MENU CLOSE
TEL

園長の日記

剣ヶ峰を迎えた日本の新型コロナウイルス対策

2020/02/11

テレビ報道を見ていると、いま行っているピンポイントで封じ込める「隔離」政策だけでは防ぐことができず、感染ルートを遡ることができない患者の発生が報道される日が近いかもしれません。それが世界的に広がると、普通のインフルエンザのような道を歩むことになるかもしれないと思えてきました。この数週間が勝負だといいます。今その転換点にきているのかもしれません。新型コロナウイルスは、WHOによると感染から発症までの潜伏期間が数日から12.5日間もあるので、症状が出ていない間に検疫体制をすり抜けてしまうことがはっきりしてきました。感染連鎖のルートが見えなくなってしまう可能性が出てきました。武漢ではそうなってしまいましたが、日本では症状が出ていない感染者が隔離していない場所にいたとしても、すでに追跡できない状況になっていないといいのですが。でも、それを想定して国は、民間の会社で遺伝子検査を受けられるような体制を準備しておく方がいいかもしれません。

感染力と高齢者の致死率を考えると、この政策転換は難しいかもしれませんが、少なくとも国は特定感染症の指定を緩和したような運用に移行して、インフルエンザ並みに急いで診断ができる病院を増やさないと間に合わなくなるもしれません。約10年前にも新型インフルエンザの時に空港検疫で8人を発見した時、その14倍の103人がすり抜けていたという推計結果を後で公表していたそうです。野生の動物を食用にしている中国から新型ウイルスが生まれます。過去のSARSMARSも鳥インフルエンザもそうでした。SARSは終息まで8ヶ月かかりました。この新型コロナも秋口までかかるかもしれません。

地球上の病原性ウイルスなどが、人の移動によってすぐに地球上に拡散してしまう時代になっています。昔はその特定の狭い地域だけで起きていたので、そこに住む人は抵抗力を持っていました。ところがその抗体を持たない他地域の人にとっては致命傷になってしまう時代なのでしょう。

top