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園長の日記

これからのスクールとは

2023/02/23

次のちっち組(0歳児クラス)のクラスブログは、すべての人に読んでもらいたいと思います。この姿の中に、人の学びの原型があるような気がしてなりません。ここは保育園ですから、乳児もいて、その子たちに年中さん(4歳児クラス)のらんらん組の子どももたちが、絵本や図鑑や紙芝居をよんであげているのです。保育園やこども園ならではの「幼児教育」だと思います。幼稚園ではできないことなのですが、この形が学校へ広がるといいのに、と思います。これから小学校を作るときは、就学園施設はこども園にしてほしいものです。

・・以下は、ちっち組の2月22日のグログ(個人名はイニシャルに変更)わらす組とは3.4.5歳児クラス。

最近、わらす組の子どもたちが遊びにくるたび、絵本や図鑑を読んでもらう姿が多いちっちさんです。
「読む〜?」と誘ってもらったり、『読んで』と持っていったりして、すっかり慣れた様子で、お兄さんやお姉さんの膝の上に よっこいしょ、と腰をおろします。


指を指したり、「こぉーわっ?(“これは?”と言っているように聞こえます)」と聞いたりするたび、「はしごしょうぼうしゃ」とか「すいなんきゅうじょしゃ」とか、お兄さんお姉さんが読んでくれます。

乗り物が大好きで、乗り物図鑑を眺めることが多いSくんやYくん。そして、今、発音を真似たり何かを伝えようとしてみたり、言葉を楽しみながら獲得している真っ最中。見たものを、言葉と結びつけながら眺めるその時間が楽しいようで、いつも長いこと夢中になって、わらすの子どもたちと一緒に図鑑を眺めています。

 

わらす組(3〜5歳児クラス)の子どもたちも、その子が好きな本をよく知っていて、選んできてくれます。

図鑑が人気です。

 

↓らんらん組(4歳児クラス)のHちゃんが、ちっちぐんぐん(0〜1歳児)の子どもたちに紙芝居を読んでくれた日もありました。ときどきカタカナが出てくると「これ何て読むの?」と尋ねながら、一生懸命読んでくれていました。

・・・・・・・ブログはここまで。

これとは、直接関係がないのですが、これからの学校は、個々の学びにふさわしい方法でライブラリー、ラボラトリー、ミュージアムなどと手軽にアクセスでき(あるいは融合し)、学校の役割はその子どもの「学びのコントロール」の指導にも比重をおきながら、先生自身の学びが同時に起きていくようなものをイメージしていきたい。

大学を除けば(いや大学もだろうけど)、残念ながら、最先端のコンテンツは地域や会社(特に大企業か?)などの民間に集中していく流れは避けられない(国家を飲み込みそうな勢いだ)ので、それを公教育の一環として認めて多様化させ、それをコントロール?しながら、そこに集ういろんな人がそれぞれのイシューに取り組んでいる問題解決過程に参画しているプロセスをスクール化したい。学んだ学力をそこでツール化する場。子どもが学校に登校する意義は、身体性を伴う集団の中でのコラボレーション、コミュニケーションあるいはディスコースを活性化させた中での、真のリテラシーと自分づくりと世界づくり(市民性や進路開拓)あたりを目指す。

 

誕生会「♪橋を渡ろう〜がらがらどん」

2023/02/22

多くの子どもが笑顔と活気に満ち溢れ、もっとやりたいと興奮して列をなしている。大人なら大好きなアーティストの公演に押しかけたり、一昔前の新製品売り出しで列を作っている光景に似ているかもしれない。

今日は誕生会で先生が出し物をしたのですが、子どもからのリクエストで「三びきのやぎのがらがらどん」でした。そのやぎをやりたくて殺到しているのです。

この興奮した面白さは、人気のお話のよさでもあり、先生たちの演出によるものでしょう。トロルは鬼のような格好をして、ヤギもわざと大袈裟に立ち回り、こっぱみじんになっていくトロルの負けっぷり(かつらも飛んでいく)が、おおきなやぎのがらがらどんの圧倒的な強さを強調していました。

そして、がらがらどんのギターの伴奏に合わせて、子どもたちが我も我もと、やぎになって橋を渡っていきます。34歳ぐらいの子たちは、たぶん無我夢中に似た心理状態で、その世界に熱中しています。何度も橋を渡っていますが、覚えた歌を自然と歌い出します。6歳の年長さんたちは、先生の熱演を熱演として理解して面白がっていて、その接し方、鑑賞の仕方に育ちの差も感じます。

そして最も私が注目したのは、そうした世界にほとんど興味を示さずに、別の遊びに集中している子どもがそばにいることです。その子たちであることが、また自然なのです。もともと、何かを一緒にさせようとする働きかけがが少ないので、大人があえて「それでいいよ」と肯定のサインを出さずともそうしているわけですが、その場や時間の過ごし方に大きな差があってもいい状態が、なおさら心地よい自由さを感じます。

面白いと思うものは、多様なのです。

 

千代田小学校を訪問して

2023/02/21

昨日20日(月)のことですが、一人だけ入学する予定の千代田小学校へ年長五人が見学にいきました。教室と廊下の境目の壁がない、オープン教室。私たちの姿を見つけてT Hくんが「あ!」という顔をしています。驚きの後は、嬉しそう。いろんな話をしてくれました。

授業の邪魔にならないように2時間目のおわるちょっと前ごろから、中休みの時間にかけて、お邪魔しました。

この小学校は昨年卒園した1年生が5人もいて、お互いに再会を喜びました。当園は3階の広い部屋で、3〜5歳児クラスが一緒に過ごすことが多いので、最低2年間は「同じ釜の飯を食う」「寝食を共に共にする」間柄になります。そして1年間の空白を置いて、今日のように再会すると、1年前まではちょっと上の「お友だち」感覚だったのが、立派なお兄さん、お姉さんになっている姿に接して、どう感じたのかでしょうか。

 

私たちはよく「知っている子がいてホッとする」とか「知っている卒園児がいる方が安心する」などと言って、その方が「よかったね」と語ることが多いのですが、そう簡単に一般化していいとは思っていません。保育園での過ごし方がどうだったのかによって、また、その子たちの関係の質によって、再会の意味も変わってくるはずだからです。嫌な思い出を思い出すことだってありうるからです。

「これ◯◯ちゃんのだ」。廊下に張り出された「作品」に書かれた「ひらがなの名前」を見つけて教えてくれます。二日後に「6年生を送る会」があるそうで、3時間目はその練習が始まりました。

みんなが集まって体操座りになって、先生の話を聞いています。その様子をじっと見つめていた子どもたち。校庭では体操服に着替えた6年生が体操をしていました。そろそろ帰ろう、と声をかけても「もっとみたい」と興味があるようです。

このように小学校生活に触れさせてもらうことは、肯定的な意味が大きいと感じます。会ってみると、ひと回り大きくなった卒園児の成長を、その振る舞いや言葉遣いから実感します。それは訪問した子たちも感じたはずです。保育園時代とは違う関係の可能性を感じたのではないかと思います。子どもの持っている、可塑性というか、柔軟性をこんなところにも感じました。

AliA かくれんぼ

2023/02/20

今朝、年長のSさんが登園してくるなり「ねえ、これなんのか、教えて」と言って、歌い出す。

♪いっせ〜ので なり〜いた スカートのアイス〜

ん?なんの歌だろう?

ちょうどFちゃんのパパが登園してきたので、Sさんにもう一度歌ってもらうが、パパも「ああ、わかんないなあ」と、3歳の子どものFさんに聞くが知らなそう。Sさん「しんのすけが出るんだよ」アニメの主題歌か?

そこで、すぐに「♪いっせいの」で検索すると、すぐにわかった。AliAの「かくれんぼ」。

official Music Videoは「3731万回視聴 4年前」とある。当園が開園する直前のリリースか。歌詞はこうだった。

♪いっせいので なりひびいた スタートの合図〜

子どもたちには、これがかっこいいんだ。最初がいきなりサビという構成で、最後も子どもが歌っている。

動画を見ながらバンドのメンバーが踊って演奏しているのを見て

「みんな一生懸命だよ」

という。

(そうか、そんな風に見てるのか・・・!!)

「そうだよね、一生懸命だね」。
「ねえ、じゃあ、Sちゃんなら、どのパートやてみたい? ギター?ドラム?バイオリン?」

「バイオリンならできるかも」

じゃあ、やってみようか。

こうやって2分ぐらい、スマホの動画を見てから、Sさんは3階へ登っていった。

(いろんな意味づけは省略。とにかくこれでいいでしょ)

大事な3つのことって、繋がってませんか?

2023/02/19

今週を振り返ると、精神的に忙しく感じる背景がぼんやりと見えてきました。鹿児島に行って気づいたことも含まれます。この気づきは、かなり重要な気がします。そして、コロナ禍の始まりの頃から、ずっと続いています。かなり大きな警鐘の音(アラーム音)なのですが、あまり気づかれていない気がします。テーマで挙げると、はっきりするでしょうか。

子どもの人権のこと、大人の人権のこと、技術革新を含む人工的な環境がそれを蝕んでいること、これが大きな問題群を形成しています。

次にその人権を護るために正確な情報が必要なのにマスコミにはあまり期待できないことが強まってきていると感じること。したがって信頼できる情報源をSNS(世界的にはソーシャルメディアという。SNSは日本だけの言葉)で探し、つながる時代になっていること。

第3に、そのリテラシーを公的な場所(学校など)が教える仕組みを持てないでいること。単に持ち込ませないとか、大人に任せるということでは、時代に取り残されそうな気配であること。

それぞれの具体的な事例を目の当たりにした1週間だったのですが、どうも感覚が麻痺している時代に生きているように感じます。それどころじゃないと思うけど、ということに、結構、熱心に時間とお金をかけているように見えてしまうので、冷静になって観察し続けることにします。

入園説明会ひらく

2023/02/18

入園が決まった方へ説明会を開きました。リモートでご自宅から参加いただきました。時間は1時間。そばに子どもがいる時は、会議や催しは大抵はこの60分が限界です。子どもは5分や10分が大人の「一仕事」ぐらいに相当します。精神も身体も「熱しやすくて冷めやすい」と心得て・・・。

◆さて、1時間の説明会ですがその内容は園の紹介、重要事項の説明、園生活のポイントの3点。園の紹介は見学の時に見ていただくことができなかったことを中心に、園の保育方針や方法についてパワーポイント(HP「お知らせ」からPDFをダウンロードできるようにしておきました)の写真で説明させてもらいました。重要事項の説明は、ホームページからダウンロードできる「園のしおり」を使って、保育園生活のポイントをお伝えしました。子どもが午前中の園生活の波に乗れるように、早めの登園を心がけていただくことや、感染症のこと、連絡方法など、慣れ保育の秘訣など、いろいろありましたね。

◆食育のこと、保健のことは、個人面談で栄養士や看護師から詳しくお伝えします。

◆また見学をされたい方は、遠慮なくおっしゃってください。園長が案内します。

◆3月1日から10日ごろまで個人面談を予定しています。すでに個別の日程を決めさせてもらっています。入園までにあと1ヶ月半ありますが、職場への復帰の生活リズムと園生活のリズムをこの時期に調整していきましょう。2月24日(金)午前10時から、睡眠講座をズームで開きます。ぜひ、ご参加ください。

◆睡眠講座は年間の予定が3月に決まり、ホームページの第3カテゴリ「子どものいる家庭へ」の中の「Mam’s Salon」から参加できます。今回は「園からのニュース」にも直接、URLを載せましたので、ご参加ください。

◆二時募集は先日2月14日(火)に締め切られ、発表は28日(火)の予定です。

 

気づきは大きな一歩を作ります

2023/02/17

情報と権限が局所的な場に棲み分けがなされていて、ダイナミックな環境の変化に対応することができないでいるようです。わたしたちが置かれている社会を、もう一回、ちゃんと見つめ直したい。私は悲観的にはなりたくないし、むやみに批判だけするのは嫌な人間です。どちらかと言えば、理念に対して感謝と畏敬の念を持ち、その炎を消さないで生活し続けたいと思っている人間です。

でも、やっぱり、わかっているのに、動かすべきボジションにいる人が動かないでいるのを見ると、「すみませんが、こうしませんか」と言いたくなる。

その姿勢は子どもに見せたほうがいい。大人の静かな闘志を。現状を作ったのはわたしたち大人だという自覚を持って。若い人にとって過去の歴史となる現在の一コマに、わたしたちは加担しているから。その「現在」がどうもおかしい。気づいている人が、いろんなところに、いろんなテーマでいる。そういう人たちとの出会いが増えたからでしょうか。多くの人に、その情報が届いていない。それが自分のことではないから、そのままになっているという感じです。

 

千代田区要保護児童対策地域協議会

2023/02/16

今日は午後から区役所で会議がありました。この会議は基本的にはどの自治体も開いているもので、「要保護児童対策地域協議会」といいます。ちょっと厳しいかもしれない、上から目線の名称ですが、要保護とは「保護が必要な」という意味で、家庭での養育だけでは子どもの人権が守られないという場合を想定しています。つまり虐待から子どもを守るための仕組みです。児童虐待は親権を制限してでも、社会的に防ぐ必要があるという考えです。

会議の主催は千代田区児童・家庭支援センター(児家セン)ですが、参加は東京都、警視庁、千代田区のほか、私たちのような保育施設、公立学校、子育てに関わる民生部門の各団体から、総勢90名近い実務者が集まります。区役所の保育園担当の部署ももちろんいます。都の児童相談所、千代田区の児家センから相談件数の推移などが報告されました。子どもの虐待相談件数は過去ずっと増え続けていて、令和3年度は全国でざっと21万件、人口1300万人の東京都が54,000件です。人口6万人の千代田区は900件弱。それでも過去数年間でも増えています。

約900件のうち虐待相談が300件ですから、約3割が虐待関連です。種類で見ると心理的虐待120件、ネグレクト100件、身体的虐待70件、性的虐待わずか、という割合になります。虐待は母親も父親もほぼ同じで、通報経路は児相、区、警察、学校、保健所の順に多く、意外と警察への通報が4分の1を占めることがわかります。都全体では45%が警察です。

被虐待児の年齢構成がわからないのですが、国の統計では45%が就学前の子どもたち(3歳未満が26%、3歳以上19%)で、小学生が35%となっており、その割合はあまり変わりません。要するに地域差よりも家族の形を含む構造的な問題と捉えた方がいいと、常々思ってきたのですが、対策はどうしても通報、発見、保護といった側面に傾いており、子育てのための家族や社会的親の構造への変容への手立てが、あまり具体的に議論されてない気がします。

それは要因が複数あって、一つだけが決め手にならないからでしょう。溢れ出る河口での洪水の原因を支流の山間部の保水力向上に求めなければならないような問題に似ているかもしれません。家庭の養育力の低下、みたいな議論だけが、いまだに中心になっていることが、どうなんだろうと思います。

保育園で地域の親子で過ごせるようにしたり、身近な広場を増やしたり、ファミサポの提供会員が子どもを保育園に連れてきたり、利用会員の負担を半分を援助したり、健診時に同年齢サークルの活動維持を支援する拠点を増やしたり、空きが出始めている保育園の乳児室に「0号認定」を創設して入園できたり、これから子育てを始める親向けの睡眠講座を保健所が開いたり、食事の影響も検討してみたり、ありそうでやっていない取り組みがいっぱいあるような気がするのですが。

4月の入園児の健康診断(1回目)

2023/02/15

4月に入園する子どもたちの健康診断をしました。昨日14日に第二次募集が締め切られ、いよいよ本日15日の選考会議で4月からの園児が確定します。その結果の通知はもう少し先です。最終的な人数が決まったらお知らせします。健康診断は入園する前に行う必要があり、これは全国的に同じルールのはずです。この2月と来月3月15日にも行います。

入園説明会は、やり方は園によって異なります。当園は18日(土)の午前中にリモートで行います。コロナ禍で始めた方法ですが、これからも続ける予定です。見学はほとんどの方が入園前に済み、別途、個人面談もあり、4月になってからは保護者会もあります。園に来てもらう必然性がないのでリモートのままにします。

園のしおりなど、各種書類は、入園された方には冊子や紙でお渡ししますが、すでに入園されている方はホームページからダウンロードできるようにします。児童表なども修正してもらうだけにします。できればクラウド上にアクセスしてもらい自分で書き換えられるようになるといいのですが。その方法も探っています。

マスクの着用のルールが変わる

2023/02/14

午後7時を過ぎてから、区役所からメールで国からの通知が届きました。行政からの一律のマスク着用をやめて、基本は個人の判断に委ねるという、10日にテレビ報道されていたものです。区からの文面は以下の通り。

「すでに報道等でも出ていますが、厚生労働省から東京都を通じて、マスク着用の考え方の見直し等の通知がありましたので、別添のとおり送付いたします。通知文内の内容のは、3月13日(月)より適用されることとなっております。
また学校における卒業式についても記載がありますので、参照してください。なお、保育所等におけるマスクの取扱いの詳細につきましては、追ってお示しすることとなっております。」

添付は4文書ありました。よく読みましたが、非常にわかりづらく、結局は個人の判断と園長の判断の折り合いはどう調整したらいいのか、話し合うことが大切であることが不可欠であり、その意思疎通の前提となる人と人の信頼関係が大事であることだけは、これまで同様、重要であることは確かです。

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