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園長の日記

捕食を引き起こす知覚情報

2024/03/25

月曜日に品川水族館に出かけました。ここに来たのは何度目になるのでしょう。5年前に来た時、生まれたばかりかりだったイルカのバニラが立派にショーをやっていました。

皇帝ペンギンも新しい家族が増えていました。

子供たちはイルカショーもアザラシも見ることができてよかったのですが、くるたびにちょっとした新しいことに気づくのも楽しいものです。

それは、魚から、鳥や哺乳動物に至るまで、生存に欠かせない。食べるという行動に関することです。

イルカもアザラシもペンギンもサメも、飼育員が餌をあげている場面を見ることができたのですが、アザラシとペンギンは水槽に落ちている魚は食べません。

死んでいるからでしょうか、動かないからでしょうか。飼育員がサメに餌をあげる時も、曲がった槍に魚を突き刺して、ゆらゆらと揺らしながら、口のそばに寄せると、サメがパクっと食いつきます。見ていると、条件反射的にかぶりついているように見えました。曲がった槍から離れて落ちていく魚には見向きもしないのです。

捕食行動は、食べようとする相手が捕食行動を引き起こすような姿、つまり情報を提供しないと成立しないのでしょうか。捕食される側はよく死んだふりをします。動かなくなる、つまり知覚情報を提供しないようにすることを、私たちが「死んだふりをしてる」ようだと、解釈しているだけなのかもしれません。

生きて動いているものを食べる。動かないものは食べない。その解釈はいろいろできるでしょう。ただイルカとアザラシは演技が終わると口を開けて、報酬としての餌を口の中に投げ込んでもらっていましたけれど。

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