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保育アーカイブ

すいすいの「こどもかいぎ」

2022/06/20

すいすい組がミーティングを続けています。年長による「こどもかいぎ」です。何かのテーマについて自分の考えや思いを口にしてみる、伝えてみる、受け止めてもらう、そして場合によってはみんなの考えになっていく・・・そんなプロセスを経て、ある物事が決まっていく。年長組という小さな社会での意思決定プロセスにも立派な民主的手続きが芽生えています。

最近、目に見える形で「すいすい殿の10人」が決めたものは、今週の散歩でどこにいくか、何をするか、でした。その結果、すいすい組の今日の戸外活動先は「秋葉原練塀公園」に、先週のうちから決まっていたのです。

週案をこどもたちが決めていく。生活や学びをプランニングしていく試みが、年長さんたちから始まっています。

3〜5歳の部屋は3階ですが、朝のお集まりは2階のダイニングで開かれます。すいすい組の部分的週案をもとに、らんらん(4歳児クラス)、わいわい(3歳児クラス)のこどもたちも、外に行くか室内で過ごすか、考えながら選んでいました。

選ぶときに「行ったことがないから、どんなところか行ってみようかな」とか「あそこに行って、こんなことしてみたい」とか「お部屋で園長ライオンしたい」とか、いろんなプランを思い浮かべていることがわかります。この見通しをもつ、計画を思い描くことが大事です。この「思考」のところが、まさしく非認知的スキルの育成の瞬間なのですが、ポイントは見通しや思い描くための「材料」を、一人ひとりの子どもが持っているか、です。

一度行ったことがあれば、その体験に基づいて「また行ってみたい」「もっとやってみたい」ということになるのですが、やったことのない場所や活動については、選択対象に入ってこないので、自分でこれまでやってきた体験から選ぶことになってしまいます。

そこで新しい体験をこども自身が選ぶことは難しい、という前提に立って、誘う、導く、試すといったことが必要になります。これが教育界でよく使われる言葉「動機づけ」です。私たち保育の中では、子どもに見えるようにすることで、子どもたちが最初から持って生まれてくる好奇心や利他性などに働きかけます。

子どもは本来「新しいもの好き」なので、その新規性の刺激を与えて、触ってみたい!やってみたい!に点火します。手にとってやってみる、行ってみる、試してみる・・その世界を広げていくことが環境を通した保育の動機づけの部分になります。晴れた日に出かける公園をどこにするか。それも子どものが生活を作り上げていく参画になっていくのです。

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