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2026年 9月

ホテルの壁から、石の物語へ ――9月30日 アンモナイトの探究

2026/09/30

散歩で出会った、秋葉原ワシントンホテルの壁にあるアンモナイト。その不思議を追いかけて、今日は子どもたちとホテルへお話を聞きに行きました。支配人の亀井英雄さんが、壁の石について説明してくださいました。

この壁に使われているのは、ドイツから運ばれてきた石灰石。約1億5000万年前の海の底で積み重なったものが、長い年月を経て隆起し、地表に現れ、やがて建築の材料として使われるようになったのだそうです。

いつも歩いている秋葉原の街に、遠い国の、はるか昔の海につながる石がある。そう思うと、見慣れたホテルの壁が、地球の歴史を伝えてくれる場所に見えてきます。

子どもたちは支配人のお話をよく聞いていました。途中のクイズにも、ほとんど正解していました。自分たちが気になっていたものについて、その場所の方から直接お話を聞ける。そんな出会いが、子どもたちの関心を支えてくれているのだと思います。

ただ、教えていただいたことを覚え、正しく答えられたところで、この探究を終わりにしたくはありません。今日のお話が子どもたちの中でどんな物語になったのか。何が心に残り、何をもっと確かめたくなったのか。そこを、これから一緒にたどってみたいと思っています。

実際、ある子は、アンモナイトの「中」に関心を向けていました。中に人がいるのではないか、と想像しているようです。

大人の知識からすると意外な発想ですが、この子にとって、壁に見えている形の向こう側には、まだ見えない世界があるのでしょう。表面を見ることから、内側を知りたいという気持ちへ。そこに、次の探究の入り口を感じます。

明日以降の「すいすいタイム」では、今日教えていただいたことを、子どもたちともう一度振り返ってみようと思います。子ども自身の言葉や表現で石の物語をたどりながら、実際に石に触れたり、その中を確かめたりする方法も考えていきたいと思っています。そこから、どんな疑問や「いいこと思いついた!」が生まれるでしょうか。

子どもが見つけた小さな不思議に、地域の方が応えてくださる。そのお話を受け取って、子どもがまた考え始める。こうしたやりとりを重ねることで、街は子どもたちにとって、ますます親しみのある、知りたいことに満ちた場所になっていくのだと思います。

亀井さん、子どもたちの関心に応えてくださり、ありがとうございました。ホテルの壁から始まった石の物語は、まだまだ続きそうです。

朝顔の探究〜すいすいタイム(STEM編)〜

2026/09/14

【「種」と教えないところから始まる探究】

玄関に咲いていた朝顔を題材に、年長児の「すいすいタイム」が始まりました。

最初から「朝顔を観察しよう」とは言いませんでした。一枚の写真をスクリーンに映し、

「何が映っていると思う?」

と問いかけました。

すると、ある子が「とうもろこし」と答えました。

【写真1:最初に子どもたちへ提示した写真】

大人には朝顔に見える写真でも、その一部分を見ている子どもには、別のものに見えます。これは間違いではありません。その子が、これまでに出会ったものと目の前の像とを結びつけ、懸命に意味をつくろうとした言葉です。

写真を少しずつ見ていくと、子どもたちは朝顔だと気づきました。そこで、画面の中の朝顔から、玄関にある本物の朝顔へと移動しました。

【写真2:実際の朝顔を見に行く子どもたち】

花が咲いていた場所には、緑色の丸いものができていました。子どもたちは顔を近づけ、触れ、友達と一緒に見ています。

【写真3:花のあとを観察する姿】

 
【写真4:緑色の実の拡大】

このとき、子どもたちの口からは、まだ「種」という言葉は出ませんでした。

保育者が「これは種になるんだよ」と教えれば、活動は短時間で終わります。しかし、名前を教えないことで、

「これは何だろう」
「中には何があるのだろう」
「明日はどうなっているだろう」

という時間が始まります。

探究とは、正解を早く知ることではありません。変化に気づき、自分なりに考え、友達の考えと出会い、もう一度確かめたくなることです。

これから子どもたちは、花のあとにできた緑色の実が乾き、その中から種が現れるまでを追いかけます。

写真、動画、子どもの言葉を残していけば、この小さな朝顔の変化は、年長児と小学一年生をつなぐ「架け橋期」の実践記録にもなります。

一輪の花が終わったところから、子どもたちの探究が始まりました。

(クラスブログ「わらす」にも掲載しています)

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