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2022年 6月

「冷やしたぬきうどん」で育つ非認知的スキル

2022/06/22

湿度が90%を超える梅雨の夏日。こまめな水分補給が欠かせない日が続きます。そんな暑さの反映なのか、冷やしたぬきうどんが人気でした。6月の献立は、この4月から新しいメンバーに加わった栄養士のS先生が作ったメニューです。用意したうどんが全部なくなって、旺盛な食欲にS先生も喜んでいます。「いただきます」をして食べ始めてから15分でおかわりができるのですが、待ち遠しくて、その時刻がくるまで、まだかまだかと「がまん」する姿が目立ちました。その様子を見ながら暑いから「さっぱりしたものを体が欲しているんですね」とS先生と話し合いました。

ところで、こんな場面でもAI時代に必要な非認知能力を育む機会になっていました。ちょっと復習すると、こんな話でしたね。何かやりたいことがあって、そのために待つことは、その目的達成のために自分の行動を律する実行機能を育む機会になります。ただし、ここでのポイントはその目的を自分たちで納得して決める、という意思決定のプロセスです。生活の中の目的やゴールを決める過程に子どもも参画すること、自分たちの意見や考えを反映させていくことが大切なのでした。

自分で決めた目的でなければ、その行動制御は、人から強制的にやらされていることになります。その場合は自分で自分の行動を制御する力は育ちにくいのです。そこで今日は私が「おかわりの時刻決め」をするとき、あえて子どもたちに聞いて決めさせました。「ここはなに?」と。ダイニングの時計の下にはホワイトボードがあります。

そこには「おかわり」の「はじまり」と「おしまい」、そして「ごちそうさま」の時刻を記入するところがあり、アナログの時計を見せて「ほら、いま、長い針が2のところだよね、そしたら、おかわりのはじまりは?」と聞くと、年長のTくんが「5だよ」と教えてくれるので、彼の話にみんなを注目させます。まだ時計が読めない子どもたちがほとんどなので、長い針、短い針が指し示す「数字」を使ってのSTEM保育です。「そしたら、おかわりのおしまいは?」と聞くと、何人かの子どもが「はち〜(8)」と、教えてくれます。みんなが食べ終わる「ごちそうさま」も「じゅういち(11)」と決まりました。

その「5」つまり12時25分になるのが待ち遠しくて、座って待っていられずに、配膳カウンターにやってきて「おかわり、まあ〜だあ?」という子どもが目立ったわけです。そんな時、子どもたちが同じテーブルを囲み、同じものを一緒に食べる「共食」は、黙って一人で我慢するのとは違い、みんなもやっている決まり、ルールだからこそ、守りやすいのかもしれません。それが自己制御の力にどう影響するのか、研究してみる価値のあるテーマだろうと思えます。

新しい仲間が増えました

2022/06/21

先日17日(金)午後、すいすい組さんで、浅草橋の岩崎商店に行きました。

以前からわらす組の水槽で何を育てようかと話しており、「亀を飼いたい」「金魚を飼いたい」などの意見が出ていました。

岩崎商店に着くと、水槽がたくさんで神秘的な空間がっており、みんな水槽に釘付けの様子でした。

お店の方と先生がメダカをすくって、オスとメスを分ける様子をよく観察していました。

帰ってきてから、これから育てていく生き物たちはみんなと同じように生きていること。だからこそ大切に育てていくこと。具体的にどんな風に大切にしていくか。のお話をしました。

そして皆で亀の名前を決めました。「きゃめちゃん」に決まりました😊 

みんなきゃめちゃんのことが大好きで、撫でたり手に乗せてみたり…

すいすい組のある女の子は、毎日きゃめちゃんをそれはそれは大切に愛情たっぷりにお世話していて、その姿にほっこりします😊

メダカさんも環境の変化に慣れていけるように見守っていきます。

これから、わらす組で子どもたちと大切に育てていきます。

すいすい組が初めて「しながわ水族館」へ

2022/06/17

本物に触れるというのは、やっぱりいいものです。そばでよく見る、しかも普段はまず見ることができないものの姿をよく見ることができるだけで、いい体験になることを実感しました。

今日17日は、年長組(すいすい組)と一緒に、しながわ水族館へ行ってきました。今の年長さんはここへ行くのは初めてなので、どれもこれも新鮮で楽しかったようです。川や海に棲んでいる、いろいろな生き物を見ることができました。

実際のところ、地上で暮らす私たちは川の中、海の中にそう簡単に生き物を見に行くことはできません。その点、博物館の一つである「水族館」は海と森林に囲まれて暮らす私たち日本人がもっと力を入れていい文化教育施設でしょう。

年長さんは今回が「水族館デビュー」なので、オーソドックスな巡回ルートを回ってきました。この水族館は地上1階、地下2階だて。

1階が「海面フロア」で、玄関から入るとすぐ左手の観覧通路中央にミズナラの巨木が配され「木は森をつくり、森は川をつくり、川は豊かな海をつくる」という本来の自然が再現されています。

東京湾に注ぐ川に住むイワナなどの川魚やカニなどが気持ちよく泳いでいます。3月にきたときはいなかったカルガモも2羽仲良く「水掻き」を見せてくれます。けがをしていた自然のカルガモが保護されたそうです。

海辺や磯にすむ生き物がいかに多様なのか、大人も楽しめる展示になっています。イソギンチャクやクラゲなども展示されています。

奥の方へ移動すると、そこは大人気のイルカとペンギンがいます。3年前に生まれたイルカの「バニラちゃん」は、もうすっかり大人になっているはず。今日は2頭がステージに飛び乗ったり水中に潜ったりを繰り返していました。演技の練習だったのでしょうか? それがバニラだったかどうか分かりませんでしたが、二頭はとても元気そうでした。アクリリボード越しに目の前を通り過ぎるイルカは大迫力です。

イルカショーは時間が変わっていたので、見ることができませんでしたが、この水族館は老朽化で2027年度に建て替えが決まっていて、それを機にイルカはいなくなりますから、それまでにできるだけ見ておきたいと思います。

その隣のエリアには南アフリカに住むマゼランペンギンが群れをなしています。子どもたちが近寄ると、ペンギンたちも餌でももらえると思うからなのか、どっと群がってきます。いつもダラリとしていた(失礼)、ペンギンたちが興奮しているので「どうしてだろう」と思っていたら、すぐにわかりました。ちょうど給餌の時間だったのです。

「丸呑みしているね」「歯がないの?」「もぐもぐしないんだね」「魚の頭から食べているよ」「海の中を飛んでいるみたい」などと会話を楽しみながら、そこでしばらくペンギンたちをみたあとルートを戻り、大海原を上から見下ろすことができる場所へ移動。いろんな種類のタイの仲間やウミガメなどにしばらく目を奪われます。

そして、いよいよ海の中へ、エレベーターで降りて行きます。深海200メートルということになっているのですが、実際は地下1〜2階が「深海フロア」になっています。

30年前にできたとき、海の中に入って魚やウミガメを見ることができる「トンネル水槽」が大きな話題になったそうです。

その後、似たような作りの水族館が増えて珍しくなくなりました。そして、子どもたちは、魚やカメの腹側(はらがわ)や海の底で寝そべっているカメに、窓越しにトントンしたりして、釘付けになっていました。

このような体験をするときに、私たちが忘れてはならないのは、AI時代だからこそ心得ておきたい「五感を通した実体験」、それが「確かな認識」に至るという子育ての鉄則です。疑似体験、追体験でしかないテレビや図鑑で済ませずに、ホンモノを実際に体験することです。きっと子どもたちの体全体に染み込んでいくことでしょう。

【ウミガメ】

【タイ】

【熱帯魚】

【くらげ】

【タコ】

【カワウソ】

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