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園長の日記

保護者会とボルダリング

2019/04/04

【にこにこ組の保護者会】

今日はにこにこ組の保護者会がありました。登園後、おうちの人と別れて部屋で遊んだあとで、また10時30分にお迎えに来てもらい、親子揃っての集いとなりました。親と子どもと先生が丸いテーブルを囲んで顔を見合わせて座ったので、「なんだか、『にこにこ村』の村会議といった感じですね」と、私が話し始めると、子どもたちもママやパパの膝からテーブルの上に身を乗り出すように「何が始まるのかなぁ」と、いった様子で私を見つめてきます。一人前に「ぼくたちも村会議にちゃんと参加してるよ」といった面持ちで、とってもいい雰囲気でした。「お互いに仲良くなることが、子どもにもいい人的な環境になりますよ」といった話や、2歳児クラスの発達の様子を話させてもらいました。最後の懇親会では、ご家庭から子供の名前の由来や、名前に込めた思いを紹介してもらいました。
【基本的生活習慣の自立】
満3歳になる頃までに、人はいろんなことが自立していきます。保護者会では遊び、食事、睡眠、排泄、衣服の着脱、清潔のそれぞれの「自力」の姿や、そうなっていくためのポイントについて簡単に触れました。今日は10分ぐらいしか時間がなかったので、ごくごく、簡単にしかお話できませんでしたが、このことは繰り返しお伝えしていくことになるテーマです。どの自立にも共通するのは、自発性と言うことです。言われてやれる、強制されてやると言うことでは自立とは言いません。自らそれができるようになる自発性という心を身に付けること。これができたら、その後の人生に大きなプラスになります。「保育の質はプロセスにある」とよく言いますが、子どもの育ちにも結果ではなくプロセスが大事であるということがあります。それは、自分で行動に移すことができる内発的な動機を持つ事。それを育てようとするとき、私たち大人の子育ての構えは、あーしなさいこうしなさいと言うことではありません。どうやったら自分からやるような言葉かけや気持ちのやりとりをするかと言うことになってくるのです。
【ハザードとリスク】
遊びの中には、やり方によってリスクが大きくなることがあります。リスクとはハザード(災害や事故、ハザードランプのハザードです)が起きる確率のことです。私たちの生活の中に、リスクゼロと言う事はありません。限りなくゼロに近い状態から、必ずハザードが起きるリスク100%の状態まで、その間のどこかにあります。歩いていても、自転車に乗っていても、自動車を運転していても、電車に乗っていても、飛行機に乗っていても、いずれもリスクがあります。ただし私たちはそれを止めません。それはどうしてでしょうか。人によっては危ないからと思って、自動車や電車や飛行機に乗らない人もいます。多くの人がそれを利用するのは、「受け入れられるリスク」だからです。もしその手術をしたら90%命を落とすと言われて、そんな高いリスクを犯してまで手術をする人はとても少なくなるでしょう。反対に90%成功しますと言われるから、私たちの多くは手術を受け入れるのです。
【ボルダリング、事始め】
何の話をしているかと言うと、リスクの低いボルダリングの遊び方の話です。安全に遊ぶには、正しいルールを守ることで、リスクはとても少なくなります。今日はそのルールを学びながら、安全に飛び降りる方法を先に学んで、手と足を必ず1つずつ動かすことなど、基本的な動作を確認しながら、先生が補助についてボルダリングをしてみました。
子供たちは何かを学ぶことが大好きです。何かができるようになったことが大きな「喜びと自信」になっていきます。その姿は、まるで乾いたスポンジが水を一滴も残さずに吸い取っていくような活力を感じました。このように、型から入って身に付く事は「精神の集中を伴う心地よい緊張が、意欲に変わるような活動に限る」と言うことがよくわかります。子どもと先生の関係を眺めていると、日本の芸能等の子弟関係で使われる守破離と言う言葉を思い出します。ボルダリングの「守」に意欲的に取り組んでいる子どもたちでした。
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