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園長の日記

自立の姿(その6)清潔

2022/03/06

清潔の自立、ってあまり聞かないかもしれませんが、健康な生活のためには必要なものです。世の中はコロナ禍で大変ですが、感染症を防ぐためにも「清潔」が欠かせないことを思い出していただければ、分かりやすいでしょうか。私たちの体は、体にとって害のあるものを取り込まないようにする仕組みを色々と備えています。皮膚や毛や免疫機構や常在菌なども、毒物や病原体から身を守るためのバリアになっています。

しかし、健康であるためには、顔や手を洗ったり、風呂に入ったり、うがいをしたり、歯を磨いたり、鼻をかんだり、整髪したりと、いろいろなことをして身の回りを清潔に保っています。これらも習慣になるといいのですが、そのためにはどんな秘訣があるのでしょうか。それは清潔の自立の姿をイメージすることから導かれます。

清潔の自立とは、「きれいになることで気持ちがいい、という感覚を覚えることから、自分でやってみたいと思うこと」です。

顔や手を洗うとさっぱりして気持ちがいい。お風呂に入ると気持ちがいい。うがいをするとスッキリして気持ちがいい。・・・こんなふうに、歯磨きや鼻かみなども、きれいになることが「感覚」として気持ちいいとか、うれしいとか感じることが大事なことになります。そのためには、小さいうちから、やってあげるときに、黙ってやるのではなく「ほおら、きれいになったね、さっぱりして、気持ちいいね」と話しかけながら、行うといいのです。

清潔の体験には気持ちよさが伴う。やることが嬉しい。やらないと気がすまない。そんな気持ちの好循環が生まれると成功したのも同然です。それには言葉をかけるだけではなく、そういうモデルを見せること、大人も一緒にやること、そのときに「ああ、気持ちよかった」という感想なりコメントなりを、気持ちを込めて表すことが大事です。そうすると、それをみて子どももやってみようかな、となります。子どもの持っている模倣力に訴えるのです。

もう一つの秘訣は、手洗いなど水を扱うとき、小さいうちは手洗いが水遊びになってしまう時があります。遊びになってしまうときは、清潔のために手を洗うときと、水遊びをすることを別の機会に分けることです。水遊び、シャボン遊びをたくさんんやれば、手洗いのときにはそれをしなくなります。水や石鹸は子どもにとって、土や光と同様に格好の遊具、遊びの材料です。その物の特性を十分に体験し尽くすまで、遊べるようにします。

 

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