体を動かして遊んできました。

鬼ごっこしたい!と、広い芝生を駆け回る子が3〜4人。そのほかは、遊具が集まっているところで、上り棒、滑り台、ブランコ、砂場などで遊んでいました。

NKくんは「ブランコがすごく楽しかった!怖かったけど、面白かった!」と満面の笑顔。

普段あまりやっていない遊びへの感度が高いことがわかります。また、もうすでに季節はずれのモンキチョウも姿をみせてくれ、虫好きな子たちの興味に応えてくれました。11時ぐらいから30分ぐらい楽しんでから園に戻りました。

 

 

北の丸公園で「秋」を堪能

2019/11/13

千代田区の保育園ならではの公園へ行ってきました。北の丸公園です。

天皇の即位を祝う式典のために、トイレが封鎖されていて簡易トイレになっていた以外は下見の時と変わらない、美しい公園でした。今日、散策したのは広い芝生の場所と池の周り、そして隣接する雑木林です。

鬼ごっこやりたいという数人の子と原っぱを駆け回ったり、芝生の上を転げて遊んだりしました。

池には大きな鯉が悠々と泳いでいて、近寄ってくると、にこにこさんは珍しそうに「おさかなさんだね」「おっきいね」と興味津々。しばらくその姿を眺めたり、泳いでいく先を追っかけたりしていました。鴨が池に浮かんで水草を食べている様子を見たり、枝を探してきて、池のふちに座ったり寝転んだりして、「おさかな釣りするの」と、魚釣りごっこをずっと楽しんでいる子もいました。

天気予報を見ると、今年は紅葉の時期が少し遅いみたいです。北の丸公園の紅葉も、これからという感じでしたが、すでに赤くなり始めた葉はとても綺麗で、澄んだ空気とともに、気持ちのいい散策ができました。日が照ってくると、らんらんのHくんが「日向ぼっこしようよ」を誘ってくれました。

木々の下で子ども達が夢中になったのは、どんぐり拾いでした。木場公園で拾ったどんぐりの数が20個だとすると、こちらは100個200個の世界。いくら拾っても拾いきれないくらい、たくさんのどんぐりが落ち葉に埋もれているように落ちていました。

名前を書いてもらった個人のビニール袋に、せっせと集めていた子どもたち。見ていて面白いのは、どんぐり以外にも綺麗な石、葉っぱ、枝など、その子なりに「これは!」と思ったものが袋に収まっています。その量も種類も微妙に異なるあたりに、その子の個性が現れているような気がします。

この雑木林には、マテバシイが多いのですが、中にはコナラやスダジイ、シラカシの実がたくさんありました。木場公園で拾ったどんぐりは、まん丸いクヌギが多かったのですが、小ぶりのシラカシの枝につながった帽子が珍しかったようで、集めている子もいました。

10時から11時45分まで、あっという間に過ぎた北の丸公園。お休みの日に、ご家族で遊びに行かれるといいと思います。これからの紅葉はほんとにオススメです。

 

赤ちゃんの社会性とことばの発達

2019/11/12

今日は一日中外にいて、夕方だけ園に戻りました。昨日の午後に続き、研修会の主催者側として日本橋にいたからです。今回の参加者は全員主任か副園長です。その園の保育の「司令塔」であり、要となるリーダーたちです。保育環境研究所ギビングツリー(GT)が主催する年に1度の「リーダー研修」です。この研究団体であるGT園は法人の数では全国に約500になりました。その中から、全国から約90人が集まりました。

今回のゲスト講演は武蔵野大学の今福理博(まさひろ)博士。新進気鋭の若手研究者で、近著に『赤ちゃんの心はどのように育つのか』があり、藤森統括園長のブログで、かなり詳しく解説されています。教育学部こども発達学科の講師をされています。子どもの発達と言葉の獲得過程について研究されています。今日の内容は「これからの幼児教育」「社会性の発達」「向社会行動の発達」「ことばの発達」「実行機能の発達」「自己肯定感」の5項目でした。

園の子どもたちにとって、どんな人的環境(職員や地域の人)が好ましいのか、その再確認になりました。いただいたレジュメを参考までにPDFに載せます。

20191112 赤ちゃんの社会性とことばの発達

この中の「実行機能」の中に「自己抑制」の話がありました(スライド62)。私たちに身近な表現では、躾とか、イヤイヤ期(第一次反抗期)などと関係します。養育者の言うことを聞かない、提案を拒否するといった状態です。この「自分で」と言う強い主張は、私たち保育者は古くから「自我の芽生え」という言い方をしていましたが、それはもう使いません。今は前頭葉の発達と関係することがはっきりしており、早くても10歳以降まで発達を続けます。

「感情のコントロールが苦手な子は、劇を演じるなどのごっこ遊びをすると、感情制御の能力が向上する」(スライド65)「ほめられると自尊感情にプラスにはがらき自発的な意欲が伸びる」(スライド68)など、子育てに役立つ話がいろいろ聞けました。「目を見て話しかける」「一日のスケジュールや活動時間を子どもに示す」など、保育園で実践していることも、いろいろ確認できました。

 

 

 

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