
生成AIを活用することのメリットと、デメリットをしっかり認識しておく必要がありそうです。保育ではどう整理しておくといいでしょうか?
メリットの方は、私の周りでも見られるのは、議事録の作成が簡単になったこと。過去のデータの整理が短時間で済むようになったこと、事務作業のなかで書類を作ったり、一部の事務作業を任せたりできるようになったこと。生成AIはこういうことが得意です。ビジネスの場面では、もっと広範囲に活用されていることでしょう。
たとえば今後、保育計画や保育記録などの文章をつくるさいに、下書き、要約、言い換えなどの負担を減らせることでしょう。しかし、その一方で自分で考えをまとめて言葉で表すというプロセスがなくなることへの危機感を覚えます。あいまいな表現であっても、その先生らしさが現れた文章の方が、その子どもとの関わり方が目に浮かび、味わい深いものを感じます。
また記録を整理し、子どもの変化や継続している関心を捉える助けになります。保育は振り返るために記録をとり、その振り返りから、望ましい保育方針を立てていきます。先週のことを振り返るのはそれほど難しくありません。先生のなかに具体的な記憶があるからです。しかし2ヶ月前、半年前となると、何かの記録に頼るしかありません。そのために保育記録があるのですが、その振り返りを助けてくれるでしょう。

しかし、デメリットがあります。それは「書かれた情報だけで解釈するため、その場の表情や間、身体の感覚が抜ける」ということです。保育はこの「言葉にならない身体感覚」で子どもを理解していることが多いのです。子どもの声、表情、身体的ふれあいなど、五感を通じた関わりのなかで感じたり気づいたりすることが、子ども理解のベースになっているといってもいいでしょう。
それは一人ひとりの子どもについてだけではなく、集団についてもいえます。保育には、場を語る表現が多くあります。落ち着いている、賑やかである、集中している、活気がある、生き生きしている、わくわくしている、のびのびしている、などなど。保育空間に流れる雰囲気を、敏感に感じ取りながら、集団のもっている心地よさや緊張感などを調整してくのが保育士です。先生の声やわらべうたや、絵本・紙芝居の読み聞かせ、運動や外遊び、お集まりなど、保育のリズムもそうした保育の場の変化を捉えながら、作っていくのです。
そうすると、生成AI を使って保育を振る変える際に気を付けておかなければならないことは、「少ない情報から性格や発達を限定しがちな文章が生まれることがある」ことです。これは記録が少ないほど、危険だと言えるでしょう。
ただ、先生がそれを読んだ時に、的外れな表現になっていたら、違和感を覚えるでしょうから、いくらでも修正がきくはずです。普段から一緒にいる先生にしてみれば、ましてや複数の先生が多面的に子どもたちをみているチーム保育の体制なら、おかしな子ども理解になることはないでしょう。










