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保育アーカイブ

ツルツルとギザギザの順番で変わるリリース速度 (カ 思考力の芽生え)

2025/08/19

年長のすいすい組にもなると、次のような推論ができるようになるんだな、と感心しました。今日はこんな実験を私と楽しんだのです。坂道をつくることができるキットがあります。坂道の高い方から車を滑らせて、どのくらい遠くまで走っても止まるかと調べます。傾きを変えて調べました。坂道が急なほど、遠くまで車は走ります。

また坂道は表がツルツルで、裏がキザギザです。車はツルツルの方が滑り落ちるスピードが早く、車は遠くまで走りました。そういうことを色々試したあとで、坂道を2枚つないでみたのです。長さが2倍です。スピードも1枚のときよりも早くなりました。ところで、みなさんにクイズです。2枚の坂道の繋ぎ方の順番で、速さは変わると思いますか?2枚の坂道を、高い方から低い方へギザキザ+ツルツルと繋いだ場合と、ツルツル+ギザギザと繋いだ場合、どちらが車のスピードは速いと思いますか?

試してみると、ギザギザ+ツルツルの方でした。そして私が感心したのは「どうしてだと思う?」と質問すると、その理由を説明してくれたことです。子どもの言葉をそのまま再現できませんが、ギザギザから次に早くなるからだ、というようなことを力強く説明してくれたのでした。

すいすい組の当番活動はじまる〜小学校の班活動へ〜

2025/08/07

昨日6日(水)から、昼食のときの「当番活動」が始まりました。小学校の班活動と同じです。11人のすいすい組は、ちょうど馬場のぼるの絵本「11ぴきのねこ」シリーズのように、仲良くいろんなことができるようになりました。正式なクラス名は「なんでもしよう すいすいくみ」です。昼食の当番活動というのは、配膳のお手伝いです。ご存知のように、当園の配膳スタイルは、東京都から「偏食予防の理にかなっている、東京都に広めたい」と称揚され、都知事賞を受賞しているものです。

そのポイントは、自分で自分の食べられそうな量を「自己決定する」ということです。どれくらい食べたれそうかな?ということを自分で決めます。味がわからないときは「味見」もします。その上で、どれくらい食べられそうかを自分で決めるのです。ただ、全く食べないということも例外的に認められます。どうしても無理、ということもあるからです。

もう一つ大切にしているのは、ホテルなどのバイキングのように、好きなものを勝手になんでも取っていいというのではありません。かならず量を言って、他人によそってもらうのです。そこで「セミ・バイキング」と呼んでいます。そのとき、必ず「発言」があります。ふつう、ちょっと、いっぱい、などと自分の意思を伝えます。自分の考えを伝えること、口にしてみること。これが毎日必ず最低1回は、この場面で生じます。自分で考える、思い巡らすということが起きます。それを言葉で表現するという機会にもなります。やりとり、コミュニケーションが発生します。

これはにこにこ組、場合によっては、ぐんぐんでもやっています。先生を相手にしながら、自分の意見や思いをちゃんと伝えていくということです。このやり取りの中で、気持ちと言葉のつながりも体験していきます。

ささやかなことのように見えますが、これが自分に関係することに自分で影響を与えることができるという人権の基本形がここにあるのです。ささやかなことだからこそ、大切にさなければ、大きなことにコミットする力に育たないかもしれません。人権が保障されるというのは、本人の意向や意思や無意識の思いも含めたことがら(子どもの権利条約の意見という言葉は、もともと「view」です。意見と訳されていますが、本来は思いや意向です)が「自己発揮」できるということです。

そういう大切な機会を担うのが当番活動にもなっています。

にこにこの味の探究はブロッコリー・カリフラワー・ロマネスコ

2025/08/06

今日の野菜の味覚探検は、ブロッコリー・カリフラワー・ロマネスコの3種類。ロマネスコという野菜は馴染みが薄いかもしれませんが、カリフラワーの一種です。サクサクと、あっさりした感触の味わいです。

今日の活動で驚いたのは、この活動は回を重ねるたびに、にこにこ組の子どもたちが、野菜を食べることにとても意欲的になっていることです。4月のアスパラガス、5月の豆類、6月のヤングコーンと、今日が4回目ですが、食べる前から手を荒らい、席につき、始まるのを待っている姿からして可愛い!と思いました。

その後の展開の詳しい報告はまた改めてさせてもらいますが、最後は3つとも食べて、おかわりのリクエストのあとで、まだ「食べたい」気持ちがあるけど、もうお終いにしないといけないから、がまんしている姿が愛おしいかぎり。その後の、給食でもまた意欲的に食べていました。

余談ですが、昨日卒園児がSSSで保育のサポートに来ていたのですが、小学校で苦手な野菜がでると苦労しているようでした。彼女曰く「楽しいはずの給食が苦痛」というのです。また午後に実習オリエンテーションに来ていた短大生にその話をすると「私たちのそうだった」といいます。

食べ物が好きなる方法が歴然とあるのに、そのやり方を学ぼうとせすに、また子供の意見や気持ちを尊重せずに、ただ精神主義で食べさせるというのは、もはや子どもの権利条約違反であり、人権侵害なのですが、どうもその感覚が希薄なようです。

当園の食事の様子をみてもらいたいと、切に願います。当園の困ったことは、子どもが食べないのではなく、食べ過ぎる方です。もっと食べたくて、食べすぎないように気をつけてあげることの方が多いかもしれません。

(おまけ)ロマネスコの形は、数学の幾何学ででてくる「フラクタル」が視覚的によくわかります。その説明がよくわかるサイトがあったのでご紹介します。

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ロマネスコの花蕾部分には、数学的な法則が隠れていること、ご存じでしたか?それは「フラクタル=自己相似性」というもので、図形の全体を一定の法則でいくつかの部分に分解していった時に全体と同じ形が再現されていく構造です。たとえば、正三角形の中に正三角形を作っていく、こちらもそうですね。

なわとびで育つもの (ア 健康な心と体)

2025/08/04

年長さんのお泊まり会(7月18日)の前ごろから、幼児クラスは縄跳びが流行っています(7月17日・29日の保育ドキュメンテーションをご覧ください)。

縄跳びは、運動面も育ちますが、跳ぶたびに数えるので数(カウンティング)も覚えますし、どうやったらうまく跳べるだろう?という考える力も育ちます。またどうやったらうまく跳べるかを話し合ったり、伝え合ったりする言葉も育まれています。

今日見ていたら、先生たちが、文字や数を「書くこと」にも発展させていました。自分の名前、日付、何回飛んだという数字、跳び方(まえまわし うしろまわし、など)や感想などを書き込んでいます。わからない文字はひらがな表をみて真似したり、友達に聞いたりして、覚えていきます。

もっとたくさんとべるようになりたい!という意欲が、いろんな活動に広がって、いろんな力を育んでいます。

高校生が保育体験に

2025/07/31

都内私立中高の高校生1年生が4人、保育体験に来ました。昨年も夏休みにきた4人で、子どもたちが好きだそうです。ちっち組で4人が順番に紙芝居を読んであげたり、わらすで遊びの相手をしてあげました。4人に書いてもらった感想を紹介します。

「大きくなってからくることで違った体験ができました。大きくなってから見ることで子どもの世界はとても素敵なもんだと思いました」

「絵本をよむとみんな喜んでくれてうれしかった。乳幼児とコミュニケーションをとることがむずかしかった」

「一番大きい子と一番小さい子といっしょに遊んだりお話ししたりしました。みんなとってもかわいく、また子どもの接し方の勉強になりました」

「わいらんすいのクラスはちっちに比べて意思がはっきりしていて驚いたが、あんな積極的に話してくれて嬉しかったし、また来たいなと思いました」

こうやって将来、保育の道を選んでくれたら嬉しいですね。

 

歌やダンス、工作で英語に親しむ

2025/07/28

オンライン英会話や留学を企画運営する団体「スマイルエイジェイエヌ」(SmileAJN)の代表・田村すみれさんが本日、イベントの紹介にいらっしゃいました。大手の英会話教室ではなく、子どもも大人も年齢に関係なく、英語を通じていろんな夢を叶えるお手伝いをしたいという趣旨に賛同したので、応援することにしました。

AJNとは Age is just a number (年齢はただの数字)の頭文字。つまり何事も年齢は関係ない!という趣旨です。

20250808 スマイルAJNの英会話イベント

 

GT主催の研修会「保育環境セミナー」で子ども同士の関係を説明

2025/07/23

今日は保育環境研究所ギビングツリー(藤森平司代表)が主催する研修会「第59回保育環境セミナー」二日目。見学園の実践発表、ミマモリングソフトの使い方、ドイツ視察報告、見守る保育・藤森メソッドQ&Aなどがありました。私は午前中に「子ども同士の関わりで育つ6つの力」について解説しました。

子ども同士の関わりから育つことはいろいろあるのですが、そのうちよく話題になるものとして「共感・思いやり」「自分をコントロールする力」「アタッチメント形成」「違いを知ること」「さまざまな問題を解決する力」「発想力・創造力」などについて、それぞれどのように発達していくのかを説明しました。

今年度初の保育環境セミナー開かれる

2025/07/22

当園の法人、社会福祉法人省我会の藤森平司理事長が代表を務める保育研究団体「保育環境研究所ギビングツリー(略称GT)」の、今年最初の保育環境セミナーが今日22日から24日まで3日間開かれます。全国から100人を超える参加者が、保育について学びます。

今年の同セミナーは、参加者が多いことから4回に増やしました。7月9月11月12月にあります。コロナ禍の頃は対面で集まることが難しかったのですが、ここ数年は毎年、実際に保育を見学したり子どもや保育者の「生の」実際に触れることが求められているのことを実感します。

4回のセミナーには、それぞれ少し重点テーマをもたせ「見守る保育・藤森メソッド」の5つのポイントのうち4つをそれぞれの回で詳しく掘り下げます。今回のテーマは「子ども同士の関わり」です。

 

お泊まり会の意義 (イ 自立心)

2025/07/19

お泊まり会(保育園で一晩過ごすイベント)は、子どもの発達において多面的な意味をもち、大きな成長の契機になります。以下のような観点からその意義を捉えることができそうです。

1自立心の育成

まずは、なっといってもこれ。自立心の育ちですね。これは私たちが「10の姿」で大切にしていることの一つです。家族という安心できる環境から離れて、夕食を考えて作り、銭湯にも入って、寝てみるという、自分の身の回りのことを自分でやる体験は自立心を育てます。何を食べるかを話し合って決めたり、やってみたいと思いついたことを一つずつ実現していく、それも仲の良い友達と一緒に作り上げていくことができました。親と離れて過ごすけ経験は「自分でもできた」という自己効力感(self-efficacy)を高めたことでしょう。

2 不安の克服とレジリエンスの強化

「お泊まり会、もう一回やりたい!」という言葉が何度か聞かれました。それだけ楽しい体験だったようですが、中には不安を感じる場面もあったかもしれません。でも友達や先生たちと過ごす中で、そうした不安を乗り越える力が育つ経験になりました。不安な気持ちもあったけど、がんばったという経験はストレスに対する耐性(レジリエンス)高めます。不安の克服やレジしレンスが育つことで、たくましさが育つという意義は、現代社会において大きな意義があるような気がします。

3 社会性と協働の体験

自分で何かをしたいと決めて選び、また友達と協力してさまざまな活動を経験しました。科学技術館へいく、どこを回るか、どんなビザやアイスにするか、朝ごはんのメニューは? ドキュメンテーションでお伝えしてきたように自分たちに関わることへ、自分の考えや意見を反映させながら、お友達の意見も尊重していく。みんなと一緒にやる楽しさや、他者を折り合いをつける体験もたくさんありました。こうした遊びや活動を通して、自分と他者の共感感的な関係性も育つ機会になったと追います。

4 非日常の中での新たな気づき

バスに乗って公園などへいくことは、これまでもありましたが、すいすい組が何をするか考えて話し合って決まった場所であり、またお家の人に作ってもらったお弁当を作ってもらって出かけた場所として、普段とは異なる非日常の体験でした。そこでは初めて行ってみて、新しい発見がたくさんありました。銭湯も近所の人と話ができたり、屋上で花火をしたり、お泊まりの翌朝でかけた柳森神社も新たな気づきがたくさんあったことでしょう。

5 家族の再発見

子どもたちがお家にいない一晩、というのは親御さんにとっても心配な一晩だったかもしれません。子ども達にとっても、お家の人がいない一晩を過ごしたという経験は、お家の人の存在の大きさを再認識したことでしょう。今朝、「今日はいつ帰るの?」とお家へことへの思いを馳せている姿もありました。お家に帰ってからも、ぜひ振り返って話をきてあげてください。楽しかった、でもやっぱりおうちがいい、という親子の絆を深めるきかっけになると思います。

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