MENU CLOSE
TEL

地域連携(保育アーカイブ)

神田淡路町保育園を見学

2019/06/06

6月6日その2

■神田淡路町保育園に行ってきました

今週月曜日の四番町保育園に続き、今日の午前中は「区内保育所見学会」の2回目に参加してきました。当園から歩いて10分足らずの神田郵便局隣「神田淡路町保育園大きなおうち」です。4階建てで確かに「大きなおうち」でした。2年前に開園し今年度が3年目。千代田区で初めての社会福祉法人です。園長の菊池恵子先生とはずいぶん前からの知り合いです。菊池園長先生のお子さんのイケメン男性保育士「マー先生」は、保育界では有名ですから、ご存知の方もいらっしゃることでしょう。近いので「大きなおうち」から当園に転園してきた子もいます。
■幼児は異年齢でコーナー保育
菊池先生は、保育の質向上に熱心に取り組んでこられた方で、現在、東京都民間保育園協会の研修部長を務めていらっしゃいます。法人は現在、東京や千葉に19の施設を運営しており、本部は新宿です。
園舎のデザインコンセプトは「大きなおうち列車にのって」。これは、明治時代、東京の中心地としてにぎわった国鉄万世橋駅前に近いことから、鉄道と駅をあしらったものになっています。
保育環境は、1階のエントランスに砂場があり、ガラス張りの調理室とランチルームが隣接しています。2階の乳児0歳児は独立した部屋で、1歳児と2歳児はつながった空間です。3階が3〜5歳児が一緒に生活するオープンルームでした。4階には広いホールとスタッフルーム。屋上が園庭になっています。
こうした建築空間は、海外によく見られるものと同じで、遊ぶところや食事をするところが最初から分かれていて、遊ぶところは活動の種類によってあらかじめ遊具がセッティングされています。乳児の保育室の色彩は、シュタイナー教育のテイストが生かされており、幼児の保育環境は、モンテッソーリ教育の環境設定と似ていました。
■園児の交流を約束してきました
子どもたちが散歩に慣れてくれば、この保育園までは歩いて行くことができそうです。お互いに散歩先としての相互受け入れや、子どもの交流をやりたいですねと話してきました。またひとつ、子どもたちの体験を広げる機会が作れそうです。

区主催の園見学会に参加

2019/06/03

■千代田区主催の保育園見学会

今日3日は午前中、千代田区立四番町保育園を主任と2人で見学してきました。市ヶ谷駅からすぐの、以前、日本テレビがあった場所です。3階建ての園舎に約100人の子どもたちが生活していました。見学者は千代田区内の園の主任や看護師などリーダー格の職員が全部で8人、案内は四番町保育園の園長先生が、直接なさって下さいました。
区が主催するこの見学会は、お互いに園を見合うことで、見学者がよいと思ったところを吸収しあったり、情報交換したりできます。これを積み重ねれば、知り合いも増えて区内に保育者ネットワークができていくかもしれないので、一年を通して十数回ある機会はすべて申し込みました。
■仮園舎とは思えない建物
今日はその1回目。いろいろな感想を持ちましたが驚いたのは、この園舎が仮園舎だったと言うことです。古くなった園舎を建て替えるために、この仮園舎を新たに建て、昨年3月から新園舎ができるまで(平成34年度中、つまり令和4年度中)の5年間を、ここで保育し続けます。仮園舎の建設まで含めたら、ざっと10年計画です。本来の園舎設立計画とは、これぐらいの時間と資金がかかるものなのでしょう。
■屋上が園庭に
参考になったものの一つは、屋上です。仮園舎だからなのか、園庭がありません。そのかわり屋上に芝生と砂場とプールがあります。屋上の広さは4〜5倍あるので、同じことは出来ませんが、こんな素材ならこうできるという参考になりました。
■保育参観は変装して
明日から保育参観ですが、「子どもに見つからないように見てもらう」という配慮は同じでした。ただ「変装セットも用意」しているそうですが、実物を見ることができませんでしたが、どんなものかと言うとメガネやマスクや帽子などだそうです。部屋にいても誰かわからないようにしてみてもらっているそうです。参考にしてみてください。

(巻頭言)子どもの心の世界を見つめながら

2019/05/30

園だより6月号「巻頭言」
 雨がやんで日差しがのぞいた昨日の朝、ちっち組がバギーで散歩に行くことになった時のことです。先生が「ちっちさん、散歩に行こう」というと、何人かがその気になって赤いドアの方へ向かいます。廊下を過ぎても玄関へ向かわず、階段を登るのが楽しくなって、四つん這いで登り始める子もいました。先生が「そっちじゃなくて、お散歩に行こうよ」というと、止まって振り向きます。でも、先生が近づくと安心したのか、また階段を登り始めます。2階まで登った後、立って降りるのはまだできないから、結局、玄関まで抱っこしましたが、この間の子どもを「見守る」中に、育ちを保障するための大切な時間が流れていました。

お散歩に行こうよ、という「保育者の願い」と「こっちに行ってみたいもん」という子どもの願いが、柔らかく行き交っていました。ちっちさんは言葉ではなく、目配りや表情や仕草でそれを伝えています。先生は言葉で言ってもわからないだろう、なんて素ぶりは全くなく、穏やかな雰囲気の中で「あれ、そっちにいくの?」と、赤ちゃんの気持ちに寄り添いながら、外へ誘うタイミングを見計らっています。そんなことがしたいのね、と認めながら、ゆったりとした気持ちで接しています。0歳の赤ちゃんにも、もちろん人間としての尊厳があり、その意思や気持ちを尊重しながら、生活を作り上げていく。こんな時間が流れる日常になってきたんだなあ、と思うと、感慨深いものがあります。子どもたちの心が、だいぶ落ち着いてきたようです。

 ちっちやぐんぐんさんは、私と目線を合わせて手を振ると、手を振って返してくれることが増えました。こうして言葉にならないうちから、赤ちゃんとの「心の通い合い」と「挨拶」が成立していきます。挨拶は心を通わせることが大切だと思うので、いろんな心の通わせ方が、いろんな形の挨拶を生んでいます。
にこにこ組の子は、顔を見るとおもちゃを渡しに来たり、手を振るとちょっとだけ手をあげて「やあ」とやってくれたりします。幼児になると、やりたいことを一緒にやりたがります。「挨拶」と「一緒に遊ぼう」が一瞬で融合します。挨拶なんて、どこへやら、親御さんはハラハラかもしれませんね。でも、子どもの気落ちは分かっていますから大丈夫です。先日も子どもから「園長先生さようなら」と言われた時、「もっといてほしい」という気持ちが届いたので、少し遊びました。

ここに述べたことは、私と子どもたちとの関係ですが、園生活が始まって2ヶ月がたち、親子の関係、先生と子どもの関係が上手にバランスをとりながら、一人ずつの子どもの心の居場所が広がってきたようです。意欲的な姿を大切にしながら、子どもの「やりたい」の向うに目線を送りながら、人と物と空間の環境を整え、発展させていきたいと思います。

 園外保育、暑さ対策、水遊びの場所作り、交通環境の改善、隣のビルの解体、心痛む悲惨な事故報道など、色々なことが子どもを取り巻く環境にはありますが、子どもの心の世界をしっかり見つめていきたいと思います。

涼しい地下道から秋葉原公園へ

2019/05/27

■汗を上手にかく身体に
汗をかける夏モードの体に。猛暑日が続く異常気象の中で、「まだ体が冬モードで汗をかきにくい体のままでは熱中症になりやすい」とニュースで注意を促しています。
夏モードの体にするには、歩いてうっすらと汗をかくくらいの有酸素運動をしたり、毎日お風呂に入って汗をかくなどが有効だそうです。
でも、子どもはまだ十分に汗をかく機能が発達していないので、熱が身体に溜まりやすく、暑過ぎる日に外にでるのは危険です。環境庁が毎日、刻々と公表している「暑さ指数」(WBGT)を参照しながら、外遊びの可否、散歩先の選定をします。
■涼しい地下道を歩いて
今日のように暑い日は、午前中でも長く外を歩くのは危険です。予定の美倉橋東公園への散歩を変更して、冷房の効いた地下鉄の地下道を散歩しました。和泉橋を渡り、日比谷線の5番出入口から地下へ。「さあ、ここからは一本橋だよ」と小林先生が言うと、2人で繋いでいた手を離して一列で階段を降りていきます。
書泉ブックセンターの交差点の横断歩道は渡りたくありません、地下が安全です。地下道の壁に「スイミー」を発見。その「まとまると強い」というメッセージを見て「わらすのみんなが、まとまって歩くと車に強いって、坪井先生が言ってたよ」という話に。
バス遠足が雨になったら、上野の科学博物館に行く計画もあるので、今日は乗り降りの練習も兼ねてエレベーターに乗ってみました。乗ったら跳ばない、ドアを触らないなどのルールを上手に守って、地上へでます。
■秋葉原公園で初めて遊ぶ
幸いなことに、秋葉原公園は人がいません。通勤ラッシュの時間でもなく、月曜日の午前中、しかもこの暑さ。自転車もほとんど通りません。子どもたちは、木陰でお茶を飲んで休憩した後、自然とちょっと、鬼ごっこぽく走ったり、花壇でてんとう虫やモンシロチョウを見つけたり、植木の囲い棒に座って休んだりしました。
また、一つ、地域の居場所が見つかりました。子どもたちの集団行動スキルは、どんどん向上しています。

親子遠足こぼれ話し

2019/05/26

■果樹園
「ここに果樹園があるよ」。遠足のルート探しの時のこと。表札屋さんの店主が通りに出てきて教えてくれたとき、内心「やった〜、やっぱり歩いて探せば、おいしいスポットがあるじゃない!」と思い、「どこだろう?こんなところに、果樹園が」と、小林、遠藤、牧野、私の4人は、あたりをキョロキョロ。件の店主は、どこみてんのさ、といった風に「これ、これ」。私たちが立っている目の前の木を指差して「これが甘夏、巨峰、そして・・」と説明してくれた。「もっと早く来れば、下の方にいっぱいなってたんだけどなぁ」と、キョロキョロと気づかない私たちの方が、もしかしてイケナイ?かな、とチラリと感じてしまい「ああ、これが果樹園ですねー」と、いいもの見タァ!感をメいっぱい出して「あー、なるほど、そういうことですね〜」って店主のユーモアに笑って感心してました。しばらくして、牧野先生が小さい声で「園長先生、ブドウって言っちゃ、ダメですよ」、と言ってくる。「ブドウがあるなんて、楽しいなぁ」っていったら即「巨峰」って修正されたらしい。笑。ダイジですね、そういうことろ。失礼しましたぁ!
■リバーサイド万世橋
万世橋警察署の中を貸してもらえるかどうか。「貸してもらえたら、すごいよねー」と、係とハシャイでいたときは「ダメ元で聞くだけ聞くか」と電話してみたら、あっけなくOKが出て、ちょっと拍子抜けしたぐらい。
聞いてみなければわからないことは、それに留まりません。ピーポ君はてっきり「ピーポーピーポー」の音が由来だと思い込んでいたら違うというし、(確かにあの音は救急車なんだから、消防署でしょ。答えは、ピープル・ポリスの略です)警察版ゆるキャラ・マスコットは、47都道府県別に全部あると言うし、びっくり!その名前もまた謎です!!
さらに聞いて「へーっ!」って思ったのは、警察署の各階フロア案内版に「リバーサイド万世橋」の文字が上部階に並んでいます。実はこれ「住宅フロア」なんだと。警察署の上が住宅。これは絶対泥棒に入れられない究極の安全地帯。どんな人が住んでいるんでしょう。興味津々です。この話、私は知っていたので、一緒に行った先生に聞いても「えっ〜?なんだろう?」と思いつかない様子。正解を警部補に教えてもらうと、住んでいるのは警察署職員だと。なーんだ、独身男性警察官の宿舎ってことかぁ。ちょっと、私の早合点でした。

親子遠足で生き生きと輝いた人と街

2019/05/25

5月25日親子遠足
保育園ができる前から何度も歩いたこの地域が、同じ地域なのに、私には人と街が生き生きと輝いて見えた一日でした。以前と受ける印象が全く違いました。モウモウとタバコの煙が立ち上ってた喫煙所が親子遠足のスタート地点になり、万世橋警察署の玄関ホールが休憩所に変わり、馬の水飲み場が涼を取る場所となり、和泉公園が弁当を広げ、親子触れ合いレクを楽しむ場所になりました。秋葉原で保育ができるんだろうかと考えていた時期が、嘘のようです。やってみれば楽しいものでした。皆さんはいかがでしたでしょうか。地域の再発見と先生や保護者の皆さん同士の親睦の機会に、多少なりともなったでしょうか。体調を崩して参加できなかったご家庭もあり残念でしたが、また楽しい行事を用意しますから、楽しみにしてください。
今日は暑いなか、お疲れさまでした。今日、明日とゆっくり休んで疲れをとってください。月曜日、また元気にお会いしましょう。
 
■ファミリーバザールの会場が、こんなに混んでいるとは!「初日の午前中は大丈夫でしょう」の言葉を信じたのが大間違いでしたね。ごめんなさい!事情をよくご存知の方に教えてもらうようにしなきゃ。これが反省の一つです。
■たっぷりとのんびりの2コースを選んでもらいましたが、今日のように暑い日は、短いルートにするといった用意をするべきでした。
■神田リバーサイドプロジェクトとの連携を強化して、フェリーでの親子遠足をやってみたいと思いました。フェリーでどこかへ出かけて、フェリーで戻って来れたら最高ですね。

初めての区の情報連絡会

2019/05/15

■あと5年は人口が増えていく
「あと5年は人口が増えると予想して保育園を整備していく予定です」。千代田区のこども部長が、こんな見通しを今日、語りました。待機児童を出さないという大方針の元で、保育園を毎年開園している千代田区ですが、すでにこんなにたくさんの保育園があるということを再認識しました。現在、区内には、認可保育園は公立4園、私立11園、こども園2園、認定こども園1園、幼保一体施設4園、事業所内保育所2園、小規模1園あります。この25の全ての保育園園長が集まって情報交換する会合があったのです。年2回予定されているこの会合に、事務長と2人で初めて参加し、「よろしくお願いします」と挨拶してきました。
■園長会はなくても区のイニシアチブに期待
区には、まだ園長会がありません。情報交換会ですから、団体としての意思決定機能が何もありません。その状況が課題だという雰囲気もない、区主導の会合でした。ただ、必ずしも園長会がないこと自体が、問題とも思いません。単に組織の維持のための活動に時間を取られ、園運営がおろそかになるよりはよっぽどマシだからです。区には保育の質も量もイニシアチブを発揮していただき、望ましい理念構築をリードしてほしいものです。
■園生活の中のリスクを整理
情報交換会の後で、講師の講演による研修会も開かれました。園の生活の中には子どもの命をうしなったり、後遺症が残るような重大事故があってはなりません。そのリスクをできるだけなくすために、ソフトウェア、ハードウェア、環境、人の意識と言う4つの要素を点検し直す必要があります。過去の重大事項には、睡眠、食事、遊びの中で起きています。今日はその再確認をしました。
■散歩のリスクを考える
滋賀・大津市の園児2人が死亡した自動車事故から1週間、今日の会合でも、千代田区の地図をテーブルに広げて、散歩で危険な交差点を出し合いました。ちょうどその頃、砂場に突っ込んだ車から園児を守ろうと保育士が大怪我をしたと言うニュースが飛び込んできました。
実は高齢者の操作ミスによる自動車事故は毎日のように起きていて、そのうち報道されるニュースは、死亡事故や子どもが巻き込まれた事件だと言うことを忘れてはいけません。ある年齢を超えたら、自動ブレーキの装着を義務化すべきではないでしょうか。あとどれだけの犠牲を積み重ねて世論を高めなければ、法制化できないのでしょうか。
■一刻も早く自動ブレーキの義務化を
池袋の事故は、大通りの青信号でも油断できないこと、大津市の事故は歩道で待っていても油断できないこと、そして今日の市原市の事故は駐車場の出入り口は油断できないこと、などを物語っています。次は何が油断できないことになるのでしょうか。そばに自動車が走っている限り、どんな場所でもヒヤリハットの対象になってしまいます。リスクマネジメント学の王道から考えれば、危ない場所を探す対症療法で問題を先延ばしするのではなく、ヒューマンエラーの発生源を物理的に押さえ込むことが大切なリスク軽減策である事は間違いないはずです。

生きづらさへのジブリからの返事

2019/05/12

■神田祭とジブリの世界
神田明神の文化交流館で今日まで「鈴木敏夫とジブリ展」が開かれていました。これはスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫の”言葉”に注目した展覧会でした。
■生きづらさについて考える
日本の課題になっているテーマの一つで、私が教育や子育てに大いに関係するなぁ、と思うのは「生きづらさ」をめぐるテーマです。それは、うすうす大人も気づいているのですが、この同じ生きづらさについて、この展覧会を企画した博報堂ディレクターの小松季弘さんが、はっきりと「生きづらい」といっています。生きづらさの中身は子育てではなくて仕事ですが、時代感覚は、共通じゃないかと思います。こう書いてありました。
■小松氏の感じている「生きづらい時代」
【いまの時代、男女にかかわらず、人は生きることに困っている。ぼくも例外じゃない。
なぜこんなに困っているのだろう? と考えると、「現代」という時代のせいのように思えてくる。あらゆるものごとのスピードが速くなり、モノも情報も瞬時に消費され、昨日までの常識は明日には通用しなくなる。そんな世界で働いていると、日々自信を失い、思い悩むことになる。
そうやって戸惑い、困ったとき、ぼくは鈴木さんの隠れ家「れんが屋」へ駆け込む。いい年をして独身で、仕事のうだつもあがらず、ままならない人生をおくるぼくの話を、鈴木さんは胡座をかいて、じっくり聞いてくれる。そして、ひととおり聞き終えると、ぼくの混乱した頭の中を整理するように、明確な言葉にして返してくれる。
(省略)
でも、考えてみれば、鈴木さんの言葉を直接聞くようになる前から、同じ経験をしてきたことに気づく。学生の頃からスタジオジブリの作品を観るたびに、生きるヒントをもらってきたのだ。ジブリの映画、そして鈴木さんの言葉から「生きる力」をもらうことで、ぼくはここまでやってこられた。・・・】
■今日は三鷹の森ジブリ美術館へ
この「生きづらさ」の謎解きの旅は、今日、午前中に私がいた井の頭公園の「三鷹の森ジブリ美術館」に繋がっています。ちょうど保育園の前をながれている神田川を上流へ遡っていくと、飯田橋、高田馬場、中野富士見、高井戸、久我山と続き、源流は井の頭公園になります。
今朝、ジブリ美術館にいたのは、この三月に卒園した家族と一緒の小旅行だったからです。総勢27人、小型バスを貸し切ってのオリジナルツアーです。バスは南大沢から多摩、稲城、調布、三鷹と走りました。神田祭か卒園児保護者か。悩んだ末の選択でしたが、これを読んでくださっている方も、保護者優先には同意していただけると嬉しいです。
■ジブリ・アニメが子どもたちに与えた影響
日本の子どもたちにとって、スタジオジブリのアニメが果たした役割は想像以上に大きいものがありました。風の谷のナウシカ、天空の城ラピュタ、となりのトトロ、魔女の宅急便、おもひでぽろぽろ、紅の豚、平成狸合戦ぽんぽこ、耳をすませば、もののけ姫、千と千尋の神隠し、ハウルの動く城、崖の上のポニョ、借りぐらしのアリエッティ、コクリコ坂から、風立ちぬ・・・
誰もが知っている映画タイトルでもあり、ヒット曲が同時に聞こえてきて、そして子どもたちもその歌を歌い、映像に見入ってきた時間があります。
■ジブリのアニメに流れる時間の意味
宮崎駿は、この美術館によって、アニメーションが 1枚1枚の絵からできていること、その2次元の絵が動いて見える仕掛けがどんなものであるかということ、その驚きをリアルに伝えようとしています。美術館に来た人が、思い思いの発見ができるような美術館にしよう。その思いが詰まった空間になっています。それを保育園に当てはめることができます。質の良い保育園は、子供が思い思いの発見ができる空間になっていなければなりません。
それからもう一つ。ジブリ・アニメについて感じるのは、小松氏がそうだったと言うように、一つ一つの作品が今の時代に対峙するメッセージを持っていることです。そして今日気づいたのは、常設展示室「映画の生まれる場所」の壁に描かれた絵です。その絵は、アニメーターの仕事をしている「作画室」の様子が描かれているのですが、なんとも「昭和的」な雰囲気の職場です。(以下の写真は、図録から。この風景は「作画室」ではありません。美術館の壁に描かれていて、ここではお見せできません)
こんな手書きの文が添えてあります。
⭐️
日本が貧乏だった頃のスタジオ風景です。アニメーターがお金持ちになる心配は全くなかった分、みんなどこかで健康で希望を持っていました。ラジオも持ち込まなかったし、まして、ヘッドホンなどなく、代わりに歌を歌い、よくしゃべりをしつつ仕事をしていました。
アニメーターに長時間労働がつきものです。アニメーターが長時間労働を案外平気で続けているには理由があります。机に向かっている時、アニメーターは自分の世界の中にいるのです。いわゆるサラリーマン的な気配りは全然しなくて済むのです。
■じっくり、じっくり、じっくり、と
作品を作っている人たちの持っている時間と、作品自体が放つ時間が一致しているような気がします。このことは、「子どもの時間」を考える上で、保育上の重要なテーマのような気がしてなりません。子どもたちには、じっくりとじっくりと、取り組んでいい時間を、存分に用意してあげたいものです。

神幸祭の大行列で祓い清まる108町

2019/05/11

 ■お神輿の行列を見物

昭和通りに面した保育園でよかったと思えることが今日ありました。そうです、お察しの通り、子どもたちが、お神輿の大行列を眼前で目にすることができました。
今日は神幸祭。三柱(だいこく様、えびす様、まさかど様)の神様が、絢爛豪華な三基の鳳輦と神輿に乗って、神田明神から108町を一日中、祓い清めるために練り歩きます。
保育園の前は11時45分ごろから、約1000人、500メートルの大行列が、鳴り物と一緒に通り過ぎていきます。玄関に椅子を並べて「映画館のような客席」などと言って、なんだか「特別な感じ」の気分を味わっていましたが、途中からもっとよく見えるようにと「客席」は2階のベランダに変更しました。
「お神輿見たよ。園長先生、みた?」と興奮気味に、その様子を話してくれました。
岩本町3丁目町会のお神輿も、保育園の前で一本締めを賜り、お祓いお清めをいただきました。感謝。
明日は、町会のお神輿の列に加わって、子ども神輿を担ぐお友達もいます。神田祭りは、明日、最高潮を迎えますね。
■夕刻の美しき着輦祭
 
私は仕事をして、午後7時前、神田明神へ着輦祭に出かけました。大勢の見物客がスマホを高く掲げる中、一の宮鳳輦、二の宮神輿、三の宮鳳輦と鳥居を潜っていきます。
「木遣り」の歌声が夕刻の坂道に響きわたります。これだけの人が集まっているのに、行列の周りは静かです。昼間の賑わいとは違う、そして明日の神輿宮入りとは、また違う抑制された都市祭礼の美を垣間見た気がしました。

氏子町会の神輿に御神霊を遷す

2019/05/10

■お神輿に御神霊を遷して「神田祭」スタート

神田明神の宮司が、小さな声で降神詔を唱えています。参会者には、ただ「かしこみかしこみ〜」といった声しか聞こえません。神道ではそれを明かさないというのがルールだからです。仏教だと逆に大きな声で唱えます。そのあいだ、参会者は頭をたれて「儀式」に臨んでいます。今日は神田祭の「氏子町会神輿御神霊入れ」でした。夕方から氏子108町会が大小合わせて200基といわれる神輿に、明神様の御神霊を遷す神事です。保育園のある神田岩本町は、岩本町三丁目町会のお神輿です。山崎パン本社前のお神酒所に御仮屋を設けて執り行われました。
■大事な園としてのスタンス
神田祭は、宗教行事ですので、当園は正式に参加することはしません。町会など行事への協力はしますが、特定の宗教や特定の政治団体を支持することはでないからです。千代田区など自治体も宗教行事である神田祭に直接関わることができません。それと同じです。昨年私はねぶた祭りを見ましたが、青森県庁や青森市役所の職員が「ねぶた」を作って出ていました。ねぶた祭りは特定の宗教とはみなされていないのです。それはともかく、都会のど真ん中で、伝統行事が日常生活の中に脈々と息づいていることを実感することができました。保護者の皆さんも、明日からの神幸祭に参加される方も多いことでしょう。どうぞ楽しんで下さい。
top