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園長の日記

個々の保育と園全体の保育を網目のようにつなぎたい

2023/11/04

今日は4日の土曜日。「園長の日記」は結果的に、内容をある範囲に制御することになっています。「保育園の記録」とか「園の日誌」となると、どうしても無味乾燥な事実が並びがちで、それはそれで業務として園の書式なりフォーマットがあって、それに記録されています。だからと言って、私個人の日記ではもちろんないので、仕事に関連するパブリックな内容と文体で表しているつもりです。

それと同様の保育記録の棲み分けが、他の先生たちにも自然発生的に始まっています。「もう少し詳しく残しておきたいので、クラスブログに書いておきたかったから」書いたという先生。また「保育ドキュメンテーションに載せられなかった写真は、ホームページで見てもらおう」とか。さらに、昼間に集まって保育について語り合うという時間を作ることも大事にしていますが、デジタルコミュニケーションツール(○ド○ンとか◯ラ◯ク)を使って、職員間の保育の感想や振り返りを共有しているので、話し合いも「あの続きなんだけど」から始めることができます。

年長の担任が2日にこう振り返っています。「MさんとKくんは、最近思いやりの気持ちがとても強い。そして自分で出来ることは相手を優先してやってあげようとする姿があり、出来ないことは大人を頼ったりして解決に向かおうとしてくれる。とても良い姿がある。また、Yさんも、今週のお手伝い保育後から頼られたり感謝される喜びを感じているようで、何か気持ちの変化があるように感じる。気持ちの切り替えや、自分だけでなく相手のことも考えるということが少しずつ前向きになってきているように感じる」と書かれています。

普段から関わっている担任らにしか気付けないものなのですが、それを全員がすぐに共有できます。数日前に、このことに関する話が出ていただけに、子どもの育ちとしての姿と自らの保育のつながりが見えてくるものでした。そういう子どもの姿の変化をメインストリートにしながら、保育の工夫を話し合うことになるわけですが、そういう意味で機能し出しているのが、主任が毎日コメントを載せている「それぞれの軌跡」というスレッドです。

例えば、2日には「部屋遊び」と「外遊び」で「つながっていること」を保育で考えて、子どもに体験できる環境や機会をつくっていく事をもっと進めたい、という趣旨のことが書いてあり、その具体的な事例が記載されています。「すいすい組のごっこ遊びが今日あったようですが、それに必要な道具を持ち歩いたり、作ったり・・・生き物についてもそうです・・・「部屋遊び」「外遊び」という分別でない、つながっている環境を・・・(略)進めていきたいなと思いました」という風に。

これはクラス単位で記載されている保育内容をみんなが共有したとして、さて次はどうするか?という次の一歩に繋がるために、それまでの「自らの保育」を俯瞰的に見るような位置付けになっていきます。保育日誌で言えば「振り返りと次へのプラン」になるような内容です。いわば保育の司令塔のような役割を果たしています。全職員にとって限りある時間の中で参照しあいたい、お互いの保育や情報の方向性、あるいは全体的に向かっている保育の歩みの確認などにもなっています。

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