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園長の日記

毎日のように怒っているのよ

2020/10/17

話はアンガーマネジメントの続きです。ある映画のなかに、このテーマがあったのを思い出しました。

娘ジョー「怒りを爆発させてしまって、反省ばかり」

母親アビー「お母さんも毎日、怒っているわよ」

娘ジョー「え? そんな風にはぜんぜん見えないけど」

母親アビー「40年も努力してきたからよ。でも、心の奥深くには抑えられない、変えられない強い魂があるものなのよ」

これは、小説「若草物語」を映画化した『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』(グレタ・ガーウィグ監督 2019年)の中のワンシーン。敬虔な理想主義者(超越主義者)の妻でもある母親が、自分の4人の娘の次女ジョー・マーチに語る場面です。ジョーとは「若草物語」の作者、ルーザ・メイ・オルコットのこと。自らの若き日々を小説にした「若草物語」の中では、主人公のジョーが作者の実際の体験を書いています。

母親から「私だって心の中ではいつも怒っているのよ」と意外な言葉で、慰められ、そして大きく励まされているのですが、この母親の姿と言葉は、今風に捉えると「アンガーマネジメント」であり、その成果とも言えます。

怒りを上手にコントロールすることは、非認知的スキルの1つとして、保育界では今、最もホットな話題のひとつです。例えば来年度の日本保育学会のテーマは心理学でいう「実行機能」を取り上げますが、これは脳機能の中枢的な働きの1つとされていて、一種の我慢強さ、忍耐力に当たります。人生の成功と結びつくとされているものです。

スキル(技術)というからには、生得的なものではなく、習得できる教育の対象とされています。学んで身につけることができるもの、とされているのです。オルコットは「若草物語」を書いて成功するのですから、彼女の母親と同様に人生の中で学んだのでしょう。この学びは、人間関係の中のリアルで豊かな感情経験が育んでいることがよくわかる映画になっていました。

 

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