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園長の日記

今は緊急事態の真っ只中であるという危機感

2021/01/15

「患者数、重症患者数の急激に増加が続いています。また、医療機関の患者対応はひっ迫してい ます。1 月 7 日、『緊急事態宣言』が出されました。日中も含めた不要不急の外出を控えてく ださい。 食事中は会話をしないことはもちろんですが、可能な限りマスクを完全にはずさないように しましょう。」

これは千代田区の健康推進課長(医師)のコメントです。千代田区のホームページに、週ごとの感染者数の推移が載っていますが、感染者が急カーブで上昇してきているのがわかります。11月の50人から12月の93人へと約倍増しており、1月は3日から10日までの1週間ですでに72人ですから、おそらくその3倍以上の200人を超えることになるでしょう。

https://www.city.chiyoda.lg.jp/documents/26388/chiyoda-yosekanja0112.pdf

20歳未満も増えているのですが、その内訳が載っていません。乳児や幼児がどのくらい感染しているのかわからないままです。報道ベースでしかないのですが、おそらく「乳幼児はあまり感染しない」という判断から、保育園や幼稚園の職員で陽性が出ても、子どもを「濃厚接触者」と判断せずPCR検査をしていない保健所があるようです。

千代田区では12日(火)に「先週末から複数の区内保育施設において、職員の新型コロナウイルス感染が確認されました。これに伴い、職員の濃厚接触者も複数名発生しております。」という注意喚起の連絡がありました。12月8日に園児1名が陽性になった時は、全ての職員と子どもをPCR検査して陰性でした。その後まだ子どもの陽性は発生していません。

https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kurashi/bosai/coronavirushonbu/honbuho-no19.html

これだけ感染者が急増して保健所と検査会社の業務が逼迫してしまうと、どこまでを「濃厚接触者」と判断していくか、今後、不安な事態が想定されます。症状がある人や高齢者を優先することが容易に想像できるからです。このような形で、検査体制の綻び(限界)から、コロナ感染の予防検査ができなくなっていくのですね。私たちは、それを目の当たりにしています。ウイルスは見えなくても仕組みの破綻は明らかに「見える」ものなのです。それが科学的思考です。

新型コロナウイルスの研究が進み、今ではこのウイルスの元々の性質が「無症状で広く移す」という性質であることが判明しています。流行すると変異の種類が増えて、その中から毒性の高い変異種が出て困ったことを引き起こすわけですが、東大先端研の調査などによると、そうした変種はなぜか「徒花のように消えてしまう」(児玉龍彦)と言います。その拡大を防ぐのも大切なのですが、より大切なのは、ベースになっている大元のウイルスを根絶することだそうです。

もしそうだとすると、集団の場所、無症状で感染を広げてしまうリスクのある場所、つまり病院や高齢者施設や保育園などは、徹底的に検査をして「知らない間に広がっている見えない感染」を抑え込む体制を作る必要があるという結論になります。今のように症状のある患者しか捕捉できない行政検査の拡大しかしない方針だと、感染の急増期には検査対象を狭めてしまい、無症状の感染拡大を放置してしまう結果になりかねないからです。

ここで、ぜひ覚えておいてほしいデータが明らかになっています。それは社会的検査を実施している民間の検査会社によると、陽性率が1%もあったのです。これはとてつもなく「大きい数字」です。もし東京23区970万人が全員検査をしたとしたら9万7000人が陽性になるからです。どの会社なのか公表されていませんが、その信頼度の高い報道では「保健所から、この数字は勝手に発表しないようにと釘をさされた」と言います。これが実態かもしれないのです。それでも、この民間会社の検査には、乳幼児は含まれていないでしょう。

日本が頑なに社会的検査を進めない理由、社会的検査の精度を問題視するキャンペーンの口車に乗っている感染村研究者たちの顔ぶれを見ていると、保健行政のセクショナリズムだけではなく不都合な真実を隠し通そうとしているのかもしれないとさえ思えてきました。ワクチン接種が始まってしまったら、不顕性感染していたのか接種によるものなのか、わからなくなってしまうでしょう。

そういうことはともかく、保育園や小学校をこのまま休園休校しないで乗り越えるつもりでも、ワクチン接種が行き渡るまではまだ相当時間がかかるでしょうから、その間にケア施設や保育園などを介在して家庭へ逆流していく可能性がないとは言えません。

感染地域はまだらです。地域によって状況が違います。冒頭の写真は、東大先端研究所が、東京都のデータをもとにまとめたもので、「1万人あたりの感染者増加数」(2020年12月3日から2021年1月12日まで)を、色別に表したものです。黒色が40以上、赤色が30以上、だいだい色が20以上、黄色が10以上です。

区内で感染源になっているのは黒色の新宿、渋谷、港です。次に増えているのが、この3区に隣接している赤色の千代田、中央、中野、目黒、品川です。じわじわと周辺に拡大していることがわかります。

この中で保育施設で感染が報告されている件数で多い順に、文京の20件、港区の18件、葛飾区の10件、新宿区の7件。先ほども述べましたが千代田区は子どもの陽性はまだ1件、職員が数件だけです。

これまで通り保育園は保育を継続しますが、千代田区でも数は少なくても保育園での感染が発生しているんだという認識を持っていただき、今が緊急事態の真っ只中であるという危機感を共有したいと願っています。

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