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10の姿(保育アーカイブ)

公開保育で子ども姿と保育について語り合う(資質・能力)

2025/09/10

区内から保育園の先生たちが15人「公開保育」に来られました。午前中は保育を見学していただき、午後は和泉橋出張所でディスカッションです。公開保育は千代田区も推奨しており、地域のなかで保育を見合うことで、環境を通した保育のアイデアを交換したり、先生たちの交流の機会にもなります。

午前中に参観してもらったのは、乳児のくつろいだ保育の雰囲気のなかでの保育、2歳にこにこ組の野菜の味の探究の姿、そして幼児のゾーン保育の様子などです。

保育は生活と遊びからなっており、子どもの本分ともいえる遊びは生活全体の中に浸透しています。その「遊び性」は子どもの本性から現れてくるものであり、それで満たされていなければ、子どもの心は生命力を失い、子どもの心は干からびたものになってしまいます。これは例えではなく、事実です。

また遊びは学びでもあり、ときに探究でもあります。午後のディスカッションでは、幼児教育の見方考え方や資質能力からみた子どもの姿の捉え方などを説明しました。

ちょうど幼児では運動ゾーンで、大縄跳びで遊んでいる子どもたちがいたのですが、見学者によると「とぶ場所がずれないように印をつけるといい」と話していたそうです。その事例について、遊びの姿を「資質・能力」の言葉を用いて探究として次のように述べることができるでしょう。

<以下は保育者向けの話です>

とんでいる(技能)うちに跳ぶ場所が徐々にづれていくことに気づいた(知識)ので、どうやったらずれないようになるかな?工夫していみることを考え(思考)、そうだ自分で跳ぶ場所を意識できるように床にテープでバツ印を貼ったらいいのではないか(判断)と、「まって!印つけるから!」と言葉をかけていた(表現)。

綱に引っかからずに跳べるという「知識」「技能」を得た子どもが「思考・判断・表現」しています。そこを行ったり来たりすることが多ければ多いほど、また活発に動いているほど、遊び性が豊かであるわけですが、それを動かしている原動力「もっと長く跳びたい」という目標意識としてあらわれている「意欲」です。つまり「非認知的能力」といわれる「学びに向かう力、人間性など」になります。それは「心情・意欲・態度」が中核です。

ここでいう態度とは、非認知的能力であり、できるという技能ではなく、心構えであり、意欲が実体化されたもの、人権という潜在的なものが自己発揮されていく姿を表すものと押さえておくといいかもしれません。

 

試そうとする思考と判断と表現に探究がある (ア 健康な心と体)

2025/09/04

「こう跳んだらもっとよくなるだろうと色々試しながらやっています」。縄跳びに励んでいる子どもたちの姿について、先生たちは、こう話しています。失敗しないで跳び続ける回数が増えていくということは、何度も同じことを繰り返し行う「練習」があるわけですが、そのプロセスを「資質・能力」の育ちとして捉えると、こうなるでしょう。

縄が足の下を通過するときにピョンと跳び上がり、縄が頭の上を回って戻ってくるまでの間に、1回チョンと小さく跳んで、チョン・ピョン、チョン・ピョンとリズムを刻んでいきます。その跳び方や身につけていくスキルを「知識・技能」だとすると、頭で覚える知識ではなくて、身体的なスキルと一緒にに取り込んでいく「身体的知」のことであることがわかります。つまり、幼児期の知識と技能は身体的に一体化したものであり「身につく」ものだといういい方がぴったりきます。

その知識・技能を使って、もっとたくさん続けて跳びたいという目標に向けて、跳び上がる場所がだんだんずれていかないように同じ場所で跳ぶようにするとか、同じリズムになるように跳ぶとか、どうやったら縄に足がひっかからないように足を地面から浮かせるかなど「考えながら」いろいろと「試している」ことがわかります。

そこには、こうやってみたらこうなったから、じゃあ、今度はこうしようという判断が行われていて、結果的により長い時間とべるようになっていく姿としての表現が表れていきます。「思考力・判断力・表現力」の基礎になります。

そう考えると、目的に向かって試行錯誤したりする問題解決プロセスは、探究する姿と重なってきます。とくに、こうだったから、じゃあ、こうしてみようと工夫するところに探究の姿があるように思えます。

この原動力となるのは、目的に向かって諦めずに最後まで成し遂げようとする「学びに向かう力」と呼ぶ非認知的能力になります。長く続けて跳ぶことが楽しく、その達成感がうれしく、そのような心動かされる心情が、もっと続けて跳べるようになりたいという意欲を引き出し、それを繰り返すながで、挑戦し続ける態度が形成されていきます。心情・意欲・態度が育っていくのです。これが探究を続けていく原動力になります。

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