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園長の日記

都市を歩きながら国葬の意味を考える

2022/09/25

台風17号が過ぎ去って青空が広がった25日の日曜日。午前中は、オンラインでダンスを楽しもう!のイベントが開かれて、職員の親子も参加してくれました。ダンサーのいづみさんが出演しています。私は家族との用事で別のことをしていたのですが、晴れた空の下で都内を歩きました。

東京は、地上を歩いてみると区内も意外と起伏に富んでいて、多く残っている江戸時代以降の地図と重ね合わせながら、大名屋敷の名残を見つけたり、その当時のわらべ遊びを想像したりして、庶民の暮らしを思い描きます。そのような光景を思い浮かべてみると、これからの持続可能性を探るヒントになります。日本が近代に入る前の時代の生き方に、いろんな知恵を学ぶことができるからです。

週が明けると「国葬」が開かれますが、国を挙げて誰かを弔うという行為は、まさしく近代国家が国民を統べるために編み出したものなので、必ず国旗を掲げた武装した軍隊がその主に敬礼をします。軍が介在しない国家の歴史はないところに、政権が決定する国葬の特色が滲み出てしまいます。一方で、日本の場合の朝廷の権威は、別のところに根拠を置くので宗教の歴史が精神的な背景を支えた習わしになります。国家の重みと集合性は、こちらの方にあるのかもしれません。

いずれにしても、庶民の歴史と近代国家を必要としてきた歴史の両方を学ぶことが、これからの社会を生きていくための道標としては不可欠なものになります。都市を歩くと、それを伝えてくれる展示物や博物館や建物が色々ありますね。

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