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園長の日記

最も強い内発的動機は理想的な理念から生じる

2022/09/08

私は他人にギターを教わったことがないのですが、中学校の時に覚えたスキルは60歳を超えても指が覚えています。その間、事あるごとに弾いてきた、ということはあっても、学校や塾のように系統立てて教わった事はないので、体験学習で身につけているスキルの一つと言えるかもしれません。でも、自己流というものには限界があって、さらに習熟していくためには、それなりの訓練が必要になります。

それと同じで、もっとこうしたい、こうなりたいという強い動機を持つことが、何事にも大事なのですが、それは昔から内発的動機と、呼ばれてきました。自己研鑽のために意欲的になれるのは、こうなりたい、こうでありたい、という願いや目的が生じたときです。人生において、これが最も大切なものといっていいような気がします。

それが見つかると、強いです。綺麗な言葉で言えば、それは「夢」なのですが、それを叶えるために必要は事は見つけやすいのですが、夢を持つことの方が、かえって難しいのです。動機の強さは、大人の場合、愛や承認や名声や富や名誉を得ることにつながっていることもあるでしょうが、最も強い動機は理想的なるものへの飽くなき追求力かもしれません。

より良いことを実現させたいという欲求は、社会的欲求の中でも、かなり強いもののような気がします。実現させたい理想的なるものをイデアというのがギリシャ時代からの哲学史ですが、現代ではこれを「理念」と言う言葉で表します。大事なのは、個人も法人も社会も国家も、目指すべき理念を語り合うべきなのです。

理念とは実現されるべき目標概念であり、ひたらくいうと「夢」です。個人の夢が理想的であればあるほど、それは普遍的な理念として、多くの人々がそれを実現したいと思うものです。いかに理念を実現させるか、その方法をみんなで探し合いたいものです。

年中さんぐらいから、小学生頃には、そうした「何になりたい!」が、朧げながらもイメージするようになってきますが、その一方で、乳児にはまだそうした夢や希望はありません。面白い、楽しいとういう、五感をいっぱい使った体験をさせてあげたいと思います。

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