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園長の日記

第4回 コーヒータイムのひと時から

2020/01/10

今日は午前中にマムズサロン(赤ちゃんが夜ぐっすり眠れるようになるための秘訣を教えてもらえるサロン)の3回目が開かれ、10名の参加ありました。全ての方が、昨年、保育園探しで千代田せいが保育園を見学にいらした方ばかり。4月の入園申し込みは12月末だったので、千代田区による2月10日の結果発表を待っている時期です。第4回(2月25日)第5回(3月6日)は入園決定から入園が始まるまでの、スタンバイの時期に開く予定です。

それから偶然にも10人の参加があったのが、夕方の園長によるコーヒータイムの4回目。16:30〜17:30の1時間にして、その間、いつでも自由におしゃべりしていく、と言うイメージなので気軽によってくださる方が増えてきました。今回はにこにこ組のお母さんの参加が多かったのと、ぐんぐん組から初めてのお母さんの参加もあって、クラスの垣根を超えた交流の機会にもなっていったらいいなあと感じました。

ざっくばらんな感じなので、話は参加されている方の話題になります。子どもが育つ環境はやっぱり自然があった方がいいよね、そういえば、どうしてクラスの名前がこうなのか、とか園長先生が保育で仕事するようになったきっかけは?とか、色々です。ちょっと盛り上がったのが、子どもの散歩先の話。子どもから聞いている話の「なぞ解き」のような雰囲気で、面白かったです。

私も知らなかった秋葉原の「みどりのお兄さん」なる方がいて、子どもの中では有名人らしく、今度先生に聞いてみようと思いました。私からは散歩先のお店の方からいただく「おせんべい」にまつわる裏話をちょっと披露しました。ちょっとだけ、脱線しすぎ?の感もありましたかね。

それから、保育と子育てに関しては、私が最近ハマっている社会進化心理学者のジュディス・リッチ・ハリス女史の話から、子育ては親の影響より子ども同士の関係など、子どもが所属する集団の影響の方が大きい、といった話をチラリ。藤森先生のブログを読んでいる方は、かなり詳しくご存知だと思いますが。

このあたりの考え方は、新聞記者時代にお世話になった家庭裁判所の調査官からも少年犯罪の複数要因説はよく聞いていたので(例えばいじめの自殺の原因が家庭や親にないのは明らか、移民の子どもたちは親が話す祖国の言葉より友達が話す言葉を早く覚える、など)昔、保育の仕事を始めた頃から基本的には変わっていないのですが、その要因の割合、軽重の差がかなり変わりました。

本当のところは、親の影響はさほどでもない、それよりも・・・と言う傾向になっていると感じます。それは説得力を持たせる学際的な研究が進んでいるからです。例えば赤ちゃんの脳科学の知見しかり、人類の進化で解明されてきたことしかり。ハリス女史の歯に衣着せぬ物言いも爽快です。保育園をやっている立場からは、大いに持ち上げたい論説です。

時間がある方は(あるわけないだろ!って言われそうですが)『子育ての大誤解〜重要なのは親じゃない』(上下 早川書房)をどうぞ。私は(下)の最後の解説を作家の橘玲が「掛け値なして、これまでわたしがもっとも大きな影響を受けた本のひとつだ」と書いている書き出しから、引き込まれてしまいました。橘玲はあの「言ってはいけない真実」シリーズの作家です。

と言うわけで、最近は子どもの遊んでいる姿を見ると、「すごいな!」と思います。そして、昨日もあったのですが、私が感心しているのを隣で見ていたお母さんの前で、「類人猿はこんなことできないんですよ」と言ったら、「園長先生って、そう言うところが面白いですね。類人猿が出てくるんですね」と笑われました。全く、お恥ずかしい!見てた子どもは、そのお母さんのお子さんなのに!

 

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