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2023年 11月

なぜ造花ではダメなのか?

2023/11/27

当園は造花はできるだけ使いません。それは「自然」ではないからなのですが、なぜ自然にこだわるのかというと、自然なるものを経験するのが乳幼児教育だからです。

子どもは自然とそうでないものの区別がつきません。自然の草花は季節によって変化します。今朝は幼児の部屋で先週から育てはじめたシイタケが大きくなっていました!

今の季節では例年よりも公園の紅葉は落ち葉が遅いのですが、その色の変化に気づいたり、地面に落ちている葉っぱを拾って触ったり、踏んでパリパリする音や感触を味わったりすることが大切になります。

毎年それをつみかさねているうちに自然というものが季節の変化とともにあることや、活きている物だから芽が出たり花を咲かせたり枯れたりすることに気づき、そこに子どもたちが、その子なりの好奇心から世界とかかわっていく可能性が広がっていくことでしょう。

サナギから蝶に!

2023/11/21

サナギになってしばらく経った今朝、やっと蝶になりました。

毎日のように観察していた子どもたちは興味深く見入っていました。

午後には羽を広げて羽ばたき始め、今は保育園の玄関を舞っています。

「お腹が空くから砂糖水を上げよう」と、葉っぱにチョンチョンと砂糖水をつけています。

羽を指で挟んでもたず、指先に歩かせるようにとまらせています。蝶への関わり方にも子どものやさしさを感じます。

子どもにとっての同僚性という環境

2023/11/14

研修会の二日目(14日)は、高田馬場の研修会場で藤森代表の講義、実践発表、質疑応答です。テーマは「チーム保育」です。今年3回目の保育環境セミナーの総まとめになります。藤森代表の講義は「ヒトという環境 子どもにとっての環境 同僚性としての環境」という内容でした。チーム保育というのは、かなり前から提案されているものなのですが、私たちの保育グループでは次のように考えています。この考え方は、保育学用語辞典にも載っているので、そのまま引用してみましょう。

「習熟した保育者が、初任期の保育者とともに複数でチームを形成して保育にあたる体制。(省略) 藤森はチーム保育について、役割分担をしてともに保育することと定義し、メリットとして、子ども理解を複数の視点で行える点を第一に挙げている。近年は、チーム保育の基礎として組織文化が存在し、組織の在り方が保育の質に対して強い影響を与えることが示され、組織の一員としての保育者の成長を促すことを目指して園内研修の新たな試みが進めれている。」(中央法規『保育学用語辞典』(秋田喜代美監修169ページ)

今日の研修会では、実践発表として2園から報告されましたが、学級担任をやめ複数担任で保育をしている事例もありました。千代田せいが保育園では、年齢別のクラスとそれぞれに年齢別の担任がいます。ただ子どもの生活する空間は、それぞれのフロアを自由にどこでも行っていい、遊んでいいということになっています。子どもの発達や興味関心から活動が生まれうやすいようにしているからです。子どもが行った先に先生がいて、クラス担任を超えたところで対応することもあります。

チームワークを良くするために

2023/11/13

見学者に保育を説明することは、保育を振り返るきっかけになります。今日13日(月)はさいたま市と江戸川区から保育リーダーの方が見学に来られました。他人に説明していると、自分が知らないこと、分かっていないことに気づくことがあります。そして後で調べてみよう、という気になります。そして保育の場合「そもそも、どうしてそうしているのか?」「どうして、そう言えるのか?」が、よくわからないことがあるのです。今日は見学者の方と話合いになったのは、チームワークの在り方でした。

千代田せいが保育園は、社会福祉法人省我会が都内(八王子市・新宿区・千代田区)に4つ運営している認可保育園(うち2つはこども園)の一つです。その省我会の理事長が私の上司にあたる藤森平司統括園長です。その藤森理事長が作った保育研修団体「ビギングツリー」が、毎年4回ほど研修会を開いています。今年は7月9月11月の年3回「保育環境セミナー」になり、コロナ禍が終わって、全国からたくさんの保育者が高田馬場の研修会場に集まりました。その一環として、お互いに見学もしあっているのです。

毎回テーマが異なり、7月は「子ども同士・異年齢」、9月は「子ども主体」、そして今回の11月は「チーム保育」です。見学者の方と同僚性のあり方を、具体的に語り合えるのはお互いに貴重な機会になります。私はリーダーシップがあるならフォロアーシップも必要だし、そもそもメンバーシップを意識しているか、ということが大事だろうと思っています。省我会の保育理念は「共生と貢献」。それが子どもの成長にふさわしい経験になるようにチームワークを働かせたいと思います。

おたまじゃくしの101ちゃん

2023/11/11

絵本の読み方はいろいろあっていいのです。私の場合は、その絵本にふさわしい読み方をしています。今日10日(金)は、かこさとし「おたまじゃくしの101ちゃん」のリクエスト。事前に2歳児クラスの子も参加するというので、ざりがにとたがめが戦うところでは、読む前にさっと作った紙人形も登場させて読んであげました。

この絵本の場合は、紙芝居を読んであげている感覚に近く、子どもたちが後で劇として遊び出す可能性もあります。だんだん仲間意識が強まっていく年長さん後期ぐらい、つまり今頃になると、こういう話がちょうどいいかもしれません。また最近は散歩でザリガニ釣りに行ったり(実際にはできなかったのですが)、1階でカエルを飼っていたりしているので、少し身近な話にもなったようです。

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